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とりあえず落ち着け、俺。

 科学。それは現代において、最も説得力のある証拠である。現代に生きている人間において、科学こそが一番信用されているのだ。だが、現代において証明されていないが、信じられているものもある。例えば、幽霊などは証拠が不十分なのだが、いること自体は信用されているため、信じている人も多いと思う。

 ときに、君たちは、地球の裏側、つまり裏の世界があると思ったことはないだろうか。俺たちが住んでいる世界は地球ではなく、あくまで地球上、表面である。つまり、地球のただ表面、一部に過ぎないのだ。


 「、、、、、は?」


と、思う者も少なくないとは思う。それもそうだ。突然そんなことを言ったのだから、戸惑うのもムリはない。でも、俺はそう思ってしまう。なぜ、そう思ったかって?特別に君たちに教えてあげようじゃないか。

 それは、俺が今、地球の内側にいるからだ。一見淡々と話しているように思えるが、心の中ではかなりパニクっている。汗が頭から出て、首を伝って流れ落ちていく。だが、現実は現実だから、とりあえずうけいれなくてはならない。そう思って深呼吸しようとするのだが、まだ何かひっかかる。何かがまだおかしい。呼吸をしている気がしないのだ。空気を吸っている感覚もなければ、吐いている感覚もない。待てよ?いきなり、頭の回転がはやくなる。そーいえば、ここは地球の内側なんだから空気がある方がおかしいじゃないか。一応理解した、理解はした。

 ならなんで、俺は生きてるんだ?普通、人間は呼吸できなくなると、窒息して死ぬか、膨張して破裂して死ぬ。俺は、生きているのか?そもそも、生きてるのか?もしかすると死んでしまったのかもしれないな。

 冷静になってあたりを見回すと、今まで気づかなかったことがあったことに気がついた。上→天井、つまり、地球の表面がここから見えるのだ。バリケードのようにも見える。今、俺がいる地面からは、50メートルほど先に、洞窟のようなものがあった。よく見てみると、洞窟の方から光がもれているのが分かった。恐る恐る近づいてみると、声も聞こえてくる。洞窟の近くまでやって来て、ゆっくりと覗きこんでみると。息を飲んだ。そこには、人がいた。人がいて、宴会のようなことをしていたんだ。だが、驚いたのはそんなことじゃない。俺が驚いたのは、その人たちが、デジタルということだった。

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