表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

告 白 。

「嘘、ついてたんだ。すまない」

ハルヒトは言った。

「気づいてたのか、」

俺が少し驚いてハルヒトを見ると、呆れたように、笑っていた。

「自分の体のことくらいわかる。」

そりゃぁそうだろうなぁ

「だんだん、昨日のことや本当に昔のこと、そしてついには小学校で勉強したことすら覚えてられなくなったんだ。」

「…。」

日も暮れてすっかり暗くなった空を見てハルヒトは言った。

「僕はもう、何も覚えれない。 覚えたことを忘れていくだけだ。」


殻――――


ふとそんな言葉が浮かんだ。

ハルヒトは、殻になる。


「それでも、いいと思ったんだ。今まで十分生きてきたし。」

「何言って…」

俺の言葉をさえぎってハルヒトはしゃべる。いつもそうだ。

「でも、違った。 僕は自分が思っていた以上に弱い人間だった」

そう言ってハルヒトは、俺のほうを向いた。

ふと驚いた顔になっている。

「大丈夫だ、なにも死ぬわけじゃないんだから。」

ハルヒトはそういってベッドの上から俺の頭をなでた。

「な、何してっ…」

「だから、泣くな。」

ハルヒトに言われてはじめて、俺は自分が泣いていたことに気がついた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ