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凸 凹 生 活 ①
俺は起きた。直感した。6時だ、と。6時に起きる夢をかなえたんだ!と。
自信満々で時計を見る。きっちり30分遅れた時計を。その時計は無邪気に8のところを指していた。
「…。30分遅れているんだから、今は8時半か。」
言ってみたものの実感はなかった。俺の頭の中では6時に起きたことになっている。
一分ほどしてやっと状況を理解した。
「は、はちじはん~~!?」
あわてて着替えて家を出る。
こういうとき女子だと用意が色々あって大変だが、男子は楽だ。
学校が始まるのは八時三十五分。俺の足なら余裕で着ける。よしっ
…と思った時、空から声がふってきた。
「おい、バカにもほどがあるだろ。」
え?
聞きなれた声だった。俺はこの声をいやっちゅうほど知っている。
しかし…空?
変だと思いながらも空を見上げた。バカバカしいほどに美しい空を。――何もなかった。
「こっちだよ」
今度は後ろからその声が聞こえた。
走る足を止めて後ろを見る。
見慣れた顔があった。
「ハルヒト…。」
空から降ってきた声の主を、俺は知っている。そして、こいつの性格が俺の性格と真反対だってことも。
「君は何をあわてているんだい?今日は土曜日じゃないか。」
そして、こいつは俺の兄弟だってことも―――。




