さよなら、
最終回でーす
あれから、5年がたった。
椛は無事高校に合格、大好きなバレーに打ち込んでいる
俺―京介―は、大学に行く気にもなれず、(正確には行けなかった)高校卒業でもなれる警察官になった。
幸い、体力だけはあった。
ただそれでもまだ足りないから毎日のトレーニングは欠かせないが。
ハルヒトがいなくなってからの俺は、案外元気だった。
ただサッカーボールを見ると辛いから、ハルヒトが逝って以来サッカーはしていない。
勉強はハルヒトに教えてもらった問題は1問しか出なくて、結局点数は変わらなかった。
でもその1問だけは完璧にとけたから、満足だ
いつか、ハルヒトが言っていたな。
人は生きる理由があるから生まれてくる、って
そして絶対悔いを残して死んでいく、って。
ハルヒトの悔いは、俺と一緒に大人になれなかったこと。
そして生きる理由は、俺がわからない問題を教えてやることだったらしい。
ハルヒトの部屋の片づけをしてた時に見つけた日記の最後のページに書いてあったらしい。
俺はその話を聞いたとき、おもわず上を向いて「バカやろう…」って言った。
ハルヒトの毒舌が聞けない毎日は、ひどく寂しいものだった。
産まれてから毎日隣にいたやつが、いきなり空気になったんだから、あたりまえだ。
でもくよくよはしてられなかった。
その代わりと言っては何だが、俺は毎日屋根の上に行って星を見た。
寂しさを埋めるため、そしていつの日かハルヒトに会えることを願い。
その日は、夏の暑い日だった。
にもかかわらず、見えないハズの星が見えた。
「お、オリオン座……。」
後から知ったことだが、オリオン座は夏には見えないらしい。
なのに、見える。
俺にはハッキリすぎるくらい見える。
「あぁ・・・わかったよハルヒト」
俺の生きる理由。
ハルヒトの分まで、大人になること、
そして俺はハルヒトの分の悔いを残さずに死ぬ。
なんたって俺らは双子なんだから。
今では見えなくなったオリオン座があった空を見上げ、俺は決心した。
おわり
なかなか自分が思った通りにまとめられませんでした(涙)、
でも楽しかったでーす
でゎ