鬼がでるか蛇がでるか
未来の予測が難しい例えで『鬼がでるか蛇がでるか』という言葉があります。
季節に応じたイラストを描く人は、今年は1月に干支のヘビの絵を出して、2月には節分の鬼の絵を出す人もいるかも?
その森の中には梅に木があり、ピンク色の花を咲かせていた。
白いおサルさんと小さなタヌキくんがマスに入ったマメを食べていた。
「んとね。白猿さん。二月の節分では豆をまくよね。こんなので鬼さんをやっつけられるのかな」
「そうだな。子狸くん。もともとは邪気や厄を払うものだったんだ。フィクション作品では怪物の鬼にダメージを与える設定もののあるけどね」
「そうだったんだ。だとするとなぜこの時期に豆をまくの?」
「節分は文字通り季節を分けるもので、本来は春夏秋冬の四回ある。でも現在は二月以外はあまり話題にならないな。二月の節分は旧暦のおおみそかだ。この日に厄払いをして新年を迎えるだけだ。地域によっては豆まき以外のイベントもあるぜ」
「節分のイベントって豆まき以外にもあったけ?」
「太巻きの切らずに丸かじりする恵方巻。もともとは地方だけの風習だったのが、最近は全国でも実施されるのが増えているな。玄関先にヒイラギの木を立てて、イワシの頭を飾る風習もあるぜ」
「イワシって変なの。これも何かのおまじないかな?」
「ヒイラギの葉のトゲと、イワシを焼く時の煙で悪霊を払う意味がある。鰯の字は、鬼に似た魚へんに弱いと書いて、鬼を弱体化させる意味がある。地域によってはニンニクやラッキョウなどの臭いの強いものを一緒に飾るところもあるぜ」
「いろいろな意味があったんだね。そういえば福豆は歳の数だけ食べるんだね」
「そうそう。豆を歳の数だけ食べると厄払いになる。生まれた日から一歳になる数え歳でカウントするから、満年齢には一を足すことになるぜ。これがほんとの豆知識だな」