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36「分岐点」の巻
「……はーい!終わり終わり!」
オレのツッコミを見て、やっと本来の仕事を思い出した役人達(気付けば定時過ぎ)の手によって、公園に集まっていた野次馬達(満ち足りた笑顔)は散っていった。
地面に置いた空き缶の中に入っていた投げ銭、銅貨136枚(大陸共通貨にして約68,000テラ)をカフェルと山分けしたサクラ(意外と律儀)は、
「ちょっと、一人で飲みに行ってくるわ」
と言い残して繁華街の雑踏の中に消えていった。
一時の狂騒からようやく冷静さを取り戻したカフェルは、自分の取り分の34,000テラ分の銅貨を「小隊のために使ってくれ!」とオレに渡そうとしてくれた。
しかし、オレは「まずおまえが服買え」と言ってそれを固辞した。
続く…
好きな分岐点は『熊本城決戦』です。




