27「昔の西部劇のやつ」の巻
おじさんが新しい柄を付け直してくれた新品のバスタードソードで、女戦士カフェルは素振りを再開した。
さっきよりは扱いやすそうだが、柄頭と握りを太くしたことによって身体全体の動きの微妙な調整が必要になったようだ。片手だけではなく両手を使う剣の『形』も試しながら、徐々に徐々に自分の身体に新しい剣のクセを覚えさせていく。
若い女戦士(一人鍛錬好き)は新しく手に入れた剣に早くも慣れ、楽しげにいくつもの形を繰り出している。
「……あんたにゃ、コレなんかどうだ?」
カフェルの形をしばらく眺めた後で、武器屋のおじさんは魔術師サクラに一丁の古い魔弾連装杖を投げて寄こした。
無言のままサクラは手の中の魔弾連装杖をまじまじと見る。『へ』の字型にゆるく曲がった形状。持ち手の近くに木製の取手を被せた小さな金属製のレバーが付いている。外装部分はほぼ木製なので、金属アレルギーのサクラにも触れられるようだ。
そして、武器屋のおじさん(マニアック)がサクラにその魔弾連装杖の仕様について長々と説明を始めた。
【ヴィンゼスタM1873】。
ペネトレーション(貫通)型魔石弾頭を搭載した『単発発射式』魔弾連装杖。
魔弾装填は『レバーアクション方式』で、使用者が『力』を込めながら持ち手のレバーを引くことで、本体内部の魔石に魔弾を装填する。単発式なので、一発撃つごとにレバーを引いて魔弾を装填しなければならない。
『旧式』ながら安さと単純な構造からくる実用性の高さが売りで、『実用一点張り』なとこが無骨好きの冒険者達にハマって、魔術師や魔術を使える冒険者達の間で一時代を築いた『魔弾連装杖』。
別名、『荒野を征服した魔弾連装杖』……。
続く…
好きな銃は『二重牙』です。




