18「『実の弟』のような少年に、ケダモノに凌辱される姿を観られてしまった、わたし…」の巻
「スライムは熱に弱いのなんか常識だろ。…ていうか、普通に手でちぎれるじゃん」
オレは次々とスライムの触手を素手でちぎる。ブチブチという音を立てて、スライム本体は触手を自ら切り離して逃げていった。
「あ、逃げた。…ほらさっさと拭けよ」
言いながら、女戦士の肌にオリーブオイルを垂らして肌にまとわりつく粘液を油で弾きながら、その体を覆う粘液を丁寧にタオルで拭いてやるオレ。
そして、なぜだか未だに触手を口に咥えたまま上気した頬をそむけ涙目で、や、やめてっ見ないで…という表情をする女戦士。バカじゃなかろうか。
「むうぅ、これこそは悪名高き『おねショタ』!…こんな身近に使い手がいようとは!」
「なにっ!あの、数々の女性の運命を狂わせたという伝説のっ…!」
オレ(17歳)と女戦士(19歳)を交互に見ながら勝手に戦慄するバカ二人。
スライムとの戦いは終わり、オレ達パーティーは戦利品の『イカ臭い触手』10本を手に入れた。
オレはそれをオリーブオイルを拭いたタオルに包み油紙と厚めの布に包んで背中のリュックに入れる。
他のパーティーメンバーは素材回収を手伝いもせず、憔悴した女戦士を大きなマントで包み、頭をなでながら慰めていた。
続く…
好きなオリーブオイルは『もこみち油』です。




