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メイク・ミィス・ミィカ!  作者: ゆずこ
1 森のミィカ
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2

ひとまず害無しと見ておこう。

ついでに罠から降ろしてやるか。

帰ってもらうにも罠にぶら下がったままじゃどうにもできないだろうし。


「まあそう邪険にするでない。この罠に使われとる魔法はお前さんのものじゃろ?」


「んー、そうだけど・・・。会話がしたいなら、まず降ろそうか?」


「それは助かる。正直に言えばどうすることもできずに参っていたとこなんじゃ」


じゃ、罠を外しながら話くらいは聞きますかね。


「見たとこ、子どもってわけでもなさそうだけど。魔法使える人?」


「見てくれで侮らんか、なかなか良い目をしとるな。いかにもわしはただの美少女ではないぞ」


「それはさっき聞いた。どっから来たの?」


「そりゃあ魔法でひとっ飛びじゃよ」


「うさんくさー。あ、次はこっちに足通して」


「・・・わかったのじゃ」


()()()()()()()()()()のもいいけど、もったいなさの方が大きかったので、普通に外していく。

にしても、こいつは肝心なところははぐらかすな。

自由になったらすぐどっか逃げるつもりかね。

別にいいけどね。


「・・・よし、罠に傷なし。脱出おめでと」


「・・・ほんとに傷も無いのかの?」


「うん、我ながらよく外せたものだと」


少し魔法で攻撃された跡があるくらいで、他は特に何もないし。

これはもっかい仕掛けとこ。

再利用は森の掟ってね。

知らんけど。


「それで、あんたはどうする?」


「まあそう急くな。今のでますます勧誘せねばと思うておるのじゃ」


「・・・あぁそんなこと言ってたね」


ほぼ出合い頭にね。

罠にかかった姿で何を言ってるのかとも思ったけど。

話をする気があるなら、応じるのもやぶさかじゃない。


「ここで話すのもなんなら、うちまでくる?」


「ほう、それはありがたい。茶でも飲みたい気分じゃのう」


たかり幼女かこのやろ。

やっぱり見た目以上に自由気ままだなこいつ。

まあ、そこはもう慣れつつあるから良いとして。

私からすると、これは15年で初めての招待になるわけで。

ついでに言うと15年で初めてのまともな会話でもあるわけで。


つまるところ、このまま会話をすることはこちらも望むところだ。

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