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①-21
暗くなり、人目が気にならなくなった頃に僕は目を覚ました。今日だけで沢山の発見がある。日が昇っているうちにたくさん寝たお陰で、今は元気いっぱいだ。まあ、お腹は少し減ってるけど、動いていなかったから何とかなってる。
「さて、夜のパトロールを……」
しようと思ったところで、着るものが無い事に気がついた。
夜は空海のスーツを着るため、僕は自身のお手製スーツの顔部分要らないと思い家に置いてきている。
今はただの全身黒ずくめの男だ。だって夜に人目に付かないようにするにはこれが一番だからね。
まあいいとしよう。僕は気を取り直して考える。どうすれば顔を隠せるか。
そこで、僕は今日一日で相棒にまでなったモノを利用することにした。
そう、段ボールだ。目の所だけ穴をあけて、被ればいい。
よし、そうしよう。
僕は新たなスタイルで夜の街へと繰り出した。




