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忘却の創造神が新世界で無双する  作者: かぼす
創造神、創造す
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創造神、創生す

貨幣価値2回書いてたけどまぁいいか

 次の日以降も日替わりで武芸を教わっていった、朝と夕方は魔法のおさらい(もう教わることが無かったので練度を上げるようだった)


 この村で盛んに勉強されている土魔法は武芸にも大いに役に立つことになった、特に元黒蠍だったアッシュが使うことが出来た『土魔法』の派生型だという『金属操作』だ、金属を変形させるだけの性質なのだけど武器が刃こぼれをしても直すことが出来るのだ、元の金属の鍛え方以上の性能にすることはできないのだが、買い替えの手間もないし戦いの途中で刃こぼれした場合も即座に修理することが出来る便利な能力だ。


 もう一つ便利なのは『身体強化』に属する『土魔法』の『表皮硬質化』だ、軽い攻撃(投石)程度であれば何かあった?くらいに軽減できる、熟練すると矢でさえもはじくことが出来るらしく、王都で王様とかいう人に仕える人は盾となるために必死にこの『表皮硬質化』を鍛錬するそうだ、ほかの5属性に関しても『身体強化』に関することがあるらしいのだが、この村では扱える人はいないそうだ、神父さんは闇魔法の使い手なのに使えないらしかった。

 

 NEW!『表皮硬質化』


 ……

 

 やっぱり不思議な感覚だ。


 ……なんだろう、新しく習うことだらけなのになんでかわからないけどすんなり覚えられる? ――というか思い出すような感覚だった『あぁ、そういえばこんな感じだっけ?』とでもいうようにすぐに武芸の動きが体になじんでいったのだ。


 NEW!『棒術』NEW!『槍術』NEW!『斧術』


 そのまま1月末までいろんな武芸を教えてもらいながら、時は過ぎていった、パーシモンさん達一家が王都に旅立ってしまうまであとひと月……、借金の件で村から遠く離れることは出来ないのだが、ある程度村の周りを散策することは出来た。


 そんなある日、今の生活というか立場が大きく変わるような出来事が起きた、それが俺の今後を大きく左右してしまう――いや、まぁいい方向にかじ取りされたのは間違いないのだろう。


 ……


 ちなみにこれは余談……になるかは分からないが、1月の中旬に今後パーシモン一家が王都に旅立つにあたって家のリビングで簡易的な全国地図を広げていたのでそれを見ると……。

 

 NEW!『マッピング』


 目の前に地図が映し出されたのだが、この村周辺以外には詳細な情報は記されていない、……だけどあったことのある人の位置は青い丸の点で表示されて、そこに意識を集中すると名前までもが確認することが出来た。


 これはすごく使える能力かもしれない……!


 ……


 さて、話を戻そうか、修行の休憩中のこと、日課となった村の周囲の散策をしているときだ、2月も頭を過ぎて半ばに差し当たったころ、雪を踏みしめるその足の下に違和感を感じ取った……はて? 雪を掻きわけるとなにやら皮何重にもを被ったかのような植物の頭が目に入って来た。


『雪の下ででも、力強く生きているんだな、こいつは』


 そんなことを考えていると、土の神様の力は農業に良い効果があることを思い出し、その植物を覆うように両手を差し出し、体に流れる魔素を土の属性に変質させて植物に流しこんだ。


『さすがに何も起こらないか』


 そう思いながら立ち上がろうとすると――。


 あたり一面から節を持った青い?緑?の長い植物がにょきにょきと……あれ?止まらない、何時まで生えてくるんだ?これは!

 

 そうこうするうちに辺りは林のように地面は日の光もほとんど届かないほどに、数百はあろうかというそれは生い茂っていき、

 葉のこすれる音につつまれて心地よい気分に浸っていたのも束の間、村の人たちが走り寄って来たので、林の外で出迎えることにした。


「な……何をしたんですか?! ナギ殿」(神父)

「まったくだ、これはどういうことだ?」(ロベルトさん)

「な……なな……ななな!?」(ななな星人)

「は!?はは……、はははは!?」(ははは星人なアッシュ)


 4人――とそれにつづく沢山の人を笑顔で出迎えた……あれ? なんかすごい顔をしてるぞ……。


「こ……これは、あれですかな?」(神父)

「そのようだ、絶滅したのではなかったのか……、だがこんなにも茂っているとは」(ロベルトさん)


「ナギ君(殿)この竹はどうしたんだ(のですか)?!」


 そして、ついさっきやった一連のことを説明する。


「ゴカゴ……ゴカゴ……」(神父)

「これは『ベインバンブー』ですな……、それもこんなにも立派な藪になっているのは、驚いた……」


 そこからはこの竹……もといベインバンブーの事を教えてもらった、ベインとは脈のこと、地脈や龍脈と呼ばれる魔素の特異点に姿を現すことが稀にあり、これがそうらしい、そしてこの竹は村の外で発生したものなので発見者というか発生させた元凶である俺の所有物となるのだそうだ。


「ナギ君、たしか君は借金の返済が終わったら世界各地を探訪して回りたいと言っていたな……なら、この竹を皆に売ってはくれないかな? おそらく借金は十分に返済したうえに、当座の食費や宿代も十分に……というか数年は安泰かもしれないようなお金になるかもしれないんだ」


 冬の間に今後の話をしたときに言ったことだ、自由の身になったら広く世界を見て回りたいと(創造神であった時のことなど当然知る由もないが、その時の願いが新しい世界を自分で体感したいということだったのが影響するのだがそんなことは知る由もない)言っていたのだ。


「確かにそうですね、分かりました、皆さんにはお世話になりましたのでそのあたりを考えた形で、売るのはロベルトさんにお願いできますか?」


 ロベルトさんはそれを聞くと同時に商人の顔になり、ニヤリとした後に後ろの皆の方に向きなおして高々に叫んだ。


「土神!クエビコ様の御加護を賜りしこのベインバンブー!その御使いたるナギ()から我らに、格別な価格にて下賜された。――さぁ!!!一本5000ルーク(銀貨5枚)だぞ!!」


 みるみるうちにロベルトさんは群衆に包まれていき、ジェフやマウラさんもそれを手伝い始めたと思ったら、木こり衆が買った竹を切り倒し、購入者のもとへと運ぶ流れが出来上がっていき、数十本……うや、100の単位に届こうかという本数が売れていく、竹藪はそれほどの本数を切り倒しても影響がないほどに、まだ青々と生い茂っていた。


 これほどの本数……しかも珍しい素材のようで、俺の借金奴隷返済金など全く眼中にもないくらいの金額が動いていく、そう――、つまりこのお金で借金は余裕で完済となり、自由に冒険に出ることが出来るということを告げていた。。


 ……


 騒ぎが落ち着き、まとまったお金を受け取る。


 とにかく、まず行くべき場所はただ一つ……、教会だ。

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