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忘却の創造神が新世界で無双する  作者: かぼす
創造神、創造す
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創造神、創世する

 とある世界のとある銀河、ダイソン球を作り文明レベルが最大クラスに達している。


 遠くの宇宙空間から見ても輝く光を灯すほどに発展した文明を遥か上空から眺めている白髪で白い衣を羽織った老人が口を開く。


「ふむ……これでこの世界は軌道に乗ったようじゃの、もうこの世界はこの流れに乗せておけば大丈夫じゃろう、発明神が創る物はみな面白かったのぉ」


 満足げに立派なあごひげをなでながら思案する、この世界の管理は発明神にまかせてきた、その結果として科学技術が高度に発達した世界が出来上がっていた、以前の世界では幸福の女神が管理して発達はしなかったが質素な暮らしの中で平和な営みが続く世界になった、さらに前の世界では戦神にまかせたが……失敗、せっかく育った人類を自らに挑ませたあげく滅ぼす愚か者。

 時間神のときはパラドックスが発生してめちゃくちゃに……。


「さて……と、では久しぶりに新しい世界を創造するとしようかのぉ、次はどうしたものか」


そう呟くと顎鬚に手を当て、次の世界をどのようなものにするかを考え始める。


「おぉそうじゃそうじゃ、今回の文明ではゲームなるものや小説なるサブカルチャーが発達しておったのぉ、そんな中でも王道と言われていたのが剣と魔法の世界での冒険をするようなものだったか、ふむ……今回はすこし遊び心を加えてみるとしようかの」


 ほっほっほ っと笑い創世魔法の詠唱を開始した、開いた宇宙を創造する場合はこの詠唱だけでも数年から数百年かかってしまう、だが今回はちょっとした遊び心の世界だ、閉じた宇宙で範囲もそう大きくない物にしたため、数日で詠唱は完了した。


「土台は出来た、まずはこの世界に神々を産み落とすとするかの」


 魔法を使う世界は以前にも作ったことはあった、必要なものはすべて経験から理解している。


 魔法を使うには魔素を世界に充填する必要がある、それにはその属性に応じた神が世界に存在すれば良い。


 火の神、カグツチ

 水の神、ミツハ

 土の神、クエビコ

 風の神、シナツ

 闇の神、クラ

 光の神、ミロク


「ふぅ……さすがに6柱も神を生み出すと疲れるのぉ、しばらくそちらの世界はお主らにまかせる、しばらく休息を取ったらワシもそちらに行く、よろしく頼むぞ、さて休む前の最後の仕事じゃ」


 そう言うと目を閉じ両手を空間をつかむかのように前に突き出す、そして意識を集中すると野球ボール程度の大きさの『元素の元』の玉が出来上がった。

 

 そしてその玉を新世界へと転移させると……新世界が光に包まれていった、所謂ビックバンを発生させたのだ。

 

「はぁ……はぁ……」


 神とはいえ魔力は無限ではない、数日ではあるが創世作業に没頭していたのだ、精神的な疲れもある。


「アカシックレコード(全能辞書)を完成させるためとはいえ、これは堪えるわい……さて、休むとしようかのぉ」


 そのまま50億年のお昼寝だ、神となってからは大抵がこんなものだ。


 ……


「さて、あちらの世界も面白くなってきたようじゃの、では超次元魔法『世界間転移』を発動するとしよう」


 世界間転移の詠唱を開始する、多次元に影響を及ぼす魔法なだけに組み込む術式がとても多いため詠唱だけで数時間かかるのだ、詠唱を続ける……続ける……『ヘックショイ!!』……そのまま詠唱を続ける。


「よし、これですべてが整ったのじゃ、この世界もこれで見納めじゃな」


 そう言うと完成された文明が広がる後継を眺めつつ、まばゆい光に包まれていく。


 バチ!バチバチバチ!


「む?どうしたのじゃ?」


 ズゴゴゴゴゴ……カッ!


 普段の『世界間転移』では発生したことのない轟音の後、突如発生した閃光に包まれ老人は意識を手放した。

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