番外編 女子会
━━━閑話休題。
エルフのフィリーと、魔族のソフィア、そしてラミィの三人は、まだ昼前の時間だったが、ホワイトパレスの大浴場にてゆったりとお湯に浸かり、寛いでいた。
ちなみに、なぜか同ホテルで副支配人格のマリーネも一緒だった。
そして女子が四人も集まれば、当然のことながら、ガールズトークに華が咲く訳で。
「マリーネさん、ほんとスタイル良いですよね。その胸少し分けて欲しいな」
フィリーが、マリーネの胸の谷間を羨ましげに見つめる。
「うふふっ、私はフィリーちゃん位の大きさがちょうど良いと思うけど。
あんまり大きいと、肩も凝りやすいし、走りにくいし、ねぇ、ソフィアさん?」
とマリーネはソフィアに話を振る。
確かにこのなかだと、ソフィアが二番目の大きさだろうか?
「うーん、我は余り気にしたことは無いな。ただ、男には大きさに拘る輩が居ると言うし。
あの方はどうなんだろうな?」
無造作に自分の胸を掴みながら、ソフィアが呟く。
それに対しフィリーが即答する。
「あ、あいつはおっぱい星人だから。いっつもマリーネさんの胸、やらしい目で見てるし。
絶対おっぱい星から召喚されたおっぱい勇者だよ!」
その言葉にマリーネが吹き出す。
「あらあら、男の子は胸が嫌いな子なんて居ないと思うわ。
でも、ユーキ様が一番好きなのは、フィリーちゃんのじゃないの?」
と、無意識に一石を投じてきた。
案の定、ソフィアが反応する。
「そうなのか?フィリー?まさか?あの方とはどこまで進んでいるんだ!?」
「え?えー、どこまでって、まだ殆んど進んで無いよぉ……」
頬を染め、にへらっと笑うフィリー。
「あら、『殆んど』ってことは、少しは何か有ったのかしら?」
どこか嬉しそうなマリーネ。
普段は落ち着いた大人の女性だが、やはり恋の話は好物らしい。
「えぇ、うん。一回だけ“ちゅっ”って。
……いやぁん!」
「自分で言ってて何が『いやぁん』だ!我なんか、未だに!全く!何も無いんだぞ!くそっ!」
と、心底悔しがるソフィア。
それを見ながら、マリーネは懐かしそうな目で、
「ふーん、ユーキ様ったらモテモテなのね?昔から素直で良い子で可愛いかったけど」
「でも、戦場に立ったあの方は、正に鬼神ですわ。そのお姿を思い出すと、背筋が、ゾクゾクしますわ」
初めて口を開くラミィ。
相変わらず、表情だけで18禁な顔をしている。
マリーネとフィリーは、そんな彼女を微妙な目で見つめる。
「そう言えば、マリーネさんって独身ですよね?結婚されないんですか?」
気を取り直したフィリーがマリーネに話を振る。
「えぇ?……こんな年で、恋なんて、ねぇ?」
と、微かに頬を染めるマリーネ。フィリーはその顔を見ながら、
「あれ?マリーネさん、もしかして好きな人いるっ!?まさかユーキっ!?」
焦るフィリーに少し笑いながら、
「フィリーちゃん、安心して。私から見れば、ユーキ様は半分息子みたいなものよ」
え?でも、恋の匂いがしてますよ?と、クンクン匂いを嗅ぐ真似をするフィリー。
マリーネは恥ずかしそうに俯きながら、
「いや、あの、恋って程じゃないのよ、全然。
ただ、少しだけ、気になるかなって」
「えー、誰?誰?、教えてっ!教えてっ!」
フィリーが興奮する。
「あの、……実はね」
と、美女四人の内緒話は、当面終わりは無さそうだった……。




