第84話「防衛戦~ドラゴンの仲間~」
「これはアレか! 今すぐ合成しろってことかよこんな戦場で!?」
「急がば回れって言葉もあるし落ち着いて合成してから援軍に行こうぜ!」
そう話すサキとエンペラーであった。ガキン! カンカン! と錬金術は成功して新たな装備を装着するサキ。
ゲーム名:サキ
装備1:ネオライト・フェザーソード
装備2:流星のコート
装備3:幻聖剣物語の小説
装備4:フェイのネックレス【改+3】
装備5:風の精霊ヒルドの手袋【改+1】
装備6:リセットジェットブーツ
装備7:軽量版オールド・ミラーシールド
装備8:灼眼のシャナンの小説
アイテム:マグロ肉
「よし、北方面はクリアした! じゃあ早速船の方に戻るよ! 【加速】!」
サキは加速しながら海上の上を走りながらゾンビ達を無双して、吹き飛ばしながら船の方へと戻る。エンペラーがサキに語り掛ける。
「何処の援軍に行くんだ!?」
「南よ!」
「何故!?」
「感です!」
「感かよ!?」
南のデブリポイズン・ギドラドラゴンは巨大化していった。咆哮と共に衝撃波が【非理法権天】を襲う。
それらをサキは軽量版オールド・ミラーシールドで反射させて、衝撃波を南ドラゴンに食らわせる。ついでに【鈍足】効果付きだった。
「これで敵は遅くなった! 皆反撃よ!」
「おぉ!」
「ギジャアアアア!」
……そして、南のドラゴンも撃破した。プレイヤー達は各々アイテムを手に入れ浮足立っている。
「やったー順調ね!」
それらを見かねた東と西のドラゴン達は、甲高い遠吠えを上げる。
「「キシャアアアア!」」
「ん? なんだ? 様子が変だ」
「仲間を呼んでる……?」
ゲームアナウンスがプレイヤー全員に響いた。
▼緊急命令:第2階層、北東・南東・北西・南西に新たなデブリポイズン・ギドラドラゴン4体が出現。第3階層北方面にキングデブリポイズン・ギドラドラゴンが出現しました! 迎撃してください!
「な! なんだってー!?」
「第1階層のドラゴン2体まだ残ってるぞー!」
「走るゾンビだって第1階層でうようよいるし!」
「てことは! 第1階層に2体、第2位階層に4体、第3階層にキングが1体だ!」
「ふざけんなー!」
「増えれば良いってもんじゃないだろー!」
更に、キングデブリポイズン・ギドラドラゴンが咆哮を上げる。
「グオギジャアアアア!」
――静寂。なんだなんだと見まわしてたら、なんと【ゾンビ達に翼が生えてきた】。
「「「ゴルルルル! ゴルルルル!」」」
1万匹居た全員に翼が生え空へ飛んだ、走り回るゾンビ達は。まるで【ゾンビ暴風雨】と化していた。
「なん、だこれ……なんだこれ!」
「運営マジで殺しに来てる!?」
「弾丸撃て撃て撃て撃てー!」
「心が折れそうだ!」
「俺Dランクギルド……来なきゃよかった!」
その頃、【最果てのしたっぱ】さん達5人も流石に動揺していた。
『申し訳ございません最果ての5帝様、もはや我々5人では手が足りません!』
「…………、どうやら我々も動かなければなりませんね」




