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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第3章「豪華客船ミルヴォワール」西暦2034年6月21日

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第76話「防衛戦~準備~」

 エリアクエスト:【豪華客船ミルヴォワール防衛戦】

 海上を走って来る1万匹のゾンビから船を守るか、ボスエネミーを倒すこと。


 他にも小難しい事が書いてあったが、要約するとそれくらいだった。もうすぐゾンビたちが海上を走ってやってくる、しかも時の都『京』でクリア出来なかった高難易度クエストだ。失敗すれば船は沈められ、出発点のスタート地点まで戻される。というなんとも物騒なクエストだった。

 正確な時間は30分らしい。フェーズが1から3まであり、それらが10分で終わる。他のギルドの面々は生産職や武器防具類の強化に余念がない。何せここは【最前線攻略組】、なにが出てくるか解らない全部初見組である。

 『京』での敵という事で解っていることはある。それは銃弾3発ぐらいでゾンビは倒せるが、とにかく動きが速い事。敵に翻弄される前に倒さなければならないため軽装備の方がいい。

 豪華客船ミルヴォワールも全力と言わんばかりに戦闘用形式に様変わりしていた。

 方位八方、東・西・南・北・北東・南東・北西・南西に大型ガトリンガンの設置。それが第1階層から第3階層まである。合計24丁。

 乗客270人のゲームプレイヤー、平均67ギルド。迎え撃つは≪飛空艇≫30機。空中に浮いていて尚且つ畑があるのでここで生産職は作物を育てて長期戦を有利に進める。逆にここが枯渇すると回復が追いつかず全滅するルート一直線。

 内、機動戦機になれるのが18機。こちらは戦闘用のロボットだ、1人から4人まで操縦可能で主に攻撃がメインとなる主力武器。大型のフォトンブレードとサブマシンガン、必殺の波動砲を兼ねそろえた雲の王国ピュリアの技術品だ。

 大型ガトリングガン24丁、補給用飛空艇12機、戦闘用機動戦機18機。


 噂が噂を呼び、この最前線には今まで出会ったプレイヤーと新規ギルドが全員参加しているという形になった。

四重奏しじゅうそう】ギルドランクA

 リスク、スズ、ブロード、レイシャ

【放課後クラブ】ギルドランクC

 サキ、ヒメ、エンペラー

【ルネサンス】ギルドランクC

 マリー、ミュウ、アレキサンダー

仮面舞踏会かめんぶとうかい】ギルドランクD

 あんず、ダリウス、フー

達観者達スペクタクルズ】ギルドランクD

 真帆転戦鳥、オーバーリミッツ、蒼葉

非理法権天ひりほうけんてん】ギルドランクB

 湘南桃花、レジェンドマン、マダンテ、クレープ、ユウニコ

 加えて、新たに参戦する25名の曲者ぞろいのギルドとも知り合いになった。統率力が最高にとれた、最前線のSランクギルドだ。

【最果ての軍勢】ギルドランクS

 強化班:バイタル、リボン、アイン、コマンドー、ヴェック

 賢術班:ラフティーヌ、ライダー、ウオール、マインド、ストーン

 陰陽班:チェン、ウォルト・ピンキー、カトレア、M、オリジン

 精神班:バレッサ、ソウル、レクイエム、聖典、レイズデット

 未覚班:バハムート、トール、テンテン、チル、空洞


 ちなみにこのギルドランクは、今回参加した全ギルドで集計して割り振られたギルドランクなので。このクエストでしかあてにはならない。

 ここでは紹介できないが。加えて、今まで知り合ってきた仲間達の面々が勢ぞろい。

 本気の【総力戦】という言葉が最もふさわしい。ここを突破できないとマジでやばい。何が起こるか解らない、ただ敵は。普通の無機質なエネミーというのは、なんとも心が痛まなくて楽な気もする。

 敵はプレイヤーを殺しに来る、だから殺す。といういたってシンプルな戦場だった。

 天上院咲はこの場を代表するかのように言う。

「うん! これだけ居れば例え隕石が降ってきても勝てる気がする! ……てかこれ【敵の方】お姉ちゃんが用意したの?」

 天上院咲の当然の疑問が天上院姫に投げかけられる、姫はにっこりと「うぬ!」と返してくる。

「社長としての初陣じゃ。構成は私が指示した、あとは作戦名『その場のノリで何とかしようぜ!』にしておいた! 私は味方側として参加するぞ! その辺ウロチョロしてるだけだが」

 まぁ敵じゃないだけでもありがとうと言いたくなる気分だった咲。

 一応今回ヒメは自分が運営の社長だという事を隠して遊ぶらしい。……そもそも運営が遊んでるだけで問題なのだが……。それを言うと後戻りできなくなるいわゆる一発屋な感じなので言うに言えないのだった。

「それはそうと……おーい皆ー! うちのサキが何か言いたいことがあるらしいぞー!」

「ちょ! お姉ちゃん何言って……!?」

「何かそれっぽい事言ってエンジンかけとけ、私の最愛の主人公よ」

 他のプレイヤー達は「なんだなんだ?」とサキの方を観る、後には引けなくなった状態で。サキはエンジンは大事だよね。てことで頑張る。

「え! あー。皆さん、よくここまで来てくれました! ここは【最前線攻略組】! 一般プレイヤーはここには居ません! 私達の後ろに道があり、前には何もありません! 今回の戦は、皆で息を合わせて共に歩けるかどうかだと思います! だから、皆さん。 ……よろしくお願いします!」

 深々とお辞儀をするサキ。冒険者たちは一瞬の間を開けてから。「「「オー!」」」と掛け声を拳でグーを作った。


 そして高台で見張りをしていた味方プレイヤーが言う。

「来たぞー! ゾンビたちだー!」

 ゴオオ! バシャバシャバシャ! と海面なのに地鳴りが響いてくる。初めから全力疾走してくるゾンビ達だ。

「止まれって言っても止まんねーよな! ガトリング隊! 方位北! 撃て撃て撃てー!」

 ズドドッドドドッドド! と連射音が響き水平線の彼方に居るゾンビ達に当たり始めた。

「野郎どもー! 開戦だー!」

「「「うおおおおおおおお!!!!」」」


 【最前線攻略組】チームの戦が怒号と共に始まった。


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