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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第3章「豪華客船ミルヴォワール」西暦2034年6月21日

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番外編4「神様となった日」※ターニングポイント2

 現実世界のとある日。

 公園で、天上院姉妹二人は何気なくただのアイスクリームを口に運ぶ。姉の方は「はぁ……」と落ち込んでる雰囲気とは違う、困惑の表情を浮かべていた。

「……てわけなんじゃよ。我が最愛の妹よ」

「はぁ、ねえ今どんな気持ち?」

「ただの天才少女と思っていた美少女が、ある日突然『お前は巫女だ』と言われて神降ろし出来ちゃって困惑するイメージ」

「……なんじゃそりゃ。お話ではあんまり聞かないわね」

「前例がないのかもなぁ……」

「じゃあ何? 最終的には運営でゲームマスターであるお姉ちゃんをぶっ倒して会社も破壊するストーリー?」

「それもうやってるじゃないか。わしを病院送りにしたじゃないか。我が最愛の妹よ」

「それもそっか~、じゃあエンディングはゲームマスターを倒す以外のストーリーを考えないとだねぇ」

「現実的に考えてくれよ我が最愛の妹よ……物語脳め、はぁ~……」

 少し間を開けて言う。

「そもそもそれって、前のアシスタントプロデューサーからどれぐらい地位が上がったの?」

「知らねーよ、よく解んねーけど頂点だよコノヤロー」

「あぁ、やさぐれてる……」

「解んないけど。今ある人生を謳歌してる時にある日突然、前世? の記憶が蘇って来て二つの記憶が混濁するイメージ。もうわっかんねーよぉ~……」

「【転生】かな? 私から観たらお姉ちゃんはお姉ちゃんなんだけどなぁ。お姉ちゃんって霊能力ってあったっけ?」

「ない。前の霊能力者が憑依率100%で、オンオフ自由自在だったのに対して。私の場合【天啓】が降ってくるようなイメージだ」

「てんけい?」

「神などの超自然物から与えられたお告げのこと。勉強しなさい普通の漢字だぞ」

「で、そのオカルト。憑依率何%なの?」

「……マックス10%ぐらいかのう……」

「ひっく」

「でも自分が自分じゃなくなる感覚はなんか嫌だなぁ~。『北』って何のことだよ、社長は解ってる風だったし」

「聞けばいいじゃん」

「聞きたくもない」

「…………」

「…………はぁ」

 ため息をつく姫。

「この世界に、他に解る人居るのかなぁ~」

「……ソラは知ってるんじゃねーの?」

「空……ねぇ~……」

「世界は空で繋がってるからな~」

「おとぎ話の『双子の魔法使い』?」


 おとぎ話、双子の魔法使い。

 双子の魔法使いが掟を破り、村の外へ出て踊り子と出会い。掟を破った罰として踊り子は村人に処刑される。双子も村から追い出される。

 だが、双子はラブ&ピースを空へ掲げ。この空で繋がってる全ての人々を平和にすると掲げた。そんなダークファンタジー。


「そういや、ルミネ市っていう土地に双子の魔法使いの岬ってあるんだってさー」

「それは架空だよ、ここは日本の神奈川県平塚市でしょ?」

「あかん、わらわの頭の中がごっちゃごちゃに……」

「あぁあ……」

 混乱した頭を、間を置いて。自力で回復させる天上院姫。

「……、とにかく。こりゃゲーム自体も大幅に修正しなきゃいけないな、最新の流行に乗り過ぎた」

 姫は何かを解ったとは言わないまでも、悟った風に現状を整理する。

 彼女のゲームセンスが試されるのは、むしろこれからなのだ。


 姫が作った原初のゲームシステム、【世界樹『シスターブレス』】。

 その蒼き根元や枝葉は今もなお、成長し続け。花咲き、実りの時を待つ。 

 そう、この世界樹はもう目覚めているのだから。


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