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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第11章「四獣王ジゲンドン討伐攻略戦②」西暦2037年11月14日

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第737話「結・天上院咲の物語」

 流石に今回の怒りの度合いの毛色が違いすぎたので、秘十席群にはカラオケに行ってもらって、言霊なり霊魂なりを発散してもらって、その〈怒りの感情〉だけを最果ての軍勢にあげた。


 ここに書くのも失礼なくらい〈ヒドイ言動〉だったのでGM天上院姫が〈それ暴走だから止まれ〉と判断。

 知る権利もあるし、伝達する事も許可はするが、あまりに自己投影型の主観の入った物語とはかけ離れた感情だったので。書かないし描かないし公式ではない。


 現実世界の自衛隊とか、自衛隊用の犯罪者の実戦の感情動機として売った。


 それくらいかなりのリアリティで、真実味があり、間違っていないため。作品としてはナンセンスだったので0点である。


 とはいえ〈その感情〉を体内で留めて置くと、あとで取り返しのつかないことになりそうな危機感もあったので。その感情は〈GM姫が確実に自衛隊に売った〉事としてゴミ処理した。


 表裏一体、湘南桃花は以心伝心な秘十席群の煮えくり返る感情は伝わっているので言う。

「言って良いことと悪いことがあるよ」

「だから言ってねえし……、最果ての軍勢の警告だけで事が済んだ話だろ……」

 秘十席群は、カラオケが終わった後で言霊もスッキリ吐き出した後なので、多少は気持ちが楽になった群。優しく守られているとにじみ出ていることが解っていたとしても。


 今回のは流石に怒りの種類が違った。10年分の鬱憤貯まっていた。いつもの冗談じゃ済まされない危うさがあったので〈怒りはあげた〉という処理に落ち着いた。


「その件はもう終わった?」

 天上院咲が貯まりに貯まった10年間分の蓄積を硬軟合わせて語りかける。


 妹の発言に姫は優しく落ち着いて言う。

「ああ、終わったよ。ちょっと今回は危なかったな……」

 書いてないのに危なかったとはこれいかに……。コーヒーも飲んでないし完全に八つ当たりだが、電車の脱線事故ぐらいじゃすまない事件になりそうな気がしたので。この件はもう完全にスクラップ行きである。

 この話を転がしたって何も良いことはない。


「良かれと思って、てのはわかるが、皆最善は尽くしていると思うよ。自他共に」

 GM姫はそう判断した。


 最果ての軍勢の警告案件だって、何とかギリギリで1年間の制裁で感情を抑え込んだところがある。

 1日間を開けたし、カラオケにも3時間行った。あのまま我武者羅&無我夢中で怒りのままに書き連ねてたらとんでもないことになっていた気がする……。


 書かれていないので想像することが難しいが。例えば、津波とか地震とかミサイルとか脱線とか、それ以上に厄介な厄災に巻き込まれていた可能性はある。


「はーいじゃ気持ち切り替えて~~~~」

 咲がユルイ声で手をパンパンパンと叩く。この話はお開きとなった。



「さてと……で、姉ちゃんログインするのこのVR機に……?」

 咲が気にしているのは自分たちで作ったVR機『テンジョウ』の事である。

「ん~、頭痛が出なければ問題ないんだけどな。……むしろシステムが緊急回避を感知したら頭痛になるとかのシステムにするか……?」

 そこが悩みどころである、無痛であれば何も問題は無いが、痛みナシと記入しても痛みアリに変更されてしまうのなら話は別だ。


 それでなくても、ただでさえ今ログインしていないのに、さっきまで現実の方で精神状況が不安定である。

 安全面も考慮して、無闇にログインするのは待った方が良いという危険性もある。


 とりあえず何も装着せず意識だけをVR機に向けてコテンと横になる姫、安全確認の為だった。


 で、起こった現象としては軽い頭痛と継続的な心臓マッサージが発生した。

「あ、ダメだこれ。寝たら死ぬ」


 ある意味ダメな意味で、久しぶりの感覚で〈断続的心臓マッサージ〉が発生したので、今度こそコーヒーによるカフェインと薬の副反応ではないと認識できた。コーヒーが認識を阻害していたことになる。

 コーヒーを飲んでたことが誤認識に繋がっていた。

 つまりこれは、薬による正常な動作……。

 明らかに正常ではなく異常体になったのでやらないほうが良い。


「ふむ……有るのがいけないなら……コレ壊すか……?」

 壊したところで出来上がってしまったテクノロジーは止まらない、また誰かが開発してしまうだけである。


 咲がそこまで聞き、ココでの冒険は本当に終わったんだな。辞めた方が良いんだな。と、諦めて区切りを付ける。

「なら、最果ての軍勢に寄付したら? 私達にはもういらない産物だとしても。まあ、えっと文化遺産的な? 確かエレメンタルワールドを置いていた博物館あったでしょ? あそこに飾ってもらうとか……」


 湘南桃花が場外乱闘を仕掛ける。

「えっと……1970年代のニュージャージーの軍事施設のことですか?」

第10の街最果ての軍島『アルテマ』、その離れ孤島に博物館のみの孤島がある。


「そうそれそれ」

 嘘偽りなく咲は答えた。


「話はまとまったか?」

 ココまで仲介役となり、話を聞いていた中国代表チェンが。秘十席群、湘南桃花、天上院咲、天上院姫に聞く。


 GM姫がチェンに答える。

「うん、ここの世界はもう無理だわ。次のドアの世界へ行く。じゃあこのVR機『テンジョウ』2機はチェンに預ける。最果ての島で大切に保管して、良くも悪くも有効活用してください」


「悪用しても良いって所がお前らしいな……解った。重大な責任を持って最果ての軍勢が保管しよう」

 これで、VR機『テンジョウ』は最果ての軍勢の所有物となり姉妹2人の手から離れた。


「じゃ……礼儀作法に習って扉を閉めますか……」

 GM姫がそういう。つまり今度こそココでの冒険は終わりだ。咲にとっては納得出来ないが、最初から問題があったのだろう。元から悪手だったのだ、なら咲の評価を改める意味でもこの扉は閉めたほうが良い。


「名残惜しいな~、今度こそ本当に終わりか~~」

 あまりにも作品間を飛び越えて冒険したことで良かったか悪かったかといえば、まあ悪かったのだが。腑に落ちる終わり方をして、終幕を、そして扉を閉じる事が出来そうだ。


「まあ名残惜しいだろうがVR機が使えなくなっただけだ、この部屋の鍵はお前が持っとけ咲、だから最後のシメはお前が閉じろ」


 そう言われて咲は白い花形の鍵〈白山一華(はくさんいちげ)〉をGM姫から渡された。

「……本当に、これで終わり何だね……でも実家に帰って来ることは出来る……か」

 

 天上院家、私室。

 思えばこの部屋から始まった。この部屋で始まり、この部屋で終わる。とても小さな世界……。名残惜しくないわけがない。

「でも、これを閉めないと。私は一歩も外の世界へ飛び出せないんだろうな……」

 そう自分でも心の折り合いをつけれた。この部屋を閉じても冒険はまだ出来る。

 それだけ解れば今はいい……。


「じゃあ……行ってきます。私の故郷、疲れてきたらまた帰って来るね」

 咲がそう言い、姫が今後のために補足する。

「あー、また帰ってくるのだったら部屋番号決めておいたほうが良いぞ? 帰るときに迷うから」

 そう言われて、咲は深く浅く考えてから……。

「じゃあ103号室かな」


 そう言って、心に新たな決意の炎を灯し、深呼吸してから……。


「じゃあ皆、行ってきます……!」

 そう言って、天上院咲は、この世界の扉をガチャリ、と閉めた。


 ――、完結。


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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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