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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第11章「四獣王ジゲンドン討伐攻略戦②」西暦2037年11月14日

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第733話「結・全ての物語を貫く神槍」

 亜空間歴6分10秒、イレギュラーの居る盤面。

 天上院姫は亜空間の中で盤面を見つめる。


「いいのか? 最弱NPCである俺がこの全ての盤面を暴いても?」

「咲は未来の勇者だ、過去の遺品と戦うのは道理が違うだろ? これは、わしが蒔いた種だ。回収、剪定、整理整頓するのは過去の人物たちの努めだろ?」


 盤面には駒がある、が、今回のゲーム盤は駒だけには留まらない。

 ノート、文字、絵、動画、ボツとなった無数の残骸、舞台裏、そして思考・概念すらも貫く。


「では、今回のゲーム内容を聞こう。俺の勝ち条件。お前の負け条件は?」


「何、そう難しいゲームじゃない。私が〈全ての導べた物語〉の現状を問題提出する。イレギュラーは、その問題と言う名の誤解を〈正しく正す〉、それだけでいい」


 なので、順番は順不同。内容は当時の解釈表現を今の語彙力で正すだけである。

「では……もったいぶらずに早速始めるぞ! 第1問題! あなたは神を信じますか? の文言を正せ!」


 イレギュラーは挑戦者としてその文言を今の語彙力で正す!

「当時は文言をノートに書いただけでそこに幻想や現実の概念は存在せず! その後発生する世界的な不都合は予測出来なかった! よって! その当時にどんな正しいことも間違った誤解が含まれようとも! 全て無罪である! よって! 罪と罰による負の連鎖自体予測することは不可能だった!」


「だろうな、当時、罪とは書いたが罰とは書いてなかった、よって輪廻や螺旋とか難しい漢字を理解するのは不可能だった」

 姫はイレギュラーのボスキャラとして、次の問題を提出する。

「第2問題! 神楽スズに込められた後々の変換内容について説明の訂正を要求する!」


 イレギュラーは淡々と熱のこもった答弁をする。

「〈神〉とは書いてあるが当時は神楽舞のただの鈴の名であり、それが〈紙が地〉〈空が天〉とは予測できなかった、変換や誤魔化し、屁理屈により歪められた事象であり、例え双子の魔法使いでの物語であっても、踊り子が死亡した事への繋がり、接合性は取れなかった! よって! 読み手は理解できたかもしれないが書き手が理解できなかった! 別作品は別作品であり、思考が繋がっている読者や人間とは根本的に時間の流れや世界観は跨がない! よって! 創造神が罰せられるいわれはない!」


 言い訳にも聞こえるかもしれないが、これが現時点での正しい思考なのだからその通りなのだ。

「第3問題! 雑誌ギアについての接合性を正せ!」

「ジャスティスリーグで言及している通り、全員グルである! 更に言うと新しく創設された大学自体グルだった可能性がある! 当時高校生だった作者にそれは予測出来ない! 更に言うと、始めて漫画本を選んで買った海賊漫画の件も、それから起こる不都合も予測できない。これは小さな好奇心から起こった負の連鎖反応だったと、現在なら予測できる!」

 

「第4問題! 神の信仰・不信仰による不都合を正せ!」

「信じても信じなくても! それは作者・読者・キャラの解釈で自由であり。不信仰だから不幸や殺したり逮捕したりして良いという理由や道理にはならない! それが正しい解釈だったとしても、作者にはその流れは予測できなかった! つまり不信仰イコール必要悪ではない!」


 次は理由についてだ。

「第5問題! 理由についての再定義を正せ!」

「理由は理由でありそれ以上の意味はない! 理由とはその結果が生じたわけ、であり。1つの理で数字は計算できたとしても! 数学として当てはめることも全てを繋げて思想することも想定していなかった! よって! 理由イコール悪役というこの作品世界の自然の理があったとしても、それが絶対ではない! 同時に! 主人公にとっては関係ないが! それはヒルド固有の発言であって、他者や偽名者が名乗って良いことは想定していない! ヒルドの発言はヒルドにしか名乗れない!」


「第6問題! 作品内での〈魂〉について再定義せよ!」

「動画の音楽の名前である黄金魂は、選曲はしたが書いてはいない! 音や声では届くが、それが効力を発揮することは当時予測できなかった。選んだ事実や不変性は認識できるが、その後波及する流れや拡散する恐れは予測できなかった! 同様に、心・体・魂の定義は本作品では具体的に示されておらず曖昧なままである。よって〈元の世界〉での全ての物語では、心・体・魂の公式な定義は物語上では読み取れるが! これら3つの正確な定義は未だされていないあやふやなままである!」


「第7問題! 〈おわるせかい〉は模写した借り物であるが、では〈元の世界〉での終わる世界の定義を示して正せ!」

「全物語共通であるが、終わった物語があれば、始まった物語が存在すると定義されているのがこの世界の共通認識である! よって、終わりがないのが終わり、や終わらせる為に氷結させる、石化させる、はこの物語世界では誤認識である! 更に、夢のテーマパークは永遠に未完成という思想もあり! もしそれでも物語を終わらせたければ、道義的に考えて食べ物で終わらせて、その者は生きねばならない! これは生きる流れを作る物語であって、破壊や死ぬ事が主目的ではない!」


 大方の問題は正し終わったのでGM姫が眼を瞑り、修正を容認する。

「うん、まあ今の語彙力だとそんな感じかな……、もういいよ、ありがとう。負けました」


 イレギュラーは、ただ姫の間違いを正しただけなので釈然としない。

「なに、ただお手伝いをしただけさ、今回は運良く流れが回ってきただけだと思っておくよ」

 たまたま勝てた、ただそれだけだとイレギュラーは言った。

「でもまだ終わりじゃないんだろ? 俺達の戦いはジゲンドン戦のはずだ」

「そうだな、今回は過去の盤面だ、咲同様に、お前にとっても関係の無い盤面だったはずだ」

「……、まあ良い棋譜並べにはなったよ」


 そう言って、また盤面と駒並べを元の位置に戻し始めた。


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