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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第11章「四獣王ジゲンドン討伐攻略戦②」西暦2037年11月14日

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第723話「承・風見班」★

挿絵(By みてみん)

 現実世界、西暦2037年11月14日20時00分。

 多想世界、最未来歴1年、第1の街ライデン。


「はいはい、それが今回の報告書ね、了解、預かっとくわ。……ずいぶん寄り道したみたいね」

 桃花先生もお見通しなのでややこしい、最近隠し事というよりサプライズの準備すら見透かされるのでやりづらくなってきた。

 というわけで、咲も先読みしてこちらの事情を説明しようと思ったのだが……。

「解ってるわよ、1週間分の曜日も無いのによくやってるわね……」

 また先回りされてしまった咲。


「……あの、少しは喋らせてくれませんかね……何でも理解されてるとこっちにも言い分とか過程と結果への道のりの説明というものが……」

「ああ、ごめんごめん、全部解ってるのも考えものね……」

 と、桃花は咲に謝る。


 そして、桃花はギルドの受付嬢のテーブル腰に、つまり咲の隣でこちらを見ているアバターの人物へと話を移す。

「で、お互い内容は解ってるだろうけど一応説明ね。こちら、そこにいる天上院姫ちゃんが新しく連れてきた、警察庁内閣サイバー公安部・風見班の風見正義(かざみせいぎ)さんです。放課後クラブ18番目のメンバーだそうで……てことで自己紹介よろ」


 和服姿のアバターからは、多想世界で遊ぶ気なんてさらさら無いような、護衛と目配りを発揮しながら言う。

「風見正義だ、この度は天上院咲、天上院姫の護衛という名目で見張り役となった、多想でも現実でも目配りするが……、まあメインは現実世界での護衛役だな」

 主体ではなく客体体質なので、桃花とは根本的に体質が異なるし。

 桜愛蒼葉のような伝言係の属性ではあるものの9歳の子供でもない。

 風見正義は40代のベテラン刑事、間接的な大人の伝言係であり、神奈川県警察官だ。


「何でお前ら2人に護衛役が付いたかは、察しの良い咲くんなら理解してしまうかもしれないが……、お前達の言動・行動が世間の世論を大きく動かしている事実がもう見過ごせない所まで来ている……と言うのは咲くんの眼から見てもわかるな?」

 咲は、若干のお口にチャックをしながら含み気味に話す。

「まあ、わかる範囲でなら、ただ事じゃない事になってるんだな……という自覚はあります……」

 こちら側という主体は、ただ遊びたいだけなのに、という踏んだり蹴ったりな感想だが。

 家族の善神を選んだ自分にも、罪も責任も無いが、影響力が有るのは判る……。

「というわけで護衛だよ、内閣総理大臣、今泉善次郎と。神道社、天上院姫からの公認依頼だ。お前は遊びたいだけだろうが、悪く思うなよ」


 で、今まで黙っていた姫が事の理由を話す。

「まあ手っ取り早く単純に言うと。現実世界の拳銃撃てる警察官の布陣が足りないなと思って足した。って事じゃ」

 相手がファンタジーを支持している敵に対して有効打が、日本には警察官などしか所持が出来ない拳銃しかない。という観点から。対ミステリー対策とでも言おうか……。とにかく片方側に偏ってたからもう片方側を補填した、というのがゲームマスター姫の思惑なわけだ。

 これで、ファンタジーに耐性を持っている怪獣・怪人に対しての有効打・効果抜群の人間の武器、拳銃が抑止力と共に、必殺の武器と成り得る。


「まあ、うちのメンツは家の中で寝転んで夢見てるだけだもんね……」

 実際の被害はないが、姫の神様としての信仰力は本物だ。

 それが大勢居て、どこで牙を向くかわからない以上。姫には護衛は居るし、対等な立場となっている咲にも護衛は居る、という道理となった訳である。

 もちろん、悪い怪獣に対して、と言う意味合いは付くが。


「改めましてよろしく、咲くん、ではこれより任務に入らせてもらう」

「はい、……よろしくお願いします……」

 自由度が上がっているのか甚だ疑問だが、自由への第一歩として、その護衛を受け入れた。


 豆知識


 名前◇風見正義〈かざみせいぎ〉

 プレイヤーネーム◇シークレットキーパー、SK。

 二つ名◇虚実看破な警察官/火星の眼

 役職◇日本国神奈川県警察出身、警察庁内閣サイバー公安部・風見班。

 所属◇放課後クラブ18人目のメンバー。

 詳細◇日本国総理大臣、今泉善次郎に任命された。監視・警護・政府や最果ての軍勢への伝達係として総理が任命、天上院姫も公認している。中堅、ベテラン刑事、年齢層40代。

 真面目で冷静な中に情熱を燃やしている性格、

 苦労人というか努力家、ギルドでの立ち位置は、口癖で「冗談はやめてくれ」「遊びじゃねえんだ」とファンタジーの世界観より現実の話を重視する。

 現実世界の名前は風見正義、プレイヤーネームは〈シークレットキーパー〉。

 外見は和服。

 サイバー分野への精通度としては、一般的なPCの使い方・デスクワークは理解出来るものの、それより「理解者」としての能力は、メンバーにとっては「何を隠してもバレる厄介な存在」でありながら、「情報的な危険から守ってくれる頼れる存在」という二面性を持つ。

 現実世界で拳銃所持&パトカー所持。拳銃を発泡する時の許可条件は〈害獣駆除〉。贖罪の山羊や怪獣王などに使われる。

 好きな星は火星で、曜日も火曜日が好き。

 主体と客体で分けると、あくまでも客体的な体質である。


 ヒストリー◇眼の覚醒。若手?中堅刑事だった頃、通常の捜査では歯が立たない、異能力や超常現象が絡む難事件に遭遇。事件は多くの犠牲者を出しかけるほど困難を極めたが、その極限状況下で、風見の「情報空間を『理解』する」能力が覚醒。それまで見えなかった情報や、犯人の隠された意図が「見える」ようになり、事件を解決に導いた。

 初めて拳銃を撃った日、〈悪の怪異獣〉を討ったのが火曜日だった事から、火星の眼と呼ばれるようになった。

 その事件をきっかけに、内閣総理大臣の眼に止まり、今回の風見班発足と、放課後クラブへのメンバー入りを総理と神様両方から任命された。


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