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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第10章「四獣王ジゲンドン討伐攻略戦」西暦2037年11月10日

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第709話「結・軍事会議」

 現実世界、西暦2037年15時15分。

 多層世界、EW、最古来歴6年、第7の街破局した街ノット。


 最果ての軍勢、5系統トップ組の会話は、割と深刻だった。

「さて、そろそろ我々が動く頃かねえ……」

 師団長、バイタルが痺れを切らして両手を動かす。


「もう少し様子見でも良いんじゃないでしょうか? まだ救援要請を向こうから出してる訳でもないし」

 師団長、ラフティーヌが冷静に物事を判断する。


「だからって、いくらGMが居ようと、この接合性は取れないだろ……」

 師団長、チェンがこの展開はもうお手上げ状態何じゃないかと釘を刺す。


「そうだな、放って置いたら被害が更に拡大する可能性は大だな」

 師団長、バレッサが事態の沈静化の目処が立たない事に落胆する。


「なら、救援班と迎撃班に分かれるのが良いだろう、プレイヤー達からの手がかりは大分得られたからな、情報は不足だが、出揃ったと思って良いだろう」

 師団長、バハムートが2手に分かれて行動をすることを提案する。


 その時、ドアが開かれる、5系統トップは立ち上がり敬礼をする、現れたのは。

 副軍団長、不動文。

 軍団長、不動武。

 副軍事司令官、キャビネット。

 軍司令官、真城和季。

 ギルドランキング1位常連、最果ての軍勢の4位から1位のお出ましだ。


「とりあえず、船が居るわよね」

「……そうだな、暦時空艦がないと救援にも迎撃にも行けない」

「その前に、5系統トップに対して。まずファンタジー系の原住民に擬態しろだってさ! くぎゅくぎゅくぎゅ!」


 世界1位が司令塔として指令を出す。

「他の並行世界も観てみたが、バハムートはともかく、他の4人はファンタジー世界でまともに活動や活躍が出来てなかったからな……、俺達も何かしらの原住民に成り済まさないと活動の発展も怪しいと感じた」


 そして真城は5系統トップに指示を出す。

「まず、バイタルはグリフォン種、ラフティーヌがキツネ種、チェンはキリン種、バレッサはペガサス種、バハムートはそのままドラゴン種で擬態してくれ」


『了解!』

 5人は一同に命令に従った、何故? とか作戦会議中に疑問を投げかける者は居ない。この5人はバランスが良すぎて意思決定の方法論が壊滅的だったからだ。

 だから最適解で無かろうと、指針さえ示してくれればバランスは取れる。そう思って命令に従うのだ。何なら仕事でもある。


「俺達、軍勢トップ4は?」

 不動武が質問する。

「探しても特に見当たらなかったから〈強すぎる人間種〉に擬態で良いや。つまり、軍人ということは隠して行動しろって事」

「了解!」

 真城和季が武の疑問に返答する。


 で、問題の放課後クラブが暦を超えてバラバラになった件と。

 バルバトス・ダイスロールを野放しに出来ないという件だ。

 

 真城が全軍に司令を出す。

「俺達軍勢トップ4とアリス・ディスティニーの5人は放課後クラブの救援に向かう。5系統トップはバルバトスとの交戦許可を出す、囲んで進行阻止と、破壊や侵食の妨害、ま要するに邪魔してれば良いよ」


 キャビネットがオチャラケて、明るそうに。

「くぎゅ! というわけで、2手に分かれるので暦時空艦も2隻、前もって準備する必要がありまーす! 集団行動だからね~~~~!」

 1人だけなら大都市にある大転移門を使えば問題ないが、集団となると暦時空艦を使ったほうが早い。


「はいはい、というわけで散れ散れ、お前ら」

 不動文が気だるそうに手を外に振り、解散させる。


「おお、ついに実戦ですね……!」

 アリス・ディスティニーにとっては始めての体験となる、無理もない。前回咲達と出会った時はただ、糸を使ってモブの敵を縛り上げただけなのだから。


「というわけで、出番だぞ。アリス、お前の未来を繋げる為にも頑張るぞ」

 真城和季がアリスに言う、その覚悟は6年前から出来てるはずだからだ。

「は、はい!」


 そのうえで皆に真城は言う。

「スキル〈太陽転移〉は空間転移であって、時間転移ではない。そこ、間違えないように~」

 何にしても、軍事作戦は終わり出動の時間である。


 ――同時刻。

現実世界、西暦2037年15時15分。

 今現在歴6451年、第6の街戦乱都市アスカ。


《ワールドアナウンス、第1から第6の街の移動が可能、ロックが解除されました。大転移門が開放されました》


 咲はその場に棒立ちで、理由もわからず立ち尽くしていた……。

「な、何が起きたの? 訳が分からない……確かお姉ちゃんと〈もし倒されたら武器も装備もその場で全ロスするペナルティとかするかー、プレイヤーの命やお金が軽いし〉とか雑談してたから……、いやでも武器もスキルもあるし……、倒されてはいない……? てことは転移させられただけ……?」


 で、勢いよくステータス画面を観たが、その表示されている暦が信じられなくて。2度見、3度見した。

「い……、今現在歴6451年……!? ナニコレ数字バグってない!? 意図的でこんな数字になる!? フア!?  貧乏神もビックリだよ!?」

 という所でフレンド用のメッセージ通知がピコリンとなる。



 フレンドチャット、天上院咲&真城和季。


 真城和季、最果ての軍勢、最古来歴6年、第7の街破局した街ノット。

【咲、ピンチっぽいから迎えに行く。ちょっとそこで待っててくれ、その辺ブラブラ散歩しててくれ。こっちも暦時空艦を用意するからさ、変な名前の船で迎えに来ら嫌だろ?】


 天上院咲、放課後クラブ、今現在歴6451年、第6の街戦乱都市アスカ。

【へ? あ、ありがとう。てかお姉ちゃんとかその他皆はどうなった? いや、自分のログはちゃんと見れるんだけど、数字がおかしくて現実を受け止めきれない……】


 天上院咲は情報不足で混乱していた。が、とにかく迎えの人が来るから、その辺で待っていたら良いらしい事だけは、落ち着きながら判断できた。

 つまり「そこらから動くなよ! 迎えに行くから!?」と言われているのである。


 真城和季、最果ての軍勢、最古来歴6年、第7の街破局した街ノット。

【俺から言える事は、いいか、絶対そこから動くなよ! 絶対だぞ! 絶対変な所行くなよ……だ】

 

 何か「やれってこと?」と、フラグにしか聞こえなかった咲であった。


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