表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第9章「正しい時間軸」西暦2037年10月7日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

737/789

第696話「転・VS元滅種ゴブリンローグ」

 咲とシルフは謎の乱気流の中で戦っているその頃。


 謎の乱気流が礼拝堂を満たいている中、精霊礼拝堂の外側で誰も寄せ付けぬ鉄壁の守りで鎮座していた兵隊2人が悲鳴を挙げる。

 どうやら、彼ら兵隊達の〈影から転移してきた〉らしい、その名は元滅種ゴブリンローグだ。


《元滅種、子鬼悪徒(ゴブリンローグ)が2体現れました!》


「ひ! ヒー来るな化け物ー!?」

「だ! 誰か助けてー!?」

 兵隊達2人が転げ回る。


「ギガガガ!」

「カッカッカ!」


 申し訳程度に短剣と長剣の武装を所持し、ブンブンと振り回す敵モンスターコンビだった。今回は練習していた、ただ立っているだけの敵元滅種と違って、攻撃してくる危険な存在らしい。


 姫とアセンブラは悲鳴の声のした方へ駆け寄る、謎の乱気流の外側へ抜けた。

「おーおー元滅種じゃん、アセンくん出番だぞ、今のワシじゃ〈モルボルの毒袋〉ぐらいしか効果がない」

 NPCのアセンブラくんぐらいしかまともな攻撃は通らない。姫のスキルでモルボル自体はこの世界の原生生物から取った材料なので効果があるらしい。


 アセンブラくんが天上院姫に対して戦闘許可を取る。

「ピピピピ、〈学習(ラーニング)〉を使用可能な発動条件を満たしました、新たにスキルを生成してよろしいでしょうか?」

 

 姫が、例のアレか……と言わんばかりに嫌な顔をする、あまりラーニングに対していい思い出が無いのだろう。

「でたよ、強すぎて準制限を食らったラーニング……、良いけど今回の1戦闘では2度までね。あとスキル増やし過ぎでも管理が難しくなるから、少なめにお願い」


「了解しました! 攻撃有効可能スキルを生成します!」

 アセンブルくんは、分析・解析をしてからそれらのデータを元に発展させてゆく。


 《スキル〈学習(ラーニング)〉により新しいスキルを生成します……!》

 《スキル〈絶対氷河期アブソリュートアイスエイジ〉を生成しました……!》

 

 頭の頂点からアンテナを伸ばし電波を受信、螺子と歯車が急速に回転し、緑色の電流を体内全身へ駆け巡らせ。そして結論へ至る……。

 

 スキル名〈絶対氷河期アブソリュートアイスエイジ〉。

 元来持っていた氷結の能力を増強する、超電導状態で行動範囲限界を拡張可能にし、相手を追尾攻撃する。

 相手の動きを完全に封じ込めた上で、そのアバターが元来内包している空間そのものを吸収し、命尽き果てるまでHPを吸い取り続ける。

 これにより、内包している存在が宇宙体だった場合でも、スキルを執行し続ける限りエネルギーソースの吸収は際限なく続く運命となる。


「「ギギガガー!」」

 ゴブリンローグ2体がアセンブルへ襲いかかって攻撃してくる……!

 アセンブラは両足を使い軽快に回避運動を取ってから……。


「〈絶対氷河期アブソリュートアイスエイジ〉! ……起動・展開……!」

 アセンブラは自身から絶対零度の氷結をフィールドへ向かって放つ、足元からゆっくりと可動範囲が広がってゆく。

「ギガガ!?」

「バガガ!?」

 そのひんやりとした青白い氷を攻撃だと判断したゴブリンローグ達は一目散に逃げ出す。が、氷結したフィールドは追尾し、盤面を一気に凍らせにかかる!

 ゴブリンローグ達の行動範囲、即ち逃げられる範囲の限界を超越し、その氷は拡張を続け、ついには足元からゴブリンローグ達を絶対零度の氷漬けにした。

 あとは動けない事をいい事に、HPが徐々にアセンブラに吸収され続ける運命となる。


 これによりゴブリンローグ2体は絶命した。


《冷徹なる空想を2個手に入れました!》


「……、ラーニング1回で十分だったな、ワシがサポートするまでも無かったか」

 〈絶対氷河期アブソリュートアイスエイジ〉も強力だが、やはりそれらを詳細解析・複数生成してしまう〈学習(ラーニング)〉の方が凶悪だな、と思うGM姫であった。


 今回の戦闘で得られた教訓は。やはりギルド、放課後クラブの問題点は、原住民や原生生物の仲間が居なかった事にあり、仲間さえ居れば戦闘面では問題無さそうである。

 無敵ギミックがある元滅種でも仲間さえ居れば何とかなりそうである。

 ……現状、仲間が居なければどうにもならないが……。


豆知識

名前◇学習(ラーニング)

希少◇R

分類◇スキル_準制限_変化技

解説◇数々の、何でもアリのこのゲームにおいて、唯一強すぎて運営陣により規制が入った数少ない事例がこのスキル、〈学習(ラーニング)〉である。

 その時その場で回数制限が変化するが、とりあえず無制限・無条件に連発することは禁じられている。

 それは、イベントの難易度や、ボスモンスターとの戦闘予測時間などを考慮して〈1回の戦闘で必ず回数制限がつく〉が、1回で学習して良い文字制限とかも特に無いので結構穴だらけのガバガバ設定である。ただし、都合の良い時に何回も無限に使って良いスキルではない、その事だけ頭に入れておけば良い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・よければブックマーク、評価、感想などよろしくお願いします!
・こちらも観ていって下さるとありがたいです。
名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ