第636話「起・魔法通貨Mの特性」
「M」は現在の創造神、天上院姫が無限に発行できるし、減らすことも出来る。
現在の分母である1万5千Mの絶対量を増やしたり減らしたり出来るわけだ。
これはGM権限による責任ある行動である。
エネルギーソースは「魔法」で、現実だと金属に、仮想だと電子に変換される。
今まで通貨「M」は仮想通貨としてみていた、現実世界では何も無い空気だと。だが、ここで物としての特性をGM権限で手に入れた。1以下の数字には割り切れない。そして見た目は指輪だ。
M=コルデーと読んでいいし、見てもいい。
指輪型の理由は硬貨に近い形で権力の象徴や宝物としての意味合いを持つ。
つまり、ここに1万5千個のMを量産した。
そして、Mの発行量を制限した。Mの発行量を一定に保つことで、インフレを防ぐ。
1万5千Mを〈絶対量〉としたのだ。これは次のアップデートまで絶対不動で変更はない。むしろ変えちゃいけない。
Mは指輪型の形式で1組織千個も持っていたら持ち運びに不便じゃないか、という意見もあるが。問題ない、Mはデジタル通貨にも出来る、ブロックチェーンとは違うがコピーは出来ない。
デジタル世界でも、仮想世界でも1Mは1Mとして機能するこれは【魔法によって実現できた】、つまり、現実世界では現物の指輪M、仮想世界ではステータスの中にも入るM、持ち運びは無いのと同じで、現実ではスマホでも持ち運び出来るし、仮想では普通に遊びとして指輪Mとして取引や装備できる。ただし小数点単位には別けられないし、割れない。
その上で、基本的に一番「円」との影響を強く受け。2番目にアメリカ「ドル」、3番目が中国「元」だろう。
現実世界の為替レートとの取引も可能。だが、1000Mしか各国にはないので、ほぼ権力者や王族が独占する。そしてその近しい人間に1人100個分を分配できる仕組み。分配しなくて個人1人で持っておいても良い。
そして、ここからが特徴的なのだが、Mを所持した人間は魔法によって国連、国際連合の監視下に置かれる。約117カ国の監視下だ。これは1個人でも1集団でも同じである。
監視には魔法によってコストはかからない。最悪な悪事が発覚すればすぐにバレる。その監視体制は強く、Mを所持した人間は。現実世界だろうと仮想世界だろうと。身体行動みならず、心の思惑も覗かれ、読まれる。心さえも監視下に置かれるが、基本的には何もして来ない。
プレイヤーへのプライバシーは無いに等しい。
例え、フロやトイレの中であっても覗かれ、その上で心の思惑までも読まれる重大なリスクがある。
そのリスクの代わりに、強力な権力という名のリターンが返ってくる。
その力は、Mを大量に、実質5000M以上所持できれば現在のGMである創造神天上院姫のルールだろうと。拒否し、打ち消し、改変出来るほどだ。
Mの取引には重い責任が問われる。
ちなみに、この世界の掟で。「M」の交換時には、物々交換と通貨交換をセットで行わないと交渉は成立しない。という制約も課されている。
Mの価値変動は為替市場で行われ、円、ドル、ユーロ、ポンド、元、など幅広く値の上下は起こるが。ゲーム内でのMの公式市場価格の発表は、およそ2週間に1度と非常に遅い。
物々交換のルールは比較的自由でありプレイヤーによる対話に委ねられます。何でも交換できるので交渉や話術が重要になってきます。
仮想世界ではS・A・B・C・Dランクのプレイヤー層がいる。
そしてランク単位で、Mを多く持つほど【リスクが増加】し、Mを多く持つほど、モンスターとの戦闘などでより大きなリスクを負う。
これは例えで、仮想世界のプレイヤーの話をしたが、現実世界でも同じである。
一方で、プレイヤーのモチベーションの低下も考えられるが。現実世界への影響力を鑑みれば大して足かせにならないと考える。
Mの最大保有量、プレイヤー一個人が、保有出来るMの最大量は決まっていませんが。世界各国が黙っていません。現実世界の通貨との交換は可能です。プライバシーの保護の観点から、国連が監視しています。
100Mを手に入れたプレイヤーは、【全ステータスと能力効果が半分になる】。99M所持なら半分にならない。200Mなら更に半分になる。
スキル効果やアイテム効果も半分になる。パリィなどのゲームシステムは半分にならない。
ステータス半分とは、HP・MP・攻撃力・防御力・素早さ・賢さ、の6項目の分母が半分になるという意味です。
能力効果半分とは、例えば戦車100台分の戦闘力と記載されている場合、語尾に〈の半分となる〉と計算され、戦車50台分の戦闘力となります。同様に、電圧、重力、領域、速度や優先順位など、相手に対して優位になると思われるものは半分になります。
1Mを手に入れたプレイヤーは、【全ステータスのみ2倍になる】これは1個Mを持った時のみである。が、国連の監視下に置かれる。
50Mを手に入れたプレイヤーは、「テレポート」「通信・通話」の代金が「0G」となる。「クールタイムの半減」と「ワールドアナウンス」権限。
150Mでスーパーアカウント権限。
150Mで仮想世界でのNPCとしての最高位、〈亜神族〉にクラスチャンジすうることが出来、〈男神か女神〉の称号を得る。スーパーアカウントの権限を持つことが出来る。
普通にMを所持していたら全ステータスは半分になってしまうが、150Mを「装備」した状態になるとこの半減の効果は解除される。
スーパーアカウントは1国家&1組織に6名まで同時に存在でき。スーパーアカウントはそれぞれ〈その世界観に見合った〉固有の特殊能力を有する。
一例、管理者権限による〈無制限地形操作〉〈無制限飛行〉〈無制限自動回復〉〈無制限物質生成〉〈無制限天候操作〉〈無制限切断〉などである。
500Mでサブマスター権限。
現在、1000Mは1国家クラス級の戦力と権力と同義であり、500Mでサブマスター権限が使える。即ち、仮想&現実世界の両方の「システムアクセス権による修正権限」が付加され、1国家に最大2名のサブマスターが理論上は存在できる。
仮想世界の改変。ゲームバランスの調整、新しいコンテンツの追加、既存コンテンツの削除など、仮想世界のあらゆる要素を改変できる可能性がある。
現実世界の改変。物理法則の改変、情報の操作など、より広範囲な改変が可能になる。
そしてそれは副レフリーと同じ権限とみなされ、道徳の範囲内で無制限に使える。
サブマスターの失職条件。
5000Mを所持しているGMによる、サッカーゲームの時と同様のイエローカード・レッドカードのルールを適応。投票制だと時間がかかり、即効性が求められるから。
失職した場合、サブGMが所持していた500Mは国・または組織に分配・再セッティングされる。
Mの処分、一定量のMを処分することで、ステータスを回復させることは出来るが。
「捨てる」「置く」「処分」コマンドは使えず、所持金として「装備する」状態となる。Mを増減させるためには、「交渉」による「交換」しかない。
Mを「封印」することで、ステータス低下を一時的に停止したり、低下率を下げたりできるシステムを導入。封印を「解除する」には、一定の時間が経過するか、特定の条件を満たす必要があります。
Mを「強奪」することは可能であるが、リスクがあります。
Mを所持した状態で仮想&現実世界で死亡した場合。40分間はその場に残り続けます。そして、新たに所有者が見つからなければ40分後に自動的に魔法で消え、GMの元へそのMは自動で転移・所持されます。
Mの具体的なメリットについて。ゲーム内の制限解除。
NPC産のクエスト内容を、10M分を所持している状態だと、1日1回1つ限定でスキップすることが出来ます。これはメインクエスト・サブクエスト・特殊クエストでも同じです。
30M持っていると1日3回スキップ出来るし、60M持っていると1日6回スキップできます。が、それだけNPCの権力者に狙われるデメリットもあります。
Mの分配方法。
まとまった量のMの分配方法には交換という項目はつかない、つまり物々交換をしなくて良い。
Mの回収方法。
世界的な大型アップデートまたはバージョンアップの時に、全てのMは一度「魔法で強制的に全て回収」します。そのあと再度分配し、権力と信用のバランスを取ります。
Mの回収・リセット期間は、目測では概ね1ヶ月から半年だと推測できます。
Mの信用。
Mは創造神が発行している通貨ということで、神様への信仰の信用度が通貨の価値と直結します。つまり「あなたは神様じゃないよね?」となったら信用は落ち、Mという通貨の価値は暴落します。
信仰の維持方法。
創造神は今まで「自然放置」で信仰を容認していたので、信仰の維持方法は考えたことはなく「皆が勝手に神様を信じてくれていた」という事になります。
よってこれからは神様からのメッセージ。
〈神様が呟いター〉というSNSを通じ情報を軽いのも重いのも含めてメッセージを送り、存在感を示す。
Mの権力有効効果範囲。
ルール上、全世界の人口を仮想&現実世界で合計160億人とした場合、1Mを持つということは、100万人の人々を支配し、動かす力を持つということになります。1Mを持っていればその国を事実上支配できるほどの力を持つことになります。
また、この全世界とは1つの世界の事を指し、数多の宇宙、マルチバースは含まれないものとする。
Mの副作用。
1Mを持っただけで、その責任の重大性から普通の人間ならば過度なストレスを引き起こし、体調不良になる可能性があります。
Mはレート変動と権力と交換を目的とされた通貨であり、ゲーム的に消費されて消えることはありません。
Mの獲得方法は、基本的に交渉による交換である。
Mの目的の本質は〈世界のコントロール〉であり。世界の自由度が高過ぎて〈自然放置〉の〈無法地帯〉になっていることにある。
それを抑制・管理するために国連の監視下になったり、〈権力を分散〉して通貨として持とう。という発想が根底にある。
まとめると。
Mは多く持つほど権力とアクセス権限はは強くなるが、その分精神的負荷や狙われやすくなるリスク増加がある。Mを持つことは「責任者」になることと同義である。
物理的な存在とデジタルな存在の両立。
分割不可能かつコピー不可能。
為替レートとの連動、ただし物々交換とセット。
プライバシーの無い国連による監視。
Mの本質は〈世界のコントロール〉である。
……などがある。




