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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第2章「EWO4さんぽ」西暦2037年8月20日

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第598話「傷心」

 現実世界。

 天上院咲は考える、VRからARにしよう! と息巻いたが、まるで触手が動かないのだ。正確に言うと、まるで面白味を感じずにいた。


 もちろん、そういうゲームだってあるし。長年VRゲームばかりやって来たと言うのも有る。が、いかんせん面白くないのだ。


 現実世界の外で遊ぶARゲーム。少し遊んでみたが事〈オンライン〉という意味ではまるで面白みがなかった……というか刺激が少なかった。


 運動を出来るのは良いことなのだが、……結局、咲は〈夢の国〉が大好きなのかもしれない。


 別に、魔法科学高等学校の科学科に入っているのだから、そっちを散策すればいいし、そういう話もあっていいと思う。だが、メインがVRゲームじゃないとまるで面白くないのだった。そう、だった。現実世界で安静にしていなくちゃいけなかったという、精神的苦痛ももちろんあった。


 現実世界でのストレスは必要最低限まで留めて、やれるべきことは全てやった。

 

 なのに、好転しないということは。やっぱり〈そういうこと〉なのだろう。

 ……軽く、否。深く鬱になるが。

 出来ることは何でもやったし、もう手は尽くしたし、心残りは無いのであれば。

 やはり夢にダイブするべきなのだろう。

 

「私が私でいるために……か……」

 そう、ポツリと呟いて。

 咲はVR機『テンジョウ』を再び付ける、今度は夢と現を自覚してちゃんと生きよう。ただ、ちょっと現実にも目を向けつつ、この世界を楽しもう。

 

 本当に、ちょっとした現実逃避だったんだなと。自覚した。

 

 仮想世界。

《エレメンタルワールド・オンライン4へようこそ!》

《新しい〈体質〉、『写鏡眼(しゃきょうがん)』を手に入れました!》


 豆知識『写鏡眼(しゃきょうがん)


 体質名◇写鏡眼しゃきょうがん

 体質解説◇特殊な体質によって使用可能になる〈瞳術〉のこと。

 捕捉◇術とは。何回も行って自分のものとなった能力。手仕事の能力。学問。

 固有瞳術◇千手観音せんじゅかんのん

 解説◇固有体質の両眼、千の手を具現させ「何か」を握り。持ち物として使う動作が出来る。それは「運命」すら握ることすらでき、非常に強力で応用範囲が広い。弱点としては脳の処理が追いつかないことで、千個の手に全て別々の動作をさせる事は人間には不可能である。

 詳細◇後天性の瞳術。開眼条件として、強く深い悲しみつ包まれて涙を流したら、奇跡的に開眼する。作中描写では、フェイ、湘南桃花、天上院咲が該当する。


「あー、私に太陽の万華鏡写輪眼がついたって話ね。どれ、ちょっと試しに」

 と想った所で、手と腕の力が抜けるのを感じる。

 腕を上げてから下げた咲、はやり、気力が元に戻っていない……。

 

 こういう時は、この世界の景色を眺めるだけが一番だ。

 現実に負けるな。

 

 ――今の苦難を経て、あなたはもっと強くなる。

 ――これまでそうしてきたように。

 

「強い日もあれば弱い日もあるか……、力の入れすぎだな。もうちょっと軽く回してみよう……」

 そう言って、全てを忘れて、吹っ切れて。始まりの街『ライデン』を再び、本当に想像の限り。散策・散歩するのだった……。


「そう、私が独りでウロチョロするのが罰になるわけ無いんだ」

 もっと夢を視よう、そう誓った。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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