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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第37章「完結編~咲・結婚ルート~」西暦2037年8月1日

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第589話「令和の福音は~トゥルーエンド~」★

《教訓が更新されました》

 【56】作者も何者も健康体の保持は自然だが、無敵な人ではない。

 【57】平時の不自然・意識的な攻撃を禁ず。有事には整然と対処せよ。

 【58】この教訓にメシのことを書いたら、そのメシが食卓かテレビに並ぶ。

 【60】歯車・ギアは生命線であり、かなり注意しなければならない。

 【61】運命はリクション=S=リスクが握っている。


 ログイン前、とりあえず〈温かいうどん〉をすすりながらお昼ご飯を食べていた天上院姉妹。

「そういやさ、お姉ちゃんは私が近衛咲になることには同意してるの?」


「あぁ、その件については白紙だ冒険が反映する見込みが立ったんだ、ならゲーム自体が終焉を迎える理由も無くなった、このゲームはまだ続けられる」


「え、……じゃあ私って、ただ戦ってるだけじゃん、それに、近衛遊歩くんともまともに会話してないんですけど……」

「会話するタイミング逃したからな~」

 全く持ってその通りだった、この件に関しては、姫とリミッツが、咲のバットエンドだけは何としても避けたい! という想いから強制婚活、お見合いゲーム? だったはずだ、それが知らん間にヒロイン達とのドロドロの男を奪い合う? 展開になった。

 今の今まで、咲が頑張ってきたフィナーレを飾る理由が。

 咲の労力を憂いて、盛大に終わらせよう、の意図でエンディングだったはず。

 それで全部のイベント進行度クリアの100%達成! の、つもりだったが。

 オーバーリミッツの記憶開放術のおかげ様で? 現実世界の原稿にインクで絵や文字を書いても国会とか世界とかで、効力が発揮することがわかった以上。

 咲の物語は原稿に文字さえ補足で書けば続行可能になったのだ。


 平たく言うと、

 ゲームを終える理由がなくなったのだ。

 

 状況が変わった以上、婚活を強制的にやる理由も無くなってしまったのだ。まだ高校生だし……。

「まぁ、今後のゲーム進行で近衛咲になることと、許嫁になることも、別に否定はしない……、しないが、近衛遊歩とあんま仲良くない(・・・・・)のがこのイベントの最大の失敗かもしれない、ルートミスったか……」

「えーでもあと第5関門だけなんですけど……」

「夜鈴倒したら、近衛咲になることは確定だ。お前それでいいのか?」

「いや、お姉ちゃんが進めたんじゃん、ゲーム進行……」

「ん~……じゃあこのイベント進行〈永久休戦(・・・・)〉じゃダメか? 〈文美まで倒して終わり〉て、体でさ……」


「え」


「どうせ、第5関門になたら両者本気で戦うだろ? そうなったら、〈エボリューション・全〉も使うだろうし。下手したら……またマグニチュード7だ。それをやるにしては動機がぐにゃぐにゃすぎる」

 人の心を蔑ろにするんじゃねえ、みたいな感じだ。

「動機ってことは、マグニチュード7になってもいいほど、心はその力を許せるか、って事だよね……」

「そういうこと、教訓37、大いなる力には、大いなる責任が伴う。だよ、そして大いなる力を持っていることを、私達はもう知っている、個人的ならともかく、皆を納得させるだけの動機が無いんだよ、てゆうかわしが納得できん!!」

 

 〈温かいうどん〉をすすりながら、姫は悠々と方向転換を促す。美味しい。

 咲もハフハフと食べながら聞く。

「じゃあ、ヒロイン5人には何ていうの?」

「いや~……もう5人とも察してくれると思うぞ? 原稿が書けるようになったから咲の冒険の続きをやらせてって……ここまでやって、今までの冒険はナシとか怒るぞおい!」

「まあまあ私怒ってないし」

「怒れよ!?」



 ……、なんやかんやあってログイン。

 

《第5関門◇夜桜に舞う全典の鈴の音・桜愛夜鈴》

 

「よくここまで来たわね、ここまで来たってことは、数々の記憶を思い出したってこと……私は言ってみればラスボスであり、この1戦であんたは許嫁相手、不動咲になるか近衛咲になるか決まる……!」


「ここが終点、終着駅……らしいけど! 最後に言い残すこと、ある?」


「ありまくり、です! 私の冒険は、まだまだ始まってないってことが!!」


「よくぞ言った、それでこそ、冒険者! ――長く楽しませてあげる」


 と、そこでGMからストップがかかる。

「ピンポンパンポン♪ えー、ただ今よりこのイベントは〈永久休戦〉となります~、なおこのイベントを遊びたい人は第4関門までのイベント攻略を許します~、つきましては~、第5関門は攻略しないでください~。ピンポンパンポン♪」


 夜鈴はキョトンとする。

「え、どゆこと?」

「実はカクカクしかじかで……」

「ああ、なるほど。戦空イコールリスクのせいか……うちのチームがすみません」

 ペコリと、夜鈴は咲にお辞儀をする。

「え、どゆこと?」

 姫は補足する。

「教訓61、運命はリクション=S=リスクが握っている。つまり、だいたい全部の運命は戦空のせいなんじゃよ、それを今まで忘れたたのが、ある意味罪じゃなw まぁ、笑い事じゃないが……」


 解説を終わると、夜鈴は。咲の右耳をツンツンと触った。

「? 何ですか? 何かついてます?」

「ん~ん、私からの福音よ。どうか幸せであれってね、ここまで熱烈なアプローチしたんだから。遊歩くんも何か答えてくれるわよ、じゃあね」


 言って、桜愛夜鈴はログアウトした。

 GM姫は続ける。

「さて、このイベントもお開きかな。予想外の事もいっぱい起きたが……」

「もしかして、このイベントの一番の報酬って〈続行可能になった〉ってこと?」


「まあ、そうじゃな。これからもよろしく、相棒」

「へいへい相棒」

 言って、タイミングが良いのか悪いのか、教会の鐘の音がリンゴーン!

 と鳴るのであった……。


 第37章「完結編~咲・結婚ルート~」――完結。

挿絵(By みてみん)

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