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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第3章「豪華客船ミルヴォワール」西暦2034年6月21日

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第58話「観光客」

「だいぶごりゃごちゃになってきたから装備内容を確認してみよう」

 そう言うと咲は、VRMMO内で自分の現在のステータス、主に装備の確認をすことにした。変わった所のみを重点的に確認する。

 ゲーム名:サキ

 称号:セミプロ

 職業:魔法剣士

 装備

 右手:フェザーソード

 左手:ミラーシールド

 上半身:普通のリボン、流星のコート

 下半身:普通のスカート、ジェットブーツ

 アイテム:空の姫のネックレス、風の精霊の指なし手袋、ライトノベル2冊

「うん、なんかゲームをしてる感じがしてきた」

 最初のころは初期装備ばかりで愛着も何も無かったが、随分と愛着のあるものが増えて行った気がする。 

 フェザーソード:体が軽くなる剣。剣先から魔法の羽が両翼に生えて、2階立ての家ぐらいならハイジャンプする事が出来るようになる。

 ミラーシールド:相手の攻撃などをそのまま反射させる、双頭の矢型の鏡の盾。

 ジェットブーツ:水陸両用で使えるホバークラフトのようなブーツ。

 ライトノベル:幻聖剣物語、灼眼のシャナン


 船の甲板を歩いていたら見慣れない二人組の男女とすれ違った。ここでは、船内では色々と知らない人とすれ違うなあ、と思いながら二人を見やる。

「そこのサキさん」

「はい、何でしょうか?」

 頭の上にはサキと名前が浮かんでいるので、速攻で名前が解る。ので、名前を呼ばれた。相手の方もモモカとグンと咲には解る。

 うさぎのファッションをした方の女性が言う。

「目と目が合ったらPVP戦よね?」

 咲はさっきオーバーリミッツとPVP戦をしたばかりだったので、連続戦闘になるのは避けたかった。

「いえ、お断りします。今は船内を観て回りたいので」

 馬のファッションをした男性が言う。うさぎファッションの女性に対して。

「モモカ、いきなり戦闘しようぜは失礼だろ」

「いやいや、これは話のきっかけ作りよグン。こんにちわっていう挨拶代わりっていうか?」

「強引だな、まあ何でも良いが。そういやこの子は色のこと、まだ知らなさそうに見えるけどな」

「色?」

 咲は知らない情報に首を傾げる、何のことなのかさっぱりわからない。グンは続ける。

「色のことは。赤はヒーロー、水は適当、土は統治、緑は自由、白は善、黒が闇みたいな」

「ほみゅうほみゅう」

「皆で集まったとき、誰がどのチームかひと目で解るようにてさ。プレイヤー同士で決めたことさ、ゲーム公式のルールじゃない」

 モモカは海を観ながら語る。

「いわゆる暗黙の了解、サブルールってところね。大体がマントや帽子、ネクタイみたいなのが解りやすいかな」

 二人とも黄色い帽子を被っているのはそのためかと咲は思った。

「ああでも、私は善だから白勢力で合ってるのかな?」

 ヒラヒラと自分の服装を再確認するように体を見渡すサキ。グンは補足するように言う。

「まあ、そんな感じだから。これから人に会うときは色に注目するのも面白いかもしれないぜ」

「なるほど、教えてくださってありがとうございます」

 モモカは軽い挨拶程度に手をふりながら別れの挨拶をする。

「んじゃ、私たちはこれで。なんかあったらまたよろしくね~」

 そんな感じで1人と2人は甲板を歩きながらすれ違った。

 すれ違いざま、二人には見えないようにステータスバーを出現させる。そこには、運営にしか知り得ない情報が乗っていた。咲はその中の本名だけに目をやる。

「本名、湘南桃花しょうなんももか秘十席群ひじせきぐんか。変わった名前ね」

 便利機能というかマナー違反だけど、セミプロ様々だな~と咲は思った。


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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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