表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第36章「四重奏と咲」西暦2037年7月18日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

597/789

第568話「三大心になぜ【色】が必須なのか」

「そこまで! 全員! 見聞色の覇気を解除!」

 湘南桃花は号令を出した。全員通常色の瞳に戻った。

 

「ぜはぁ、ぜはぁ、まさか11分でこんなに消耗するとは……」

「ず、ずいぶん長く見聞を観ちゃったなぁ、おい」

 放課後クラブ、咲と姫は、文字通り世界をみた。

 

 心を、動物を、人の声を……。

 

「目が疲れる」

「これって眼を閉じても発揮できるのが覇気だろ?」

「え? そうなの?」

「祈りで天命を読み取るのと似てたね」

 四重奏も、各々感想を述べる。

 

 瞳を閉じて、相手の行動を読み取るのはマントラだろうに……。

 とも桃花先生は、思ったが、それはそれだった。

「さて、次の行動はどうするかねえ~……」

 正直、先生も含め皆ヘトヘトだった。

 

「じゃ休憩。1時間後にまた〈何か〉特訓を再開します、それまで放課後クラブと四重奏で、交流するなり、親睦を深めるなり、バトルするなりご自由にどうぞ」

 との、桃花先生の言葉だった。

 


 咲と姫と戦空と夜鈴は、体力切れでヘトヘトになり。

 柔らかい草の生い茂る、公園の丘で普通に昼寝をし始めた。……なおサイバーネット空間にログインとかはしていない。


 その間に、生徒の日曜双矢と京学文美と、先生の湘南桃花は。

 自分たちの土俵である心氣(しんき)、すなわち三大心(サンダイシン)にどう生かすか次の授業を考える……。

 

 言葉で表現するのなら、【心氣教室第2弾】だろう。

 当たり前だが自分で理解していなければ、人に対して教えられない。

 年長組、双矢と文美と桃花先生は思考する。

 

「メタ的な話をするよ~。そもそもの話、三大心になぜ【色】が必須なの?」

 先生が解っていない、先生が先人たちの金言を上手く理解していない。


「〈先人たちの文書物〉によると、『万物には色が宿る』っていう抽象的な説明しか無い。だが、こと俺達にとってはそれじゃあ自然に同意は出来ても、理解は出来ないって感じだったんだろうな」

 双矢は先生にそう返した。

 

「たぶん、アニメ化を想定して作ると【色】は必須、実写映画化を想定して作ると【色】は必須。そして、現実社会の事も考えると【色】は必須。……て考えに先人たちは成ったんじゃないかな……?」

 文美は先生にそう返した。

 

「あーなるほど。漫画の世界は白黒だったし、動画の世界はサムネでカラーに必要性があったし、小説の世界では思考は加速できたけど元が白黒だから、それ以外はかなり速く理解できたけど、【色】だけは小説でリハビリしても【文章は基本黒文字】で、反映されなかったから大反響しても気付けなかったってことか……、だからアニメ化されてたとしても気付けないし、解らなかったと……」

 滅茶苦茶メタ的に話してくる桃花先生はフラットだ。

 

 自分達の心を形にすることしか出来ないのが三大心、存在の炎に色が必須だったのは謎だが、覇気の【色指定】は、ワ◯ピースで言うと、頂上戦争の後から出てきた設定・話だ、それは桃花が動画世界の吸血鬼大戦で、たまにカラーで戦っていた所からも、時系列的には辻褄が合う。

「じゃあ、もしかしてアリスの〈運命の糸〉って青で表現されている? 2010年以後のアニメでは?」


「カイドウの覇気が紫で、ルフィのギア5の色が【白】なのも、天上院咲の〈エボリューション・極白〉に何らかの形で影響されたんだったら、世の中の辻褄が合う。ガチで」

 エボリューション・極白に込められた能力は〈ログが残らない〉という点だ、つまり記録・記載していない、書いていない概念の世界へ対抗した変身だったとも言える。だからルフィは〈自由な戦士〉になれたのかも知れない……。

 

 その先人たちが通ってきた道で、かなり重要視されているであろう。【色指定】が、三大心のマニュアルにはまだされていないし、桃花先生自身が理解出来ていなかったので教えることも出来なかった。

 

 よって、ここから先は。三大心に色指定は必須という項目・ルールが出てくる。

「なぜなら、アニメ化が出来ないから。アニメ化を想定して小説が書かれていないので、アニメ化出来なかったから……が正しい、……て意味合いにならない?」

 本からしか教わっていないが、そういうことなら何もかもが辻褄が合う。

 

 つまり身も蓋もない言い方をすれば。

【アニメ化を想定して作りたければ、色指定しろ】

 という乱暴論になる。


 これらの情報は、咲が頑張って思考を止めずに考え続けてくれたから、こんなに速く解った。で、筋は通るだろう……。

「マジで咲ちゃんに感謝だね……」

 桃花先生は昼寝している咲ちゃんに対して深々とお礼を言った。


「すー……」

 咲には、そんな感謝の言葉は聞こえなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・よければブックマーク、評価、感想などよろしくお願いします!
・こちらも観ていって下さるとありがたいです。
名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ