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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第34章「タイムパラドックス」西暦2037年7月1日

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第552話「和暦・平成12年」

「……来るんだったら、和暦で来るんだったな」

「?」

日曜双矢は湘南桃花にそう告げる。


「それ、西暦の数値だぜ、西だ。歴史の教師を目指してるんだったら、西と東……両方の暦を覚えておいた方が良いぜ」

「な……!?」

 桃花先生は自分の間違いを同じくらいの背丈と年齢の子に言われて内心頬を赤らめる。


「おー確かにそうじゃな桃花先生!」

「それなら辻褄が合う、ガッチリ歯車が噛み合うね!」

 未来人の咲と姫も同様にうんうんと頷いて理解しているようである。


「おま……そういう問題じゃ……イテテ」

「そういう問題だよ、ここは極東だ」

 真偽はともかく、西で何が起こっているのはさておいて。そもそもの間違いを訂正し合う2人。


「……むう」

「西暦はイエス・キリストが死んで再誕した日が起点だ、……そういう意味じゃ、桃花先生とは最も相性が悪いかもな、かなり生者にしがみついてるから、さ」

 ほぼ死んでから時代が始まる宗教と、日本の和暦ではルールが違う。その辺りも勉強しなければならないのは、桃花にとって少々癪だが。しかしながら、西側で誤爆しているのならそうなのだろう。

 例え真に迫っている回答だとしてもだ。


「あーなるほどー、創造神のワシが何か妙に崇められてるのはそのせいか! 納得だ~!」

「ま、お前はバカのままでいいともうよ、愛すべきバカさ……」

 この場合7&iな虚数的な意味合いも含んでいるが、割りとそんな事はどうでも良いので双矢は説明しない。


「いや~褒められても何も出ないぞ~」

「お姉ちゃん、これはアホ呼ばわりされてるんだよ……」

 姫は土下座しないまでも、ギアを締め直す程度の緊張感は持って欲しいとツッコム咲だった。


「ま、何にしてもよく来た、しばらくゆっくりしていくと良い、そうだな……1ヶ月くらいとかな」

「お、……おう、双矢……」

 双矢の真意を動揺しながら受け止める桃花、驚くべきは冷静過ぎる双矢の方である。西暦2000年の少年なのに場馴れしている。


「で、この時代にはVRゲームってあるの? てか遊んでて良いの」

 しっかりちゃっかりVRヘルメットは持ってきている咲である。

 姫は一瞬迷って、しかしメインは咲の動向なので止めはしない。むしろお邪魔なのは、姫、桃花、双矢の方がオマケなのである。


「時代は平成12年だが……オフラインでNPCと遊んでる分には大丈夫じゃろ。しばらく双矢の家にお邪魔しよう」

「おっけい!」

 しばらくの間、双矢の家・空間でお邪魔することとなった。


 居場所がないので、日曜双矢家、双矢の私室へ転がり込む。

「ふーやっとログイン出来る、何かタイムスリップやタイムパラドックスとかタイムトラベルとかわけわからん展開になってヒヤヒヤしたよ~」

「まあ2037年の空間でオンラインゲームをやる、から、2000年の空間でオフラインゲームをやるに変わっただけじゃがな」

 桃花と双矢は、同い年の同じ背丈なので、目止めが合い、ちょっと互いに意識しあった。

「……」

「……」


「んじゃ、現実世界の平成12年の用事が済むまで私はオフラインゲームしてるから。んじゃ行ってきます」

「いてらー」


 そう言って、西暦2037年咲は、ゲーム機を装着し、本題であるコロボックルを見つけに行く、浅く長い夢を観に、冒険に出かけたのだった……。

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