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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第33章「全面戦争!VS最果ての軍勢②」西暦2037年6月16日

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第547話「VS軍勢④想像力が足りないよ」

 最果ての軍勢は「もう判った」といって勝負を決めに来ている。

 強化系第1位バイタルが。

「ここまで準備して来てもらって申し訳ないが……」


 陰陽系第1位チェンが。

「お前らじゃまだまだ実力不足だ……」


 未覚系第1位バハムートが。

「まだこのステージは速すぎたってことで……」


 3人は声を重ねて言う。

「「「潔く死ね!」」」


「! 何か来る!?」

 ヒメがそう言ったのもつかの間……。

《バイタルがチェンを吸収しました!》

 

 アメーバみたいに喰ったのだ、捕食と言っても過言ではない。

《能力解析完了、分裂します!》

 なんとあのミラーライオンと同等の能力とそれ以上の身体能力を持ったチェンが分裂して2人になったのだ!


「み、ミラーライオンチェンがふたり……」

「そ、それどころじゃね―ぞ! 何だアレ!?」

《バイタルがチェンを吸収しました!》

《分裂します! 分裂します! 分裂します! 分裂します!》

 陰陽系第1位チェンが、2人、4人、8人、16人と増えていく……!

「この戦法って四獣王ディアボロウニのソレじゃねーか!?」

「ヤバイヤバイヤバイヤバい!?」

「と! 止めろー!」


「赫月!」


《進行行動を謎の可能性Xで無かった事にされました!》


「なー!? 前にも進めない!?」

「や! やめろー!?」

「何も出来ないのに戦力が増えていく……!」


《256チェン、65536チェン、4294967296チェンに分裂しました!》


 実況と解説役がそれぞれ言う。

「これは終わりましたね……四獣王ミラーライオンレベルがディボロウニの容量で増えましたから……」

「終わったな、バハムートによって行動すらさせて貰えなかったという」


 放課後クラブが内輪モメをする。

「何か一発逆転の手は無いのか!?」

「あったら最初に使ってなきゃ勝ち目ゼロだっつーの!」

精霊(スピリット)も30秒じゃ(ネル)が間に合わない……!」


 もはや〈悪あがき〉の技しか出来ないサキ、ヒメ、グリゴロスがその行動を実行に移そうとしたその時。沈黙していたレジェンドマンが一言大声で発した。


「勝負あり! 勝者! 最果ての軍勢!」

 レジェンドマンがその一言を発した事により、放課後クラブの全面的な負けが決定した。ギルドチーム全員の負け、そういう結果だ。


 ゴワアーンという、銅鑼(どら)の音と共に、この勝負は閉幕となった。


 そして反省会である。文美と桃花は実況と解説を続ける。

「放課後クラブの敗因は何だったのでしょうか?」

「相当準備してきたから単純に実力不足じゃないかしら? 三大心(サンダイシン)の練度を上げるのには時間が足らなかったし、バハムートが相手の行動を完封して、チェンがミラーシールドコピーして、バイタルがミラーシールドを増殖させて……その繰り返し。でもまああの鏡盾が無かったらもっと悲惨な結果だったでしょうね、だから実力不足」


 実況の文美は、解説の桃花に質問を投げかける。

「あの、もしもの話をして恐縮なんですが。もしもサキちゃんとヒメちゃんが〈家族の善神〉と〈自由の悪神〉の加護で挑んでたら……」

「まールール上出来るでしょうし、ゲーム的には道徳の範囲外でしょうけど、同じパターンよね……。バハムートが謎の可能性Xで行動を完封する、チェンが〈神様化〉をコピーする、バイタルがそれを吸収して分裂〈神様化〉したチェンがいっぱい大量発生……、どの道、世界を凌駕出来る三大心以外での攻略は無理だわね」

「おぉ、流石理論上最強のギルド……、単純な数字の強化では勝てませんね」

「全権代理者の3人だけだから良かったものの、コレがルール無用の戦争だったらもっと悲惨だったでしょうね、陰陽五行論の5人とも揃ってたら、勝手に無限に進化・増殖回復・相手は永続ダメージと、可能性は無限大でヤバかったでしょうね」

「うわぁ~~~~南無三……!」

「想像力が足りないよ、実況者さん」


 確かに放課後クラブは今回の件で成長はした、だがそれ以上に最果ての軍勢が強かった、それだけだ。


そこに桃花が一言付け足す。

「ま、可能性があったとしたら。三大心(サンダイシン)を〈達人レベル〉にして、0.1秒で精霊(スピリット)、0.7秒で能力(スキル)、2.8秒で心氣(ハーツ)。これが出来たら勝てる可能性は1%あったでしょうね……」

 心氣(ハーツ)の予備動作が28秒ではお話にならない、そういうことなのだろう。


 Sランクギルド第1位『最果ての軍勢』の第二軍でこの実力……、鉄壁の最終防衛ラインは未だ強固に健全なまま、戦いの幕を下ろしたのであった――。

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