表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第31章「心氣教室」西暦2037年5月20日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

536/789

第521話「四獣王ミラーライオン②」

 サキ、ヒメ、エンペラー、グリゴロスは始まりの街前の草原で集合した。

 サキはリーダーなので先んじてリダーシップを取る。

「で、今から各メンバーの最新状況を確認したいんだけど。良いかな? 皆どれぐらい強くなったの?」


 と言っても、その強さの基準も曖昧なもので……。

 エンペラーとグリゴロスははサキの問いに答える。

「俺、エンペラーとグリゴロス。2人で吸血鬼大戦イベントはクリア出来るように調整はしてきた」

「デート戦争と最果ての軍勢は1人で相手出来ないが、それぐらい2人でクリア出来るようにしようぜって2人で相談してな、……あと、サクラダンジョンで鍛えてきた」


「サクラダンジョン?」

 そこへ、サキに対してヒメがサクラダンジョンに関して解説説明を入れる。

「説明しよう! サクラダンジョンとは、天上院咲のレベルに合わせて進化するダンジョンである! アナザーサキはもちろん、アナザーヒメ、世界一位の真城和季や、今までサキが戦って来たモンスターと戦えるぞ! その中には既に、四獣王ゴッドジーラとディアボロウニも含まれている! 何か知らんうちに他のプレイヤーとは関係無く勝手に成長していくダンジョンだ!」


「へー私の成長速度と同じね……で、そのダンジョンクリア出来たの?」


 サキの問いにエンペラーとグリゴロスも渋い顔を示す。

「いや、流石に休み休みと言えどお前に並ぶのは無理だった」

「挑んだけど、ダンジョン半分行ったところまで1人でアナザーサキに勝てるか勝てないか、ぐらいだな」

 いまいち強さがピンと来ない。


「つまり、俺達2人とも。秘奥義『森羅万象のワルツ2』は捌ききれるけど、3は無理って所だ」


「お姉ちゃん2ってどれぐらいの強さだっけ?」

「エボリューション極黒と極白の合体奥義は捌ききれるって事じゃ無いか? そこからカラー、エボリューション極彩は無理みたいなレベルかと」

 そこまで噛み砕かれてやっと理解出来たサキ。

 

「凄い! ステータスMAXとログゼロの私の状態を交互に捌ききれるの!? 凄いじゃない!? 凄くない!?」


「まあ、だいぶ死んだがな!」

「本当だよ、サキお前自重しなさすぎ!」

 互いに苦戦の顔色を見せる男子2人。


「つまり、サキの黒色と白色には対応出来るというレベルじゃな。赤青黄、特に緑色なんかは対応出来ないと……」

 ヒメの声にグリゴロスが反応する。

「ヒメちゃんの言うとおりだな、わけわかんねーぜ」

「色盗人とか言うモンスターにも苦戦したな、黒色と白色がシフトチェンジするんだよ」


 ソレはサキは知らない。

「へー……」


 エンペラーがレイド戦に話を戻す。

「まー俺達の前情報はこのくらいにして、さっさとボス戦始めようぜ」

「だな、四獣王ミラーライオンか、どんな敵だろうか!」


「んじゃ、ボタン押すよ?」


《四獣王ミラーライオンにギルド『放課後クラブ』、サキ、ヒメ、エンペラー、グリゴロスは挑みますか……?》


《はい》

 サキは決定ボタンをタップした。

 


《……レイドイベントデータダウンロード完了》

《レイド戦を開始します》


『答えろ、前達は何を恐れている?』


「キャーシャベッター!?!?」


 始まりの草原が、あたり一面〈霧〉に覆われた。


 四獣王ミラーライオン。

 その体は光り輝き、否、映る物全てを反射させる鏡の体で出来ていた。

 まるでカメレオン、そしてその大きさ、恐竜や象ほどの大きさがある。

 草原を駆るネコ科の動物特有の、シャリシャリと草原の草の音しか聞こえない静かな足音も特徴的だった。その巨体から出てくる音とは思えぬほど小さな足音。

 加えて毛並みは反射している、軽そうだ。反射する極軽の鏡。

 そして喋ったと言うことは、会話が成立することを意味していた。

 その知性、四獣王という名を冠している以上、並々ならぬ知性があるのだろう。

 

「んじゃまずは私から! 斬空剣!」

 サキは飛ぶ斬撃でもって、相手の意思とはお構いなしに無邪気な暴力を振るった。――瞬間、その時不思議な事が起こった。

 

 斬撃は、四獣王に当たったと思ったら。カン! と缶蹴りのような音を立てて跳ね返って来たのである。

「ぐほお!?」

 たまらず自分の斬撃を食らうサキ。

 

『ほほお、聞く耳持たずか。ならば相応の代償を払え……。八咫鏡(やたのかがみ)!』


『んじゃまずは私から! 斬空剣!』

「え!? 私……!?」

 瞬間、八面方向から鏡の向こうから、サキの無邪気な斬空剣が飛んで来た。

 

『答えろ、お前達は何を恐れている?』

 四獣王ミラーライオンの知的な問答だけがあたりに響く……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・よければブックマーク、評価、感想などよろしくお願いします!
・こちらも観ていって下さるとありがたいです。
名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ