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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第30章「革命・王VS民」西暦2037年5月7日

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第508話「王VS民⑤時間の夢眼」

 たった今ログインした天上院咲は、誰か居ないかと天空の城ピュリアを探し歩く。

「あ! いた戦空! 何やってんのさ!」

「何って咲、お前を守ってる」


「んん?」

 意味が解らない言葉に、咲はノドを詰まらせる。


 トッププレイヤー、ギルド『四重奏』の信条戦空はスキル〈時間の夢眼(ドリームオブタイム)〉を発動した。


「こういう時の為に、時間の夢眼を取っておいて良かったぜ。能力が風だけじゃこの先の戦いは無理そうだしな……」

「ん? 何の話?」

 その眼で視たことを、何と伝えようとするか悩む戦空だったが。やはり彼の性格は彼であり。やはり単純なアウトプットが帰って来る。

 

「スキル〈時間の夢眼(ドリームオブタイム)〉で、これから起きる(・・・・・・・)であろう一ヶ月先の未来(・・・・・・・)まで観てる」

 

 未来視、しかも超長時間(・・・・)未来視(・・・)である。

 これには古来視も含まれる。それらを熟知した上で彼は行動出来る。これが強み。

「え! 未来の現実が視れるの!?」

「違う、可能性の未来(・・・・・・)が見える、まだ現実じゃないし、実現してない(・・・・・・)

 まさに後手、究極の後出しジャンケンだ。


 咲は困惑する。

「……、どういうことだってばよ?」

「ん~、将棋で言うと。相手が確実に指す手、今回だったら31手先まで見れたって感じだな。現実世界で約30日先、仮想世界の20分先、つまりだいたいフェーズ1の未来と過去を観れた」


「……、するとどうなるんだってばよ?」

「その通りに動いても良いし、何だったら変えても良いって事だよ。上書き。書き換えると言っても良い」


 まだ、事態を飲み込めない咲。

「仮に書き換えたら、どうなるのよさ?」

「そうだな、とりあえず今回は問題無さそうだし。咲、お前は1分間そこで止まってろ。桃花先生があくびをする」


 ……、意味が解らなかった。

「……1分待ったけど、やっぱり意味が解らないんだけど……?」


 ――すると、強い衝撃波の波動が。

 ほぼ戦闘イベントの全フィールドを駆け巡った。


《湘南桃花が全王型の心氣、優先度+1の普通のあくびをしました!》

《最果ての軍勢20名が全滅しました!》


 繰り返すが、一度戦闘不能になったらこのイベントでは再参加は出来ない。

 つまり退場したわけだ。

 

 咲は唖然とする。

「……えーっと、ここまで読み切ったのは解ったけど。あくびってのはまだ解らないわね……」

「可能性の世界線が少し分岐したが。……まあ問題無い分岐だったな、ちょっとウチもこの眼にはまだ慣れてない。出来ればフェーズ1終了の残り18分そこで立っててくれないか? そうすれば誤差が修正される」

「もし動いたら?」

「かなり分岐するだろうな、ウチの未来視と。アース018以外のどっかのアースに行っちゃうだろうな」


 アース017には行ったことがある咲なので、そのめんどさは一応解る。

 日本国首相が暗殺されるレベルで解る……。

 そのリスクを冒してまで、咲は冒険する度量も心の準備も持っていなかった。

「わかった、じゃあフェーズ1終了時まで戦空と一緒に居る」


 ソレを聞いた戦空は、〈デルタストームⅡ〉を展開、侵入してくる飛竜達を攪乱した。

 

 ……そして時が経ち、フェーズ1終了。

 あっちこっちで、ドカンドカンと凄い音が鳴ったが、桃花先生ほどじゃなかった。


《運営メンテンナンス、現実世界の3日間、休憩してください。》

 とのこと……。

 んで、咲はいったんログアウト。

 休憩時間を3日間挟んで、再びログアウトすることになる。

 

 3日後。

 西暦2037年5月10日。

 

 特に、何にもやってないけど何かドッと疲れを体験したようで、全く体験してない咲は。フェーズ2の開始の音と共に今度こそ動き出そうとしていた。

 

 ログインと共に、咲は戦空の元へ行く。

「ここまで読んでたの?」

「そうだな、咲が今、ウチに話しかける所までは読んでた。ここから先は知らん」

 人知を超えた、超人達の宴はまだ半分も終わっていなかった。

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