第448話「王都選抜最強大感謝祭」
西暦2037年4月7日、カルテットタウンの王都、城下町。
王都選抜最強大感謝祭、簡単に言うと一大イベントの祭りである。
屋台が並び、宴会が始まり、商店街が賑わい、期間限定グッズやサブクエストなんかも受け付けている。まさに商売繁盛の商店街みたいな賑わいだ。
そんなガイガイワラワラNPCとプレイヤー達で賑わっている最中。
このゲームを始める前に天上院姫は天上院咲に確認を取る。
「〈ワイワイお祭りモード〉で行く? それか〈コツコツ静寂モード〉で行く?」
「……なんでそう極端な質問なのかなあ~?」
コレばっかりは前もって一呼吸置く必要があった。
「だって言っとかないと咲混乱して数日間寝込んだりするだろ? ここはメッチャ重要だし……」
それもまた事実、あと皆もこの世界にまだ慣れてないのも事実……。
「はぁ~……、じゃあ〈リアルタイム〉で〈ワイワイお祭りモード〉で良いよ、心の準備は大丈夫、今度こそ寝込まない、たぶん、あ、でも戦闘時間は2分間にして」
咲本人も、そんな数日間の時差ボケでも精神疲労は多分すると見込んでのタイムリミット2分間の戦闘……。
「OK、長引かせないのが約束ね。それじゃあ、3、2、1、……今からスタートじゃ!」
ポチッとな。
《世界観の時間加速を等倍、リアルタイム制、不可逆、〈ワイワイお祭りモード〉にしました。適度にお休みしながらゲームをお楽しみ下さい。なお、有何無鏡によるミラー効果はOFFにしておきます。繁栄されるのはリアルタイムの創作物のみです。》
「うん、ナレーションありがとうなのじゃ」
「うん、まあ、鏡だけは突然変なの来るからコントロール出来ないのよね……」
姫も咲もこのナレーションには一安心。
んで、本題に入る。
「さて、四大王帝、一軍入りおめでとうなのじゃ、最長文学少女サキ、コングラッチュレーション!」
「……、もう何も驚かないぞ! ツッコミ所しかないけど!」
「……、全部ツッコミ入れて良いんじゃぞ?」
「二軍に〈黒の剣士〉がいる! 敵! 桃花先生一般人なのに一軍! 和季くんの能力が謎! 最果ての5帝が選抜圏外! お姉ちゃんと戦う事になってる! キャビネットちゃん出てくる時点で政府が動く! レジェンドマン強すぎ! パワーバランス訳わからん! あとチームワーク悪すぎィー!」
「ふむふむ、貴重なツッコミ役に成長してくれてお姉ちゃん嬉しいぞい!」
「漫画最強と動画最強と小説最強と政治最強でチーム組ませたら最強ってアホか! チームワーク取れないぞ! チームミーティングもナシ! ぶっつけ本番! 何もかもおかしいよ! これ!」
その後もツッコミの嵐が続いた、笑ってるのは事情を知っている姫だけだった。
そんなところで、何やら一軍と二軍の強さランキングなるものを発見した。
◆四大王帝、強さランキング!◆
1位、一軍、信条戦空。
2位、二軍、レジェンドマン
3位、一軍、真城和季。
4位、二軍、日曜双矢。
5位、二軍、キャビネット。
6位、一軍、天上院咲。
7位、二軍、天上院姫。
8位、一軍、湘南桃花。
街中から、チャットからザワつきが聞こえる。
【皆強いんですけど!】
【当たり前じゃん四大王帝なんだから、本当に弱かったらココには居ない】
【桃花選手弱い! いや当たり前だけど!w】
【そりゃ一般人だしな、1人だけ別ゲーやってる】
【今回に限っては皆別ゲーやってるって】
【てか! 不動武も不動文も圏外なのなんなの!? なんなのコレ!?】
【最果ての軍事の強さって、やっぱ頭おかしいよな】
【最果てもたいがいだけど、四重奏の2代目エレマンタルマスター桜愛夜鈴ちゃんも圏外www】
【アイドル枠すらザコってどういうこと……?】
【強さというより、〈実績〉で評価されたんだろうな、舞台の裏表含めて】
【実質総合評価】
【真城和季の情報ソースが何も無い……確認出来る情報は寝てただけ何ですけど】
【キャビネットの名前が感情内閣ってだけで不穏しかない】
【仮想どころかリアルがヤバイ、世界政府がヤバイ】
【レジェンドマンの普通のパンチで倒れる奴おる? 俺は皆耐えると思う】
【咲と姫に関してはお察し】
【どうせ皆強くなる】
【盛 り 上 が っ て 参 り ま し た !】
【普段組まない、異色だらけのチームカードだ……】
【正直、二軍が勝ってもおかしくない】
【近衛遊歩には荷が重すぎる!w】
【そして〈A極論〉と〈ピムル理論〉での戦闘OKの初戦闘、何が起こるか解らんぞい!】
【夜鈴ちゃんファンクラブのワイ、観客席から夜鈴ちゃんを発見!】




