第434話「パッと高校生編にする?」残り0時間
場面いきなり飛んで……、それから48時間後……――。
「これでマジで最後だ! シン・ゴッドジーラ! 〈森羅万象のワルツ4〉!!!!」
「でやあああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
粉塵巻き上がる爆風の剣技が、フィールドを駆け巡る……!
――ゲームクリア!――
〈おめでとうございます! これにてエレメンタルワールド・オンライン3の全ラスボスのステージがクリアされました!〉
「おお!」
咲は喜ぶ。
《つきましては、ファイナルファイナルボスへの挑戦権が与えられましたが! どうしましょうか?》
「……お? え、ファイナルファイナルボスって何……?」
《ファイナルの中のファイナルなボスじゃ!》
「おい運営!? ってかお姉ちゃんだろ!? 画面の向こう側!?」
《あー……やっぱ解る?》
「わかるわ!」
《まー、報酬はちゃんとプレイヤー全員に渡すから》
それはそれで喜ばしい事なのだが。
「ちょ! ちょっとお姉ちゃん!?」
《――報酬が与えられました!》
「おい! いらないって! 私は冒険の続きがしたいの! みたいの! 知りたいの!」
《終わり 閉廷 以上 みんな解散!》
「ちょっとお姉ちゃん!」
《イベントが終わりましたので、強制ログアウトしました》
現実世界、西暦2036年9月2日。
「……お姉ちゃん、VR世界のラスボスってさ、最終的に運営になって、そいつを殴らないと終わらないってジンクス知ってる……?」
「……、……、……てへぺろ!!!!」
デュクシ!!!!
咲の右ストレートが、姫の顔面に食い込むように。現実世界で吹っ飛ばされたのだった……。
世にコレを、〈第3次プチ姉妹喧嘩〉と呼ばれるようになった……。
◆◆◆
《セーブしますか?》
「はい」
《セーブしました。ゲームを続行しますか?》
「はい」
《続行が選択されました。時間を吹っ飛ばす事が可能です、何ヶ月吹っ飛ばしますか?》
「8ヶ月後、私が魔法科学高等学校へ進学するまで!」
《8ヶ月後に設定されました。高校生編へと移行します、再起動をしてください、再起動しますか?》
「はい」
《ダウンロード中……、再起動中……、再起動中……、インストール中……、しばらくお待ちください……。》
《……、ようこそ。》
◆◆◆
▼――次回。
▼少女は異世界ゲームで名を上げる。~ギルド『放課後クラブ』は魔法科学高校でもエンジョイプレイを満喫するようです~




