表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第26章「高校受験シーズン」西暦2036年7月1日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

482/789

第422話「魔法科学高等学校」

 現実世界、西暦2036年7月15日、昼。


 湘南桃花、天上院咲、天上院姫、真城和季、キャビネット、近衛遊歩は。大橋の上を歩いていた道中。

 

 世界1位、真城和季(ましろかずき)はと言うと……。

「俺は超人校(ちょうじんこう)だよ。〈勇敢なるものの1人となれ。過去・現在・未来のヒーロー、そこにお前も居る〉ってオヤジに言われてるからな、これは俺の試練(・・・・)だ」

乱れも遅れも無く、ついでに驕りも傲慢も無かった。


『くぎゅくぎゅくぎゅ! やっぱご主人様はそうでなくっちゃ!』

 人間には見えない、アストラル体のキャビネットはせせら笑う。


 咲は真城に対して尊敬の眼差しで見る。

「へ~もう決まってるんだ~」

「〈数々の試練にも感謝してる〉、て言えるようになるのが俺の目標かな……」

「すごーい! でも何で魔科校(まかこう)に?」

「別に、念のための見学だよ。超人校に行く意思は固いけどな」

 高確率で真城は超人校へ行く予定なようだ。こういう理由があるから、嫌々行く、という理由では決して無い。


(そっか~、私の進路。他の生徒の進路決定でも左右されちゃうんだ~……)

 今さらながら気づかされた回りの意思に揺らぐ咲……。


「桃花先生はどこ高校出身なんですか?」

 と、咲は軽く湘南桃花先生に質問するが。


「動物園」


「へ?」

「ウソウソ、魔法科学高等学校よ。当時、他の選択肢なんて考えられなかった。ま、ネットもあんまり無かったしねぇ~~~~」

「そうなんですか?」

「特に、超人校なんて。私が吸血鬼大戦が終わった後に知ったわさ、知ってたらアノ戦争も、ずいぶん色々と変わってたでしょうねぇ~~~~」

 桃花は内心複雑そうである事を咲は察した。


「そっか、でも桃花先生の母校なんですね!」

「ま、そういうことになるのかな……」

 なんかちょっとはぐらかされた。



 魔法科学(まほうかがく)高等学校(こうとうがっこう)、大橋大門前。

 桃花が、車と橋しかない空間で何やら手で〈印〉を組んだ、咲は当然人間なので、その〈結界の気配〉に気づけず。

 そして〈その結界〉が解け、ファンタジーな学校が眼前に現れたのだった。

 

 前方には学校と老人と自分達学校の生徒と桃花先生だけ。

 桃花はその白老人に対して両手を添えて、深くお辞儀をする。


(なるほど、お姉ちゃんが言っていたように閉鎖空間なワケか。前情報だと全寮制の7年学校だっけ……)

 と、咲は思考を廻らせる。現実世界だが、自分が神格化する時点で、別にその不思議現象に驚きはしない。


「おぉ、良く来た。〈緑玉(りょくぎょく)魔術師(まじゅつし)湘南桃花(しょうなんももか)〉よ……」

「お迎えありがとうございます。お久しぶりです、〈白のガンダルフ〉様……」


 白のガンダルフ、その長い白髪白髭の老人は。真っ白なローブで身を包み。まるで旅を終えて隠居してエルフの国でくつろいでいた所を、長い眠りからようやく目が覚めたようなそんなお方だ。

 まさにド直球で出てくる、白魔術師の老人、と言った所だろう。ファンタジー世界の校長とかそんな感じだ。


「若い頃には苦労は買ってでもしろと言うが、……中々に苦労しとるようじゃな。……と言っても、お主はワシのことは覚えとらんだろう?」

「お恥ずかしながら、……ですがイメージでは覚えています」 

 心残りというか、心に刻まれているというか。記憶の中に確かにある感触は、桃花にとってはどこか赤子のように暖かな懐かしさすらある。


「ふぉっふぉっふぉ! 心に残っているのならそれでよい。……ずいぶん立派な子供達を育てたな。まあ立ち話もなんだ、中へ入りたまえ。昔話でもしようじゃないか」

 学園長は。天上院咲、天上院姫、真城和季、キャビネット、近衛遊歩。のその〈全ての特性(・・・・・)〉を見破った。


 それに対して、桃花は敵わなそうに……ちょっとひねりを効かせて。

「はは、長くなりそうな話しですね。……行こう皆、歓迎するってさ」

 そう言って、学校と言うにはあまりに壮大な。そう、お城の中へ奥へと歩いて。入って行ったのだった。


 そうして結界の内へ入った全員。そしてゆっくりと結界は閉じられる。後には灰色一つとして残さなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・よければブックマーク、評価、感想などよろしくお願いします!
・こちらも観ていって下さるとありがたいです。
名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ