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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第23章「第3回EMTアース017大会」西暦2027年1月

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第390話「レジェンドマン便乗する」

◆大会控え室。


「実はな、セミファイナルは辞退しようと思うんだ」


 レジェンドマンのセリフに、ミュウは驚く、というか嫌そうな顔で呆けている。


「は? いやいや。双矢が棄権する理由は全然わかるが。お前が棄権する理由はないだろ!? そういうの便乗って言うんだぞ! んじゃ何か!? ワシのこの大会つまらなかったってのか!? マンネリ化でもしてきたとか言いたいのか!?」


 そこは誤解だとレジェンドマンは大会主催者であるミュウに改めて諭す。


「そうじゃない。ただ単純に『速く戦空VS武の試合が観たい』というだけだ。他意は無い。純粋な子供心だ」


 義理の父親に言われても説得力が無いなと感じる創造神ミュウ。


「いや、確かに別の所で戦ったが。でもレジェンドマン強いじゃん!? 絶対盛り上がるって……!」


「それでも、戦空VS武ほどじゃない。どんなに頑張っても前座は前座。逆に、私VS武になってみろ。それを私は『願い下げだ』と言う」


「いやお前の意見はどうでもいいんだよ。てか、試合の辞退者三回連続も困るんだが……」


「お膳立てより、私は。はよ決勝戦を観たい。優勝に執着も私は無い。ただお前の親であればそれでいい」


「……、まあ私個人としてはそれでも良いが……。でも今回契約してる各国の人達何て言うかなあ~……変な事にならなければ良いんだけどなあ~……」


「自分の蒔いた種を、自分で困ってどうする。こういう時は指揮者がビシっと命令すればそれで良いんだぞ」


「ヒーローのリーダーに言われたくないんじゃが……。え~、でも第2回『戦空VSレジェンドマン』観たかったなあ~……」


「そういうな」


「長引いちゃったのも事実だし。次からはバトルロワイヤルにしとこうかな……」


「まあまあ先走らずに。私の心がそう命じてるんだ。あとはミュウ、キミが納得するだけだ」


「て言ってもなあ~」


 とは言っている内に、もうすぐ大会再開の3時間を切ろうとしている。制限時間ギリギリだ……。


「まあまあ、今度ペフェでも食べさせてあげよう」


「食い物で釣るな! なのじゃ!」


「じゃあ何だったら納得してくれるんだ? ミュウよ」


 自分の父親の勝った姿も見てみたいな、とも脳裏をよぎるミュウ。でも変な演技で、レジェンドマンの負けを演出するのもそれはそれで観たくない……。


「……、ミュウの心は。何て言ってるんだい?」


「レジェンドマンの心はわかった。でも戦って」


「え?」


「私の心は! おっとちゃんの戦いを観たい! 本気の! でも何もせず、戦わず! 負ける姿は見たくない」


「つまり?」


「つまり! 戦って散れ! なのじゃ! 潔く散れ!」


「……。はっはっは! あ~わかった、わかったよ。じゃあ父ちゃんの素晴らしい負けっぷりを魅せてあげよう!」


 父ちゃんカッコイイ! しっかり負けろよー! とミュウは心の中で叫んだ。


「あ、じゃこういうのはどうじゃ? 父ちゃん」


「?」


「10分間戦ったら負けて良いよ。終わっていいよ。打ち切りにしていいよ。なのじゃ」


「……、ふ。お安いご用だ!」


 何か良くわかんないあうんの呼吸で、わかったような口で話のつじつまが合ったらしい。


 お互い合意できた。


【10分間立っていたらレジェンドマンは負けて良いよ】


 そういう親子の約束をした。


 ――そうして、セミファイナルの会場が幕を開ける……!

 豆知識

 単語◇10分間戦ったら負けて良いよ

 分類◇セリフ_ミュウ_レジェンドマン

 解説◇10週で打ち切りにしてやる! をもじっている。どうやら、連載打ち切りゲームに終止符を打ちたいらしい。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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