第379話「パクり咲」
事は、咲のプレイログがパクられて。ヤバイと思ったら削除されるという。悪質プレイヤーの話から始まる。
「それってタダの盗作じゃ無い。誇りとか無いの?」
「向こうからしたら、お金もらえるならもらっとけみたいな流れなんだろうなあ~。何にしても悪質なアカウントだ」
「そんなのアカウントとか凍結したら済む話じゃない? え? 違うの?」
「元が偽名だしなぁ~ニックネームだし。表現の自由と合わせても。規制したら、こっちまで返り討ちに合うのも解る。まぁ、ワシが自由の悪神やってるから真似してるって側面も無きにしも非ず。スマホだって、複数持てば。凍結しても痛くも痒くも無い、イタチごっこ確定の難問だ。だが、大人はスルーしてる」
「アメリカ大統領は『日本の話だ』の一点張り。日本の政府は『ネット中傷の法整備がまだされていない』で【警告も出来ない】んだとさ」
「それじゃあ無法地帯じゃない! 何とかならないの!?」
「悪質アカは。しかも言うだけ言って。書くだけ書いて削除してる。ワシが、日本の首相に『このネット中傷を何とかしろよ!』と駆け寄ったその正にその時。削除されて証拠が無くなった。私が書いた、私のログの痛そうな所を抜粋して。スクショして、パクって自分のアカウントで公開して。ヤバイと思ったら削除する。……どう考えても悪質だろ」
「胸くそ悪い話ね。それが今、私のログでも起きてるって事なのね! その悪質アカは、もうそのログを削除しててもおかしくないと……」
「私は、そのアカウントを。ブロックして、鍵付きアカウントにしたが。どうも真似……つーか、まだ模範してるっぽい。今さらアカウント削除したってもう遅いけどな。この話は、広げるだけ広げて。炎上までしてもらわないと。法整備も、警察も、司法も、ただの影口で終わる可能性が高い。何にしたって。言う事は言わなきゃ、泣き寝入りするだけだ。大人も、政治家も介入してこないし、そもそもツブヤイターをやらないから解らないで終わる。そんなのダメだ。大人が『ダメでしょ!』っていうくらいの環境整備は整えないと。仮にコレが自然の成り行きだろうが。整然だろうと、あっちゃならない、あったとしても。子供の声に、親族も、先生も、警察も。『ダメでしょ!』と言えない環境は、あっちゃならない。それこそダメだ」
「う~ん、良い話になりそうに無いわね。後には大干ばつしか残らなそうな……そんな乾いた話題……」
「だからって、許されるものじゃ無い。誰かが動かなきゃ変わらないし。その力があるんならやるべきだし。別に、表現の自由を規制しようって話じゃ無い。ガキがケンカして親や先生や警察が仲裁に入れるぐらいの法整備。ルール作りは『ネット環境はあっても良い』これに尽きるだろ。こっちのゲーム作る作業環境まで悪化してるじゃないか」
「だよねえ~……。こっちにまで悪影響移るのは避けたいよねえ~……いや【解ってるんだけどね】、それでもどうもね……」
「良いゲームプレイしたいよなぁ~……」
「ホントにねえ~……。でも、警察にホウレンソウして『なにもできません、相手をムシしてください』って……大人として恥ずかしくない? しかも政治家も何もできませんって言ってるんだよ? 今まさに」
「それなぁ~情けないよな。昭和の政治家は、コレこそ無能。ネット社会に何もできない恥知らず」
「煽ってるねえ~」
「煽ってるんだよ。これで何も実行と行動に移さなきゃ。フヌケだよ。私は警察にホウレンソウした。警察はそのアカウントに警告すらできない。私の本名を自分のノートに書くだけ。それ以上は何もできない。【物理的にはな】……ま、これが物理の限界値じゃ」
「【特殊技】で何とかできるんならした方が良いけど……、そこは物理で解決したいよね。理論値? ていうのかな?」
「ホントにんま。まワシの愚痴はこれでターンエンドじゃ」
「て、……私の影口なんでしょ? 何でお姉ちゃんが怒ってるのよ……私怒ってないし……」
「お前……今まで何を見てきた。【ワシが咲の悪口を見て観ぬフリでやり過ごすと、……本気で思ってるのか?】、ロシア兵が飛んで来るぞ????」
「……、おそロシアが、とんぼ返りしそうな話題ね……」




