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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第21章「日常(白桃味)」西暦2035年10月1日

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第371話「未覚の村のバハムート」

 最果ての軍勢。そのリーダー不動武は未覚の村バハムートの言い分を聞いていた。

 そして、自分の認識が甘かった。知らなかった。というか、そもそも知らなくても動けるルールにしたのは自分達だった、とし知り。


 ――ゲームマスターの姉妹、2人に相談することにした。


 事の発端はどうあれ。……賢術の村のラフティーヌと未覚の村バハムート国境をどうするのか? どちらの領土にするか、あるいは狭間、。クッションにするのかで揉めていた。


 で、問題なのは。その、下層がハテナ? で起こっていたことを、運営陣も、リーダー不動武も副リーダー不動文も、天上院姉妹も知らないところで起こっていた紛争を。今回初めて知り、やっと理解できた事にある。


 ということで、事実上。最高ゲームマスター天上院姫は。ラスボスを目指しているのはそうなのだが、それでも思う所を口にした。

「それにしたって、今回は大義が無いだろ……」


 事実上。副ゲームマスターの天上院咲も全てをだいたい知ったので、言う。

「フィナーレイベントだった事を考慮に入れたとしても。お姉ちゃんを病院送りにした時よりも、吸血鬼大戦やデート戦争の時よりも。明らかに下地や動機が薄い気がするかな……。まあ私の物語のフィナーレとしての位置付けなら納得は出来るけど」


 姫は続ける。

「つまり。外側の内容はともかく……内側、バハムートの部下とラフティーヌの部下がテリトリー争いでイザコザを起こした。……って認識で良いのか? そのケンカの中に戦空が火に油を注いじゃった……みたいな」


 咲は言う。

「それだけ聞くと、戦空くん火事場泥棒みたいなんだけど……(汗」


 武は言う。

「すでに大勢のプレイヤーやNPC、AIが被害を受けている。正直言って被害は大だ……って認識で動いてくれ。俺達が気づくの遅すぎたってのはそうなんだが……。その上で話に付き合ってくれ」


 咲は言う。

「私達が出来ることって何なの?」


 武は言う。

「簡単に言うと。白色か黒色か灰色か。だな、ラフティーヌの領土にするか、バハムートの領土にするか、はたまたクッション状態にするか……だ」


 咲は姫に言う。

「今までの経験からすると、トップがあやふやにしちゃうと。下層もあやふやになって長引くよ、国境線なら線引きも難しいし。クッションって選択肢もあるけど……それだときっと、あやふやなまま長引くし。きっちり線引きをしたら離ればなれになる家族もきっと居る……」


 不動武は言う。

「確認したが。開戦する前に『こっちは準備万端だ、いかなる状況でも対応できる』……と言われていたのを思いだした」


 姫は武に言う。

「いや言えし……(汗」

「いつものことだと思ったんだ、仕方が無いだろ……」

「あ~だからラフティーヌは苦い顔をしてたのか……」


 で、最高意思決定権者である。姫が言う。

「きっちり国境線張るのもいいけど……、ん~ダメだ! しっかりイベントやる前の動機が浅すぎる! クッションにしとけ! たぶんバハムートがカウンターで痛い目にあうぞ……」

「そこでイベントやれば盛り上がりそうだけど……、流石に笑えないね……」


 姫が決定事項として言う。

「今回は大義が無い上に動機が弱い。クッションにしてくれ。然るべき時にしかるべきイベントでバハムートVSラフティーヌの話し合い? の場を作る。それで今はカンベンしてくれ、今解ったんだからいきなり決めろは無理だぜ……」


 不動武が確認を取る。

「一応確認しておくが。ラフティーヌだけが停戦しようと言ってもバハムートは止まらない。あと数人、クッションに同意してくれる人数が欲しい。同意してくれるのは何人だ?」 


 GMの姫が言う。

「天上院姫と天上院咲のクッション同意。不動武と不動文の同意。あとはバイタルとバレッサの同意だ。四重奏は知らん」


 不動武が了承して席をあとにする。

「了解、それで動くわ。いきなりの理解で、苦労をかけて済まんな」

「本当だよ、次からはもうちょっと解りやすいゥホウレンソウを……って無理か」

「それはこれからだね、期待してるよゲームマスター」


 GMの姫が言う。

「自然放置もアレだったが、……こういうのも難しいな……」

「まーお姉ちゃんにとってはこれからだよ、仕方ないって」

 全然他人事じゃ無いイベントだった……。

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