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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第20章「残存する上位空間」西暦2035年9月11日

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第366話「第二次、四重奏VS放課後クラブ3」

 ――瞬間。

 ――リスクの【フラクトライトブレスレットの何者かが】語りかけた。


『――我を使え、リスクよ』


「お、良いのか?」


『遠慮はいらん全力で相手してやれ』


「そんなら! はぁああああああああああああああああああああ!!!!」


 エンペラーはリスクの全力の攻撃力でHPが全損するのを知っている。なので選択肢は。

(回避しかない!)

 

「天罰神! 〈神威かむい〉!!!! からの! 神避かむさり!!!!」

 神の御業によって、エンペラーは空中で拘束された。

「ッツ!?!?」


「え?!」

「は!?」

「今ココに神何体居る!?」

「創造神に破壊神に天罰神が……敵側!?」

「四獣王も居るし……!?」

「今回容赦なさ過ぎだろ!」


 ――、でリスクは。【いつか言ったように、躊躇なく。使う】。



「――天破壌砕てんぱじょうさい――」



「え……は!?」

 瞬間――、エンペラーは眼前に居たので。どうしようもなく……。エンペラーのHPは0になり。灰も残さず消えた。――戦闘不能になった。


《エンペラーが戦闘不能になりました》


 それは、しかたかの無い事。

 だが、その衝撃波が放課後クラブ全員を襲う!


 シュドガン!!!!

 その衝撃波は、どこまでも熱くて、強くて、揺るぎない信念を持っていた。

 だが。


 ――、何となく使った。ではこの姉妹神には届かない――。


「「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」」


 神聖の真名たる『自由の悪神』と『家族の善神』には決して届かない!!

 女神2人の絆には届かない!!!!


 超高温の熱波を真正面で受け止める姉妹神は威風堂々と、高らかに叫ぶ。

「私達は、1人1人じゃ弱いかもしれない」

「あぁそうだな紙一重で負けるかもしれない」

「でも打ちに打って重ね合わせた絆は」

「世界に届く! 答えて合わせて伝えて! 受け継ぎ! 飛ぶ!」

「「2人なら戦える! 2人なら超えられる!!」」

 だから逆に言う。家族の善神ヤエザキが言う。


「負けたら消えてちょうだい。古き王よ」


「あぁ、いいぜ二言はねえ。【勝ったらな】その代わり――。ぜああああああああああああああああああああああ!!!!」

 バタフライ・ソナダー。世界と世界が響き渡り。……繋がる。


「手加減はナシだ!!!!」


 3人の神威使い。

 天罰神と自由神と家族神は空を飛ぶ。

 雲を割り、音速を超えて飛ぶ! 視覚出来ない概念の世界。

 概念空域にて戦闘を開始した。心がそれを命じた、だから誰にも止められない!


 もっと自由に! もっと速く! もっと強く! 熱く! 

 両翼を広げて、飛んだ。



 ……、……。

 空高く消えた3人はもう視認出来ない。

「ったく。リスク~闘技場の外には出ないでよ~反則負けになるから~!」

「おう!」

 言ったのはスズ。返したのはリスク。


「さて、私の相手は誰かしら? 蒼葉? それとも他の誰か?」

 スズが仁王立ちで相手を待つ。

「じゃあ私が」

 進んだのは、AI、天命アリス=スズ。

「私に似てるけど……、一応自己紹介してくれる?」


「私の名は、天命アリス=スズ。天上院家の、3人目の。妹、いいえ、……家族よ!!」


「ふ~ん……」

 スズは見下さない、下等生物とも思わない。ココに居るだけで、並々ならぬ存在だ。だから……。

「私はあんたのことをなんて呼べば良いの? 何となくスズって自分で言いたくないんだけど……」

「じゃあ天上家3人目の娘だから。『スリー』で」

「良いの? 英語の番号じゃない」

 偽物でも本物でもないし。ただ望まれてなくて無くても、生まれた命。でも死ぬために生まれたわけではない、彼女は言う。

「私は、3番目に生まれたことを、誇りに思ってる。だからいい」

「そう。じゃあよろしく、スリー。……」

「こちらこそよろしく。ただのスズ」


「「……ニコ」」


 お互い、生まれたことに後悔はしていない。だからこそ、笑う。



 桃花と群が、実況と解説を始める。

『……え~、これ実況した方が良いのかしら? 現在、闘技場という名のフィールド内で各々が〈紛争〉という名の〈戦闘〉を開始しました。ここまでの立ち回り、そして今後の立ち回りなども。合わせて聞きたいです』

『え~……、リスクは有言実行? というか躊躇無く、それこそ宣言通りに天破壌砕てんぱじょうさい、使いましたね。これは驚くべき事です、完全に超えてはならない一線、レッドゾーンを踏み抜きました』


 桃花は群に続ける。

『それほど、ヤエザキちゃんと農林水サンちゃんを脅威に感じているのでしょうか?』

『脅威と言うよりかは同等か、それ以上。天破壌砕を使うに相応しい存在だと認めたのでしょう、それほどまでに柔らかくしなやかに強い。この2人の相手に手加減は出来ないし。リスクの性格上、躊躇したら負ける。と思ったのでしょう、これは本能の問題です。というかサンちゃんはミュウですからね、手加減する理由がその時点でありません。ミュウ選手は孤独こそ弱点でしたが、家族を得た。その強さ、流石にリスクくんも危険と感じたのでしょう』

 思い切り、長々と解説をする群。しかし、その行動は、流石。皆が危険人物だと警戒していただけのことはあると思ったわけである。リスクを恐れないのがリスク由縁なのだから。


『え~っと。観客席の方を観ると、唖然というか騒然というか、青ざめてますね……。無理もありません、伝家の宝刀を抜いちゃったワケですから』

『リスクくんの場合、拳銃は脅しの道具ではなく殺しの道具。3人が拳銃を突きつけ合って先に撃ったのがリスクくんという形です』

『ま~殺されたらそれまでですもんね。後出しジャンケンの思考じゃ死にますわな……』

 一呼吸置いて桃花が。

『ん~ま~今後の動向が気になりますが。群さんはどう読みますか? 今後の展開』


『四獣王が地味に痛いですね、アレだけの猛獣の開放を許してしまったのが。元から刹那の攻防になるのに、横から突いてくるのが四獣王……、一撃必殺のワンパン退場も放課後クラブじゃ無理そうですし。……やはり難しい局面が続きます。最果ての軍勢だったら一撃KOもあったかもしれませんが~……。今回は正式な決闘、無粋な乱入は無いでしょう』

『フィナーレイベントですもんね。そういう意味では、天破壌砕はココで出さなかった出すタイミングを無くす。もう使えなくなる、みたいな絶妙なタイミングとも言えなくは無いでしょうか?』

『まあリスク選手はそこまで考えて無いでしょう』

『ええ、まず間違いなく考えてませんね』


『とは言え空中戦は今後は衝撃波しか見えませんね、今は地上戦を観ましょう』

『ええ、そうしましょう』


 熱は灯った。

 あとは燃料のある限り燃えるだけである。

お知らせ。

新作小説始めました、同じくVRゲームです。時系列は続いてますが名前が変わったり所々変更点があります。よければよろしくお願いします。


新作『少年は異世界ゲームで最強を極めんとす。~ギルド『四重奏』はエンジョイプレイを満喫するようです~』

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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