第365話「第二次、四重奏VS放課後クラブ2」
「ウシ! 皆行くぞ!」
「待って、私から行く……」
先に動いたのは四重奏の一角、スズだった。
「斬り測る、私と世界と、……放課後クラブとの距離を……!」
『夜天の極光に戦け――! 〈無限の嵐剣〉!!』
――瞬間、剣と言う名の嵐が降り注いだ。
――、疾風迅雷、怒濤の雷光が放課後クラブ全員に襲いかかる!
放課後クラブも負けじと応戦にかかる。動いたのはナナナ・カルメルだ。
「よ~し! じゃあ僕が! グラン……」
『待てナナナ、俺にやらせてくれ』
言ったのは、フラクトライトキューブに封印? されている三ツ矢、今のブロードのコピーされた魂の存在、マゼンタが魂を具現化させて言う。
『仮想世界なら今の俺なら顕現できる! 元祖現光! 〈風神・スターバースト! ストリーム!〉』
その剣線は、愛あるモノにしか使用できない。【愛ある伝説の19連撃】で応戦した……!
「タダの剣の雨じゃ歯が立たないか……」
スズはなるほど、と思考をめぐらせる。
荒れ狂う剣の突風の中、剣と剣が火花を赤く散らし。舞う。
四重奏ブロードが言う……。
「俺のコピーか……、あいつもアイツで修羅場潜ったんだな……」
レイシャが言う。
「ブロード、もうあいつは同じブロードと思わない方が良いよ。双子でも、育った環境で性格は変化する。咲の手元に居たあのマゼンタは、今のブロードとは別人よ」
そしてそのまま……。召喚獣を召喚する呪文演唱の体制に入った。
しかし、タダの召喚獣じゃないことは解っていたが。だが、まさかアイツらが出てくるとは予想外で。放課後クラブは驚愕と戦慄と鳥肌で迎えた。
『我と汝が力もて……以下呪文省略! 出でよ! 【四獣王!!!!】』
「え!?」
「うそ!?」
「マジか!?」
「契約してるの!?」
「アイツらが!?」
「一体じゃないのか!?」
――瞬間、怒号。
「ギャゴオオーーーウウン!!!!」
「キュゴアアアアアーーー!!!!」
「ピイイイーポオオオオー!!!!」
「;ういおdfhごっぽせあjf!!!!」
《一獣王。天災・ゴッドジーラが出現しました!》
《二獣王。増勢・ディアボロウニが出現しました!》
《三獣王。??・??????が出現しました!》
《四獣王。??・??????が出現しました!》
ヤツラが来た!
エンドコンテンツ4匹の王が!
レイシャは吠える。
「私だってお飾りじゃないんだ! 今ある全力で行くよ! 放課後クラブ! 右手に【創造神】! 左手に【破壊神】! はぁああああああああああああああああああああ!!!! 〈神威!!!!〉」
レイシャは、正真正銘真性の巫女として! 100%の力を200%まで引き上げる!
「まだまだだよ! はぁああああああああああ――――!!!! スーパーサイヤ人ゴットスーパーサイヤ人!!!!」
――瞬間、神の力がまたもう一段。神域の界域をぶち抜いた!!
「来ないなら! まだまだ行くよ!! はあああ――!! 融合! シンクロ! エクシーズ! ペンデュラム! リンク! ラッシュ!」
ここに来て、廃人エンペラーは危機感を探知した!
「ヤバイ! あいつ永遠に上昇系を放つ気だ! 止めろォ――!!」
そこでようやく見惚れていた放課後クラブが悠長に、「自分のターンはまだかな?」とか〈待ち〉の状態を〈待たされている〉と認識を切り替えた。
放って置いたら、自分のターンは永遠に来ないのだ。むしろ事態は悪化する……!
一番最初に走り始めたのは当然エンペラー、止まらない呪文演唱、その阻止。
――瞬動。
その行く手を、眼前に立ちはだかるモノは……壁は……。
「 よう 」
世界戦闘ランキング不動の一位。
世界最強の王者、リスクだった――!
◆
実況者、桃花と。解説者、群が仕事をする。
『さて、魅入ってしまいましたが。今までココに居る誰よりも、存在感が一番薄かったレイシャさんですが。ここに来て永続上昇系の使い手として進化・進歩してきました』
『驚きですね、しかも今までの世界観を上手く料理してる。並じゃビビってここまで出来ませんね』
『彼女自身が成長したのか、はたまた皆が成長したのか』
『皆でしょうね。皆ゴールデンフリーザぐらいは倒せるんじゃないでしょうか?』
『それ、どういう例え?』
『あくまで例えだよ。それくらいのランクに皆居て。フリーザはヤムチャレベル。みたいな、成長度合いだかんな?』
『戦闘力と誤解しそうな例えですね……』
『まあ、それはそれとしてエンドコンテンツの四獣王に。世界最強の王者リスク。……放課後クラブはどう処理するんでしょうか?』
『無理なんじゃないですかねえ~?」
実況と解説、2人の頭の中には。放課後クラブが負けるビジョンしか見えていなかった。
『前回の四重奏VS放課後クラブでは、リスク君は早々に退場してましたからね。エンペラーの自爆に。不動武も居ましたし』
『今回は純粋に放課後クラブチームだけの戦闘ですからね、どう足掻いても格下なのは間違いないでしょう』
『まともにやって四重奏に勝てないのは当たり前、それをどう処理していくかが。勝敗の分かれ目ですかね』
『そうですね』
――瞬間、怒号。
「ギャゴオオーーーウウン!!!!」
「キュゴアアアアアーーー!!!!」
「ピイイイーポオオオオー!!!!」
「;ういおdfhごっぽせあjf!!!!」
獣たちが本能のままに跋扈する……。




