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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第20章「残存する上位空間」西暦2035年9月11日

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第361話「EWO3企画立案」

 西暦2035年9月14日、現実世界。


 天上院家、咲と姫の会話は続く……。

「エレメンタルワールド・オンライン3の企画立案?」


 咲がコーヒーを飲みながら話に乗り、姫が答える。

「そう、湘南桃花がやりたいーって言い始めてさ。四重奏の活躍を観てみたいんだと」

「あちゃ~……」

「で、そのネタの返答は数日待ってくれって言ったのじゃ」


「3か~。まあ私もエンドコンテンツまでやりこんじゃったから賛成だけど」

「でもな~中身がなあ~……。」

「何も無いの? オープンワールドとかあったじゃん」

「それはある意味もうやってる。咲的には? 何が今までで一番面白かった?」

「ん? 他者の評価とか度外視して?」

「うん」

「姉妹喧嘩は?」

「あれはタダのケンカだろ……却下。ゲームとして面白かったものだよ」


 咲は興奮気味に言う。

「ん~そうなってくると。闘技場での『放課後クラブVS四重奏』かな~。もう燃えに燃えてアドレナリン出まくり! って感じだったもん! 現実世界がどうなってたかはちなみに知りません」

「あ~、アレか~~~~」


「逆にそれ以外はヤマなしオチなしって感じで、微妙続きだったかなあ~」

「そこ妹的には全部面白かったです! って言って欲しかったな~」

「だって居ないんだもん~。ヤマって言うか悪役がさぁ~。何かと現実のニュースに意味不明な犯罪者が見えてくるだけで! 本当に格好いい悪役が見当たらない!」


「あぁ悪役か~。確かに、純粋に悪役とか敵役かたきやくは居なかったな~。そういう世界観ってのもあったけど」

「でしょ~? なにかとあれば『罪と罰』でそれ以外は変わらない、代わり映えのしない学校みたいな雰囲気でさ~!」


「てことは~。魔王軍が少なかったのか? 最初の選択欄に勇者軍と魔王軍を選択できるような世界観だったら。プレイヤーもNPCもAIも悪事が出来て、話に緩急がついたのかな……?」

「天上院咲視点ではそうかもねえ~。まぁザ・ライバル! とかでも良かったけど」

「少なくとも咲には魔王軍1対勇者軍9ぐらいには見えたと」

「そう、野生で平和に暮らしてるモンスターを。冒険者が蹂躙してる。みたいな?」


「……、確かに。全く悪事してないな、モンスター……」

 反省する姫。


「他のプレイヤーはそこらへん上手~く料理してたけどさ。お姉ちゃんの料理には無かった。というか遠慮してたかな? スパイス」

「……、確かに。甘いのばっかりだったなあ~。ちなみに、この場合は百合とかエロとかグロとか。そういう意味合いではありません」

「遠慮して【ぬるい】のばっかり作ってたでしょ~? 10年前の吸血鬼大戦も観ちゃったからね~私。全然足らない」


 呆けながら、ボーっとしながら咲の話に耳を傾ける姫。

「それは香辛料の『量』が足らないって意味か?」

「ん~量とか数とかじゃ無くて、全体の『ブレンド』がぬるかった。かな?」


「悪役を作りやすい環境作りか~……。いやしかし今の現実の世界情勢を観ちゃうと中々なぁ~」

「お姉ちゃんはラスボスに成りたいだけの優しい人だからね☆」

「それをいっちゃ~エンディングだぜ……」


「あとはそう、対義語使った可逆的な論争は観ていて白々しかったわね」

「また痛いところ突くな……。まぁ確かに相手の小手先の対義語を使った論争とかバカじゃねーの? としか思えなかったな。まぁ人のこと言えんが……」心当たりがある

「こういうの何て言うんだっけ? 〈バカって言った方がバカ?〉」

「まあ反転しないだけ、子供の方がちゃんとケンカしてるよな……」


 何故か今までの愚痴大会になってきた、愚かココに極まレリってしまっていた……。

 再度姫は聞く。

「一応聞くが、もう一度四重奏と戦ってみたいか?」

「戦ってはみたいけど。今は3の話でしょ? まだ時期じゃ無い」

「時期じゃ無いって、……いつになったら時期なんじゃ? むしろもうすぐ3のイベントに入るんだったら、2のフィナーレイベントでもいいと思うんじゃが?」

「あ~そういう体?」

「今はそういう流れ」

「二獣王は?」

「あんなもんいつでも戦えるじゃろ? いいじゃんEWO2閉幕? フィナーレイベント。第二次、放課後クラブVS四重奏。」


 それはつまり。

 現在の放課後クラブ全員、即ち。

 サキ/農林水サン/エンペラー/遊牧生/ナナナ・カルメル/グリゴロス/天命アリス=スズ/飛焔/ミチビキ/マゼンタ/シアン/シャンフロ。


 VS四重奏

 リスク/スズ/ブロード/レイシャ。


 ……という意味だ。


 咲は不思議そうな顔で姫に聞く。

「シャンフロは良いの? あの人は放課後クラブ親衛隊だよ?」

「あいつは変態だから問題なし」

 意味がわからない理屈だった。いやわかるけど。


「わかった、やる。んじゃ準備するから」

「準備は? 何日いる?」

「こっちのメンバーに一通り声かけてから開戦が良いから……たぶん2日後?」

「わかった。ポ・ピ・パ!」

 

《GMから全プレイヤーにメッセージです。2日後。西暦2035年9月16日、放課後。エレメンタルワールド・オンライン2の閉幕式を行います。つきましてはフィナーレイベント。『第二次、放課後クラブVS四重奏』が行われます。場所は『ギルド中央広場、闘技場』。皆様ふるってご参加・ご観戦のほど、よろしくお願いします。》


 ゲームマスター権限乱用である。

「ま、なるようになるじゃろ!」

「本当、実行力速いわね……てか3の内容決まってないのに……」

 最果てまでも遠くまで、呆れ返る妹・天上院咲であった。

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