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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第18章「V&Rシスターズ」西暦2035年9月1日

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第336話「カオスの世界と理解者」

 天上院咲という私が。

 超人化してからというもの。その不安定さに頭を悩ませた。


 具体的には。……頭痛になったり、世界の外側を知ったり。世界の裏側を知ったり……。

 とても身が持たない。というか、体が1つでは足りないということが良くわかる。


 置き去りにした体にいきなりリンク・アクセスしたりするのも日常茶飯事。

 鏡の向こう側の自分が勝手に動いたり。


 なに不自由なく浮遊しているときでも、〈外の目〉がソレを、アストラル体を理論立てて説明しようと。頑張ったり。(これは正直余計なお世話だが

 

 ……、かと言って記憶の中の時間が大事というのも解る。

 そのための犠牲を知る必要は無い、と断じることは今の私達には出来ない。

 R18指定やR18Gのような、規制しなければ目も記憶も耐えられないようなのも何度も観た。

 王様になったり、貧民になったり、動物を見たり聞いたり……。


 勿論、全てを覚えているわけでは無い。

 ただ、寄り添う。


 何に? 

 世界と。

 世界と寄り添う。


 故に、見るし、忘れるし、思い出すし、調べるし。

 何でもアリということは、何でもナシ通じますですピス。とか、いきなり言われてキョどったりとか。

 刺激があるか無いかで言うと。アリすぎる……。

 姫お姉ちゃんという名の神様としての、内側からの葛藤。

 外側からの、神様を信じるものからの圧倒的な信仰の。祈りの姿勢・行動・実行力。 


 心が安まる時が無い……。お姉ちゃんに言わせれば、だいぶマシになったらしいけど……。

 記憶を遡り。一番自由だった頃の記憶も見て取れた。

 しかし、今の私から見ると。孤独やアホを通り越してタダの懺悔にしか見えなかった。

 うさぎ小屋だった……。


 愛を形作るラブレターであっても。

 本当のところは、見当違いの勘違いの的外れ……。

 それが虚しく虚空に線を引く。

 ただ、その成果物に私がどれだけ言葉を並べても勝てなかったのは……。

 まあ。「確かにな……」と思えるほどには〈世界は弱かった〉……。


 お姉ちゃんと同じ土俵に立つということは……そういうことなのだ。

 


 天上院家、自宅。

「ん……」

 天上院咲は、現実世界へ目が覚める。神々の世界、新世界、よくわからないカオスの世界から、何十年経ったか解らないような無数の世界を旅した。人知を超えた世界から、心を取り戻し。体に戻したわけだ。


 無論、こんなことはVR機械では出来ない。

 咲はVR機を付けずにただ眠っていただけだった。

「夢……?」

 と、錯覚するほどに。あるいは夢以上に厄介で、不都合なものを見た気がした。


 自分の上には神しか居ない。

 自分の上には上司が居る。


 その〈どちらでも無い世界〉を「羨ましいな」とも思ったが。

 他人ははソレを「孤独……」と言う。


「そんな悲劇の少女ぶってたら、またどっかのツンツン頭に熱血の説教を食らうぞwww」

 そんな風に、現人神。天上院姫は微笑んでいた。

「ようこそ、【こちら側の世界へ】。楽しめたか?」

「まあ、【計画】を立てて事を運ぶのが大事なんだな。ってことは解った」

「さっすが、家族の善神咲さま。家族の助言を信じられるようになったんじゃな!」

「まぁ、平たく言うと……そうなる」

 秦然と、そういう……。


 もう、《計画》という単語に。悪意の憑きものは取れてしまっていた。


「自分が何を言ってるのか、わかるか?」

「……、わかるけど。……説明するのがめんどくさい」

「そうじゃろそうじゃろ。ま、そういうわけで。同族というか……ワシにも〈こちら側の世界で〉理解者が得られたと言うわけじゃな!」

 めでたしめでたし、とでも言いたそうな姫お姉ちゃんだった。


「……、これで。お姉ちゃんと一緒にいられる」

「そうだな、ありがとう」

 心からの感謝だった。

 

 ちなみに。

「コレは難易度エクストラ?」

「うんや、難易度ハードくらいじゃな。お主が今、経験したのは。過去の歴史だ。未知の世界の、まだ見ぬ世界の冒険では無い」

 姉は、何ともニコやかな冗舌で楽しんでいた。

 よほど仲間が出来たことが嬉しいらしい。


「ま、こっちの世界では普通にVRゲーム楽しんでな! エンジョイ勢ヤエザキ様!」

 そこは迷わず。


「うん、そうする」


 むしろ、望む所だった。


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