第326話「金色の八咫烏」
金色の八咫烏とはどういうギルドなのか。
一言で言うと。
ギルド『非理法権天』の傘下の下位組織である。
そして問題の3人組で構成されているメンツが敵に回すと最大に厄介である。
ずばり、メンバーはアリス、湘南桃花、オーバーリミッツの3人組で構成されて。能力は文章では多岐に脚色されているが、その本質は変わっていない。
ある者は「約束された勝利のメンバー」と呼ばれるほどの主人公気質で、本当にそれ相応の実績を上げている。3人とも文章こそ記録されていないが。その行動で記録されている。故に、文章で説明するのが難しい。
色は黄金の魔術師から連想され、日本の導きの神・太陽の化身の三本足のカラスをイメージしたシンボルマークが特徴的な旗印を掲げている。また、日本サッカー代表のシンボルマークとして世界的には認知されている。つまり全国大会の日本代表の意味合いが強い。
◆
3人ともくせ者だらけなのだが。
順を追って説明しよう。
◆アリス。
人形遣いの糸使い。ただそれだけのはずなのに、道具として青い色の【運命の糸】を操る力を持っている。コレによって世界の運命を握っていて、そんな力を持っている。という特異な存在である。
この運命の糸は、別名、世界線と呼ばれていて。世界そのものの流れを操り。時間軸を切るも繋げるも思いのまま。
この糸に捕まった人間・または動物は。世界線の揺らぎを感知して、別の世界線へ移動することも可能。アリスが制御できる限り。どの時間にも、場所にも、時代でも移動可能である。
更に、桃花とリミッツの姉貴分であり。絶大な信頼関係を築いている。
勿論、VRゲームでそんなことが出来るはずも無く。オカルト、魔法の分類に入る。空想科学的には時間移動は可能であっても。
本質上、彼女の運命操作にかなう相手は居ない。
そもそもこの能力は、物語を円滑に進めるために手に入れた力であって。決して戦闘向きでは無い。勝利、またはハッピーエンドへの道しるべを作る能力。
だから、このゲーム、EWO2でデータコンバートをすると。
運命の糸は道具扱いで。世界線を繰るのはアビリティの効果となる。
◆湘南桃花。
どこまでも一般人代表の歴史教師。
その、誰でも何にでもなれる力と。誰でも何にもなれない力。両方を好き勝手に移動する。スキマ、狭間、境界線を操る能力が、彼女を今まで下支えし続けてきてくれた。
愚直なまでに貪欲で。健気なまでに生真面目で。
超人だらけのこの世界で、知恵と英知で人間としてゲームクリアを目指す。
吸血鬼大戦一番の功労者。まだまだ自分は未熟だと感じ。おおよそのことも判らず。賢者たる道筋を迷わす進む。情熱と信念を合せ持ち。
何より努力は必ず報われると信じて止まない。
彼女の能力はスキルやアビリティ、ましてや道具でも何でも無い。
ただひたすらに努力する、失敗しても失敗しても成功するまで転がり起きる。 七転び八起きを現実のものとして。99%の努力と1%の成功へ必ず到達してみせるという精神、メンタルだけが強いのだ。
ゆっくり、確実に、一歩ずつ。
少しだけ変わった事と言えば。空を飛ぶという憧れを思い出した。ということぐらいだろう。
だから彼女は空を飛ぶ。人間として。スチームパンクなガールとして空を飛ぶ。
絶対に諦めないルート作りこそが彼女の仕事なのだから。
◆オーバーリミッツ。
桃花のことが好き。それでも好き。誰よりも好き。その一途さのみで突っ走しり終えた彼女は。どこか嬉しそうである。
立ち止まっての思考にまだ慣れないものの。それでも少しずつ、皆と一緒に変わって行けたら良いなと思い。日々を一緒に歩いて行く。
名前の由来として変わったところは。桃花の想像を軽々と超えてゆく光である。
そして、桃花の大好きな親友としての人格を前面に出すとするならば。
彼女はもう、雛鳥でも蝶々でもない。真っ直ぐ自分の気持ちと向き合い。
彼女は自由に空を飛び回る。破壊する能力はもはや過去の遺産。
今の行動原理は、何かを残しながら一緒に進む。
これが真実であり、正しいのである。
◆
以上が、ギルド『金色の八咫烏』のお互いの絆であり、切っても切り離せない関係性だ。
これらのことを考慮した上でのクエストバトルである。
何故これだけ長々と、彼ら敵陣営の解説をしたかというと。今回のこの3人組こそが。
ギルド『世界観探索隊』である天上院姉妹の最大のライバルとして立ちはだかるからである。
ちなみに今回は桃花独りでは無く、今度は大親友の3人組とのチーム戦。
――――激突の時は近い。
◆おしらせ◆
今日の1日のアクセス数が1万2000アクセスを超えました!?
今まで第1位だったのが3000アクセスだったのでぶっちぎりで今日1日が最高のアクセス数を叩き出しました。
滅茶苦茶嬉しいです。あんまり自分では告知出さないんですけど。評価やポイントを下さい!




