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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第16章「浮遊城・第100層」西暦2035年7月21日

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番外編27「10年後の未来」

 この話は天上院咲の話とはかなり逸脱した話となります。

 〇魂みたいなゆる~い空間だと思って観てください。


 現実世界、西暦2035年7月20日、放課後……じゃなくて夜。

 湘南桃花みたいな一般庶民じゃ手が届きそうもない高級レストランに来た湘南桃花と天上院姫。

 そこには、10年後の未来から来た将護三ツ矢と明浄みことが居た。ちなみに27歳。

 ……、この時点で話が吹き飛んでいる……。湘南桃花は訳が分からず混乱した。

「え、今なんて????」

「じゃから、こちらはマルチバース017から来た10年後の三ツ矢とみことじゃよ。ちなみに私達の世界では変わらず高校2年生な」

 三ツ矢とみことが話す。

「ラースに就職した三ツ矢だ、よろしく」

「三ツ矢君その文字変換だとこっちの桃花さんは解んないよ……。えっと、幻想郷のデータ管理の職業に就いた三ツ矢君って意味ね」

「ほうほうほう、ほう……おォ!?!? え何で!?!?」

 桃花は、訳が分からず混乱した。

 ツッコミどころ満載であるが、あえて全部にツッコミを入れよう。

 まず、マルチバースとは多元宇宙のことだ。簡単に言うとここではない別の宇宙から来た三ツ矢とみこと。だから時間の流れが違って10年後となっている。

 つぎ、ラースは不思議の国のアリスのブタだかカメの名前。幻想郷はその名の通り幻の場所、データ管理とは世界樹クロニクルの中のデータ世界の管理職の意味。

 ちなみにこの元となる世界、母星、マルチバース018では。桃花の世界線では三ツ矢は全く関係してこない。なのに何故か三ツ矢くんが関係して事件を全部解決している風になっている。

「なるほど、で! なんでそうなった!?」

 激怒する桃花の質問に姫は冷静に対処する、そして魔法の言葉を言う。

「大人の事情じゃ」

「なるほど【大人の事情】ね、納得……て説明になってないわ! だいたい何で大人が介入してくるのよ! 私無償でやってたよね!? 善意の心でやってたよね!? それが何で……」

 姫が桃花をなだめる。

「桃花、話が進まない。あー気にせず本題に入ってくれ。三ツ矢、みこと」

 ふたりはあはは、という顔で話を進める。

「あぁ、それなんだが。俺達【結婚したいんだ】……うん」

「うん……うん!?」

「桃花ちょっと黙っとれ!」

「三ツ矢くん、だからそれじゃ伝わらないって……。えっとー、こっちの世界では桃花さんとオーバーリミッツちゃんの関係ね。で、桃花さんの時間の流れ的に吸血鬼大戦の10年後に。結婚したいって言ってるの」

 それなら納得できる湘南桃花、2人はいつまでも一緒に居たい仲だから。それはそれでわかる。

「本当はもっと速く結婚したかったんだが……、桃花に出会える場所がこの時期しか無くってな」

 桃花はここでようやく察する。

「えっと……これは何? 事後報告と親代わりなわけ????」

「他に誰がいるよ……」

 姫がこれまた冷徹にツッコミを入れる。

「えっと~……それで2035年の27歳で会いに来たってわけ? いや、あんたらの仲は知ってるから言わせてもらうけど……婚期遅くない????」

「大人の事情じゃ、諦めろ」

 受け入れろ、と。姫がこれまた冷徹にツッコミを入れる。

「桃花、他人事のように思ってるかもしれんが……。了承しないとお前にも実害が及ぶぞ」

「はい? 別バースなのに? 10年後の人物なのに????」

「こ奴らが結婚しないと【コルデー】が完成しない」

「……」

 詳細を言うのは野暮なので控えるが、マルチバース017。10年後の三ツ矢の世界でコルデー。結婚指輪が完成しないと、マルチバース018の湘南桃花の世界がハッピーエンドに成らない。

「あ、わかった。つまり、私に結婚の時期を決めろって言ってるのね! 妬ましい!」

「桃花。自分のことだぞ自分のこと、ブーメラン突き刺さってるぞ~~~~」

 姫が補足するように、自分達の世界のことを言う。

「たぶん、こっちの世界ではずっと三ツ矢は高校1年生のままだったから。ぶっちゃけそれがメタ世界で20年続いて、物語に齟齬が生まれてるんじゃよ」

「はあ」

「単品の読切の物語なら問題なかった。だがコレが、売れるヒット作になってしまったのが問題じゃ」

「はぁあ」

「これらのことは、他の世界でも起こってると思うのが筋だと思うぞ。大方物語が進まなくなってる従って、細かなことを省けば。単純に言うと……」

「はあぁ」


「吸血鬼大戦後の何年後に結婚したらいい? ……て話になると思うんじゃ」


 ここまで噛み砕かれたので、桃花にとって飲み込める形にはなった。

「……、何のしがらみも無いのなら。【5年後】じゃないかしら?」

「じゃそうだ、お前らはその条件を満たしてる。良かったな、結婚おめでとう」

「気が早いな」

「あはは、了承は得られたみたいだね。よかった~」

 そこで10年後の三ツ矢はまとめる。

「俺達の世界の場合、吸血鬼大戦が高校3年生からだったから。進学して大学4年間、それから1年後。つまり24歳から27歳までなら結婚オーケーってことだな」

「やったー! これでやっと! 晴れて結ばれるー!」

 姫は全てを見通す審判の瞳で言う。

「ま、お前たちからしたらそれでも遅すぎるくらいじゃ。24・25・26・27はお主らの意思で決めるがよい。もちろん、このままワシの無軌道っぷりに乗っかりたいのなら、話は別じゃが」

「ありがとう、感謝するよ」

「流石姫ちゃん! 話が速いわね!」

 何とかついて来れている湘南桃花だが、流石にもうそろそろ息切れしそうだ。

「ねえ3人とも」

「「「?」」」

 報酬をよこせと言わんばかりに。だけども丁寧な貞操は崩さずに。

「モンブラン食べていい??」

 本題が先だったので、空腹だけが場を満たしていた。


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