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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第15章「ゼロから」西暦2035年7月15日

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第297話「世界観学者」

 天上院咲/ヤエザキと天上院姫/農林水サンは自身の職業を吟味する。

 二人とも職業は世界観学者にした、今回はバランス型よりも偏った極振りパーティーにしたいらしい。

 さて、まずは職業を学者にしわけだけど。覚えられるスキルは以下の中から2つ選んでください。という感じになった。

 〈看破かんぱ〉〈索敵さくてき〉〈地図化ちずか〉〈回復魔法かいふくまほう〉〈写真術しゃしんじゅつ〉〈探索たんさく〉〈読心術どくしんじゅつ

「ん~この中なら、わからないものを解明する看破か地図化かな~私の今までの経験上。……お姉ちゃんはどうする?」

「ん~、じゃあ咲のお荷物にならにように。フォロー出来るように回復魔法と読心術かな~。相手の心を読んで、咲の怪我を回復できる。グエッヘッヘッヘ」

 下心が丸見えである。とはいえ隙のないチョイスだった。最初のレベル1では2種類のスキルしか選べない。ならこれがベストだろう。

「……そういえばさ、念波はどうなるの?」

「あー、アレはコントロールの技だから。一度覚えちゃえば使えるよ」

 じゃあ念波動でポリゴンに吸着とか破壊とか創造出来ちゃうわけか。

「とわ言え、コレが違法かと言えばコントローラー上の仕様だから。まあ人工ポリスメンがやってきて。注意をする程度だと思うよ。よほど変な、あかん使い方をしなければ罰則はない」

「罰則って?」

「プレイヤーに不利益を与える行為とか迷惑行為。運営に不利益をもたらす行為や迷惑行為。まあ悪くてアカウントバンだな、バンってわかるか? 今の咲みたいな状況になるってことだよ。強制的にね」

「あーレベル1ね」

 そんな、念波のことをきいてから決定ボタンを押す。


 名前 最長文学少女ヤエザキ

 ギルド 世界観探索隊

 職業 世界観学者ワールドサイエンティストレベル1 

 スキル 看破 地図化

 メモ、念波動を使える。


 名前 神道社社長農林水サン

 ギルド 世界観探索隊

 職業 世界観学者ワールドサイエンティストレベル1

 スキル 回復魔法 読心術

 メモ、念波動を使える。


 ステータス画面にはこのように表記される。

「さて、では何しよっか?」

「探検とか探索じゃろ? この職業なら」

 実際、ノルマとかも無いので。自由なので、自分たちでノルマを考える所から始めなければならない。

「人口は何人いるかとか、お金の流れはどうなってるのかとか、初心者冒険者はどういった流れでギルドに入るのか、とか?」

「そうじゃな、今までは全体論。ゲーム機作りとかソフト作りとか世界地図作りに専念してたわけじゃから。今度はもっと小さく。家単位とか街単位とか1人のNPC単位の生態系とか。そういうミニマムな冒険になるんじゃないかな」

「始まりの街の名前はライデンだっけ?」

「じゃったはず……」

 そこすらあやふやだった。まあ何をしても好き勝手に決めて良いわけだが、テーマが探索調査なのは変わりない。記入欄を決めて、その空白を埋める作業になるわけだ。ちょっとバトルとは縁通い環境になるが、彼女がそれをやりたいのなら。別にやりたいようにやればいい。

 エンジョイ勢なのだからなおさら。湘南桃花と違う所と言えば。等身大の上に、ゲームを楽しむというのが大前提にあるところだろう。

 そのあたりが揺らいでないのは、せめてもの救いだった。一貫性がある。

「学者なんじゃから調査した報告書をギルドに渡してクエストクリア。とかじゃろうな」

「ほうほう、で。テーマは?」

「夏休みの自由研究、咲の好きなテーマで生態系を調査すればよい」

「なるほど~、今までは戦うためのスキルばっかりに目が行ってたからな~他のこととなるとどうにも解らないかな」

「じゃあまずはスキル関係から調べるのが良いんじゃないかな? そこを足がかりにして他の関係する方に派生する」

「なるほど、じゃあまずスキルからね! わかった、報告書頑張る!」

 こうして世界観調査隊の初クエストが始まった。


 クエスト名

 スキル関係の情報を調査してギルドに報告せよ!



 こうして、世界観調査隊の初仕事。

 ヤエザキと農林水サンの。この世界のスキルの調査が始まった。 

「確かこのEWO2では、スキルはツリー型だったはず。スキルカードがあって、それを個別に入手して。その中でツリーが形成されている」

「じゃな、基本的にツリーの奥の方へ行くほどにスキルの入手難易度は上がる。逆に最初の負荷が重くて、先細りで多くのスキルを手にれられる物もある」

「そうなんだ」

「ただまあ、スキルカードがどのように流通してるか、とかプレイヤーやNPCがどのようにカードを扱っているかは知らないな。カードの値段とか相場とか。んなの細かく調整してる時間はない」

「社長には、でしょ? それならそのスキルカードの値段を調べてみましょう。あ、話それるけど。二代目世界樹クロニクルはどの程度のゲームソフトを統括して把握してるの?」

「それこそ機械任せ何じゃが? ん~私の、社長の把握してるゲームソフトは少なくとも100ゲームソフト以下、とだけ言っておこう」

「りょうかーい」


 というわけで、やってきましたスキルカード屋さん。

「へい! いらっしゃい!」

 威勢の良いおっちゃんが店番をしていた。このお店の建造物はスキルカードを売り買いして建てられたと思うと、それはそれで胸は熱くなる社長、農林水サン。だが、その真偽は聞いてみないとわからない。

「おっちゃん。ここのお店、家はスキルカードを売買して建てられたのか?」

「いんや? 5対5ぐらいだなスキルカードを売って5、農作業をして5ぐらいの割合だ。まあまあ儲かったと言えばそうなるな」

「じゃあ一応プラスにはなるんじゃな、よかった~」

 NPCと言えどやはりそこは嬉しかった。仮初めの命、魂だとしてもそれで生きる巡回がプラスに回っていることは何によりも良いことだ。

 やってもやってもマイナスよりかは全然ましである。咲が聞く。 

「ちなみにお家のお値段はいくら?」

「あ? 100万ゴールドぐらいだぜ?」

 日本の家が1000万円ぐらいだとしても、桁が一つ減ってるのだろうか? 物価的には安い土地だとか? 何にしても1家100万ゴールドは基準値になりそうだ。

「咲、で肝心のスキルカードの値段を聞かないと」

「そうだった!」

 というわけでスキルカードの値段を聞いてみたら。

「一番安くて1万ゴールドぐらいだぜ」

 これは1枚のカードで大体7つぐらいスキルがツリー形式でついているからで、割高になる仕組みらしい。

「ちょっと高い?」

「まあゲームのゴールドじゃすぐに貯まるじゃろ、時間かかっても確実に増える、戦ってたらゴールドが貯まらないなんてことはまずないからな」

 確かにその通りだ、戦ったらゴールドが減る。そんなゲームはまずお目にかかったことはない。

「まースキル1つの値段じゃなくて。スキルツリー全部、スキルカードの値段じゃしな」

 なるほどなるほどと、納得するヤエザキだった。

「1つのスキルカードは最低でも1枚1万ゴールドね」

 Q、職業 世界観学者ワールドサイエンティストってなんですか?

 A、国、街、人などなど。細々とした細かい事を熱心に調べてギルドに報告して報酬を得る職業です。考古学者は過去の遺産を調べますが世界観学者は過去も現在も未来も調べます。簡単に言うとギルド本部の雑用係、世界をより深くプレイヤーに知ってもらうため、最初に調べる人です。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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