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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第15章「ゼロから」西暦2035年7月15日

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第294話「ジャパニーズサーガ」

 ――どこかで誰かが右の拳を振り上げて、今度の今度こそ全てを終わらせた。……【らしい】。


 ――賭けるものは全て、そんな理不尽なゲームに人生を賭けて。言葉だけで勝った少年が確かに居た。……【らしい】。


 ――皆が、思い思いに駆け抜ける。我々は、ゲームマスターの筋書きから。抜け出すことが出来た。……【らしい】。


 そんな、どこにでもあってどこにもないような夢物語に。どこかで誰かが終止符を付けた。決着はついた。終わったのだ、全て全て。ゼロに戻って。だから、始めなければならない。全て全て、よくわからないけど。始めることしか私には出来ないから。ゼロからイチを生み出すのが私の能力、いや。夢だから。だったから。だからここに、開幕宣言をしようと思う、他の誰にも譲るもんか。我こそは絶対なる支配者! だからだから、私は我が愛すべき妹の居る所から。もう一度始めようと思う。アクション? リアクション? 正直知った事ではない! 私は私の冒険をするだけだ、さぁ、次はどこへ行こうか。 我が最愛の妹よ。

 by 天上院姫。


 ――それは、外れに外れた。別の物語。



 天上院咲は夢から覚める。

 見慣れた天井だ……。自分は今、ここに居るんだと実感させられる。最高に右往左往に振り回された気がするし。今思えば、導きの神託だと思った誰かさんが。勝手に各々動いただけかもしれない。それに答えは返って来ない……。

 ただ、良かれと思って動いた結果がそこにはあった……。


 そして時はゼロからイチに戻る。


 【日本時間】

 西暦2035年07月15日放課後。

 夏休み後半戦の幕開けだ。


「ちくしょう! 夏休みの宿題で5日間持ってかれた! VRゲームが何一つ出来ていない! 感覚すら忘れてしまった!」

 そこには、夏休みの宿題で瀕死になって死んだ魚の目をした天上院咲の姿があった。

 【まどろみのなか、確かに瞳を開ける】、そこには。夢でも幻でもない、確かな現実がそこにはあった。――宿題を片付けたという現実が。(だいたいが桃花の宿題だが……

 とにかく、片付いたのだ。たぶん。

「……終わったんだよね?」

「私としては、とっくの昔に私一人だけは終わってた代物だ。今更終わってないとは言わせないさ」

 天上院姫は、魔法を使って【1日で宿題を終わらせたらしい】……らしい。本当どんな魔法を使ったのやら謎である。謎の謎である。

 だからもう、好きなことをして遊んで良いのだ。

「本当に、もう好きなことして遊んで良いの? またあとから追い打ちかけてこない?」

「切り捨ては良くないが、夏休みはまだ半分あるんだ。十分他の生徒も間に合うだろ、それでも間に合わなかったら。……もはや自己責任じゃ」

 結局、この中学二年生二人組はVRゲーム部のようなものなので。放課後クラブ再起動! と相成ったわけだ。

「もはや昼寝部でよくね?」

「ジャパニーズサーガもここまで来ると清々しいな!」

 というわけで放課後クラブの再起動活動が、始まったのだった。

「それじゃあいくよ!」

「おう! 遊ぶぞ! リンクスタート!」

 デジタル的な電子音と共に、VRゲームを装着し。仮想世界へダイブする。


《おかえりなさいませ、世界樹クロニクル。放課後クラブのホームルームへログインします。》


 Q、夏休みの宿題とは何ですか?

 A、絶対に解けないシュレッディンガーの猫箱バリの、超難問を天上院姉妹は解いたという事です。難易度不明。


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