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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第14章「同じリングで戦う」西暦2035年7月6日

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第289話「デート戦争の始まり」

 どこだ――。


 ここは――。


▼わかった、教えてやる。


 ――?


▼この私が、世界で一番……。


 ――あ、これヤバイところにいる?


▼強いって事なのよ!!


 ドゴン! と豪風に私は襲われた。



 デ〇ズニーランドの城みたいな所から真っ逆さまに吹き飛ばされて落ちる。

「わああああああああああああああ!!?? 死ぬ!!!!」

 空中浮遊中に姫お姉ちゃんが近くに寄って来てくれた、ちなみに今は空中。空の中だ。

「咲! 大丈夫かァー!?」

「大丈夫じゃない落ちる! 死ぬ!!」

「なんか使え! 【今までのものは全部使えるから】何とかしろ!」

「あー! 頭回んない! 仕方ない! 『念波・ポリゴン蹴り』!!」

 そう言って咲はデジタルの網目をそのまま蹴った。まるで階段を駆け降りるように4段飛びして降りる。

「死ぬ! 死ぬ! 死ぬ!」

 学校の5階から階段を4段飛びで駆け下りているようなものだ。下は地面、当たれば死ぬ。

「無理! 『念波・ポリゴン海化』!!」

 とっさに、ポリゴンの性質を〈地〉から〈海〉へ変えた。チートも良いところだが、死んだら死ぬ。卑怯もへったくれも無い、何より誰にも迷惑はかからない。

 ドボン! 半径5メートルを海へと化し。思いっきり海の中へ入る咲。海水を飲み込み今度は水死しそうなところを今度は姫に腕を捕まれ、助けられた。

 バシャン! ここは戦場、もう始まっている。

 何が? 後に語られる、オリオン12星座とゼウス軍との決戦だ。

「げほ! ゲホ! スーハー……!」

 何とか海から陸へ駆け上がる姉妹。

「大丈夫か咲!?」

「お姉ちゃん! 何がどうなってるの!? ホウレンソウ! 5W1H! 何でも良いから速く教えて!!」

 ドゴン! その時、放課後クラブ親衛隊の兵隊1人が倒れた。相手は最果ての軍勢、賢術系1位のラフティーヌ。

「あ! この間のNPC!」

「誰がNPCですか。私は本物ですよ? ……記憶が混乱してるようですね、ではまた今度会いましょう」

 そう言い捨てて、飛び立ってしまった。

「お姉ちゃん! 何がどうなって……!?」

 瞬間、空間を裂いてラフティーヌの所へ飛んだ姫はそのまま攻撃して相手を大地にドゴンとめり込ませる!

「咲の目は誤魔化せてもワシは誤魔化せないぞ! お前を自由にさせるわけにはいかない! 咲! やるぞいきなり大将首じゃ!」

 が、それも残像。ラフティーヌは姿を消した。

「あぁもう! 『他の放課後クラブ、ラフティーヌを押さえろ! ワシは咲の世話をする』」

『了解!』と、どこかで聞いたことがあるような声が聞こえたが。戦場の爆音でかき消された。

「お姉ちゃん! 全然状況がわかんないんだけど!」

「何故こっちの世界へ来た!? ええい! 『放課後クラブ後退しろ! 体制を立て直せ!!』」

『イエッサー!!』

 咲は自分の知ってるお姉ちゃんじゃない? と直感ながら感じてしまった。

「私の知ってるお姉ちゃんじゃない……?」

 姫は、どう説明すればいいか。回答に困るが、ありのままいう。


「いいや、お主の知ってる姫お姉さまじゃぞ。ワシはマルチバース、3つの世界の記憶を共有してるからな。ミュウの記憶、星明幸の記憶、天上院姫の記憶。これらは同時に存在してる。全部同じ私じゃ」


「……は?」

 わけがわからなかった、というか。今の今までそんな事を言われたことも無い。

「あーや、これは〈エレメンタルワールド〉の設定で〈少女は異世界ゲームで名を上げる。〉の設定じゃないんじゃよ……! て! じゃから何故来た! あっちなら安全だったじゃろうに!?」

「いや共有してるなら解るでしょ!? 自信と覚悟を手に入れるために……」

 と、その時。モブが避難の警鐘を鳴らす。

「地震の衝撃波が来るぞー! 気おつけろー!」

 ズズズズッズドゴゴゴオンン!!!!

 大地震が大地を揺らした。

「地震なら空だ、一旦飛ぶぞ!」

「う! うん!!」

 姫に精霊の翼が生え、空を飛ぶ咲。そこでようやく一呼吸ついでに、姫に話をする。

「お姉ちゃん」

「なんじゃ? 我が可愛い妹よ」

「……私に、隠し事してたんだね」

(だからあんなに『こっちの世界』という言葉に距離感を覚えたんだ……)

 天上院姫はありのままに言う。

「……すまん」


 地震が収まり再び着地した瞬間に、伝令を出す姫。天上院姫は放課後クラブ親衛隊に指示を出す。

「咲が敵の攻撃により混乱した! 親衛隊! 東西南北に陣形を組め! 中央で治療する!!」

『ラジャー!』

『了解です!』

『やっと出番だぜー!』

『バリア張れ! 何重でも良い! 緊急事態だ!!』

 何とか一旦落ちつける陣形をしく事に成功した放課後クラブと放課後クラブ親衛隊だった。

『時間経過とかどうなってんだ!?』

『どのマルチバースから飛んできた!?』

『次元は!? 座標は!?』

「安心しろ、時間は0秒じゃ。しかし他の時空じゃどうなっとるかわからん、念のためにリアルタイム治療行くぞ! カウント!」


 ――3!

 

 ――2!

 

 ――1!


「今じゃ!!!!」


 ドクン!!!! 胸筋マッサージ。

「かっは! ちょ! お姉ちゃん! やんなくていいって、それはおせっかい……」

「元気だな!? よし、念には念を入れてもう一回!」

「だからー!!」

 天上院姉妹は相変わらず破天荒だった。

 ドカン!

 遠くで、星が一つ。消える音がした。


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