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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第2章「雲の王国ピュリア」西暦2034年5月1日

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第31話「フェイ」

「図鑑の設定を変えたよ、これですれ違っただけでモンスターが自動更新されるみたい」


「へえ~すれ違っただけってどのくらい?」


フェイが興味を示す


「そんなに遠くは出来ないみたい、大体10メートルくらいじゃないかな?」


「じゃあピュリアの周りを散歩すればいいね、空中散歩」


「あ、いいねそれ、やろうか」


こうして私達はトンボに乗ってモンスター探し、もとい図鑑集め、もとい空中散歩をすることになりました。よく探してみたら出るわ出るわモンスターの数々、ちなみにフェイよるとスカイドラゴンはこのピュリアに良く住んでるモンスターで、主にトンボを主食として生きているらしい。トンボは水を主食としておりしっかり食物連鎖が出来ている。一通り散歩が終わったので、サキとフェイは川辺で休憩することにした。


「あのね、サキのこともっともっと教えてほしいな。冒険のこと、この世界のこと、それからここじゃないもう一つの世界のこと!」


「もう一つの世界って……地球のこと?」


「うん、そう。私地球って星のこと全然知らないからさー第一、星が丸いなんて私びっくりだよ~」


 サキとフェイは川辺でおしゃべりを開始した、咲自身もフェイの事をあまり知らないし、休憩がてら二人でおしゃべりするのも良いと思った。


「そっか、じゃあおしゃべりしよっか」


「うん」


 フェイはうきうきわくわくとサキの話に耳を傾けようと必死だ、よほど外の世界の知識を知りたいらしい。


「まずどこから話す?冒険を始めたころの話?地球の話?」


「どっちも聞きたい!」


「そう……じゃあまずは混乱しないようにここの世界の始まりの街ルミネの事で話すね」


 そうして私たちは雑談した、地球のこと、今まで冒険したこと、スライムのこと、うっぴーのこと、イフリートのこと、エンペラーのこと、姉である姫のこと。それらの知識はフェイにとってまるで未知の世界のようで興味深々だった、私にとっての日常で、当たり前のことだったけど、彼女にとっては何もかもが非日常のことのようだ。咲にとっては日常の事、こっちが、こっちの世界が非日常のはずなのに、不思議な気持ちだった。それから話題が尽きたので咲は咲自身の事を話し出した、好きなこと、嫌いなこと、楽しいこと、おかしなこと、別のゲームの話、この世界の職業についての文句。全てが楽しかった、フェイにとっては写真を撮った事が思い出になるようだが私にとっては写真も良いけどこっちの何でもない会話の方が楽しく感じられた。とここで「ピピピッ」っとアラームが鳴った、咲は何だろうと思いながらウインドウを開いた、どうやらチャットルームからの呼び出しの音らしく咲はウインドを開いた。


◆チャットルーム◆


夜鈴【ハローウ】


サキ【こんにちわ】


戦空【こんちわー】


マリー【やっほーう】


双矢【早速だけどそっちの調子はどうだ?サキ】


サキ【ん~フェイちゃん私の話を興味深々に聞いてて可愛いんだけど、エンペラーが一回死んだところを見たって言ってたからやっぱりそこがネックね~】


文美【ほうほう】


サキ【んで、ほとんど進展なし、今は老人にモンスター図鑑20匹集めると何かあるらしいから探してる、いや、探し終わった】


ミュウ【結構進んでるんだな】


アレキサンダー【サキさんそれより今度お茶しませんか?】


マリー【アレキンいきなり女性を口説くな】


サキ【あれ、今日は仮面舞踏会のメンバーはログインしてないんですね】


夜鈴【まあ、リアル優先だし皆ログインする時間も違う、そう簡単に全員が集まることも無いでしょうよ】


 なんだか8人ぐらいでワイワイ騒いでた時が懐かしく感じてしまうのは私だけだろうか?今はエンペラーとヒルドとフェイの合計4人だけど。

 まあこれはオンラインゲームなんだ、今後嫌でも多くなるんだろうと咲は心の片隅にその考えを仕舞う。

 それと、フェイには私の表示しているチャット欄は見えないらしい、例えば目の前にお化けがいて咲がお化けに対して話しかけてるんだけどはたから見たフェイにはそのお化けの声も姿も見えず、ただ一人でジェスチャーか何かをやっているかのように見えるらしい。


双矢【こっちも進展なしだ】


夜鈴【でもそれ以外の噂話なら耳にしたわよ】


サキ【え、それはどんな?】


夜鈴【ん~それは「秘奥義の制約で二度とゲームをできなくなっても良いからすごい力を手に入れたいって制約したらどうなるの?」って話】


サキ【………なにそれ】


夜鈴【だからさー……、私達の秘奥義って普段出来ない力を使える代わりにクールタイムが基本24時間じゃん?その制限、制約を1週間、1ヵ月、1年、10年でもいいから最強の秘奥義を使いたいって制約したらどうなるのかなって話】


サキ【えっとさー……それって出来るの?】


戦空【出来るみたいだぞ】


夜鈴【それがさー出来ちゃうみたいなんだよね~制限一ヵ月とか1年とか、まあその制限に見合った能力が思いつかないから皆やらないんだけどさ】


サキ【なるほど】


夜鈴【だからさー誰かやらないかって話してたの】


文美【でも24時間ってだけでも結構きついのに1週間とか1ヵ月とかって…ねえ?】


双矢【自由に決めていいのは良いんだが自由度が高すぎるのも問題だな】


サキ【なるほど、だから二度とゲームをできなくなっても良い、とかの制約を自分にかしたらどうなるかってことで話題になってるのね】


夜鈴【そういうこと】


サキ【ふーん、進展はなかったけどそういう噂なら耳にしたと】


夜鈴【まあそういう事です、村人からの情報は皆無でしたけどプレイヤーとの噂話だったら耳にしたと、そういう事です】


サキ【うん、わかった、参考になるかわからないけど参考になった、ありがとう】


夜鈴【それってどういう事よ…まあいいわ、んじゃ今後とも調査よろしく】


サキ【うん】


◆サキさんがチャットルームを退室しました◆


「何してるの?」


 さっきからエアパソコンをぱこぱこ叩いてるような恰好をしたサキの様子をじっと見つめてツッコまずに見つめていたフェイがそこにはいた。


「ん~チャットしてたの、ほかのプレイヤーと。フェイには見えないの?」


「うん、見えない。見えなかった」


(設定の問題なのかな?だとしたらあとで設定を変えないとな…)


「そっか~冒険者にしか基本ステータス画面は見えないんだ…」


「しょうがないのかな?あなたは冒険者で私は…え~っとなんだっけ?」


「……? 人口AIのこと?」


「そうそれ、私とあなたの間ではそういう絶対的な境界線が引かれている。だから私は冒険者にはなれない……」


 フェイがしょんぼりとした態度を取る、可愛い仕草でしょんぼりと。サキは疑問に思ったことをそのまま口にする。


「フェイちゃんは…冒険者になりたいの?」


「うん、なりたいって言うか旅がしたいの」

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