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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第8章「FRO~幻想VS現実~」西暦2034年10月18日

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第187話「ボスラッシュ20」

「約束通り来てやったぜ」

「ほほう、賭けはまず私の1勝ですね」

「負け確定イベントで言われてもな……」

「はてさて、何処から話せばいいんでしょうかねえ~。頭の切り替えがうまくできないです」

「そんなのこっちが聞きたいわ」

 『ピンクの宿屋』その前でグリゴロスとカニはくつろいでいた。賭けはカニちゃんの勝ち、よって題名『オーバーイヴ』のお話を聞かねばならない。

「そういやお前はプレイヤーなのか? AIなのか?」

「私の都合が悪いのでAIと言うことにしておきましょう」

「んん?」

 明後日の方向に誤魔化す少女。

「ま、適当に話進めましょう、ではまず。昔々あるところに……」


◆オーバーイヴⅡ 南守村◆


 その町にはドラゴンが向かっていた、噂に違わぬ悪竜で。神の化身とも呼ばれていた。一片の曇りもない真実を追い求めようとする存在。この竜は人の邪悪さを食べて成長する、今回もただの食事のつもりで悪竜が向かってきた。だが、思わぬ存在が道を阻む。

 青年と言うには若すぎて、少年と言うには練達している。一言で言えば未成年。ここまで人間の匂いを頼りに餌を求める悪竜に対して、銀色の未成年は空中でこう告げる。

「キミの相手は、この僕だ」

「ゴシャアアアゴオオン!」

 瞬間、『銀色の風』が吹いた。正確な時系列は解らない、だが確かなのは吸血鬼戦争の前と言うことだけだ。


 真雷と栄華の村『南守なんしゅ

 人口1000人ほどの小さな村。そこに10歳の少女は住んでいた。名前はカニ。白と黒の戦闘服を身にまとい。そこでずっと勉強と試練を続けていた。

「寒い……」

 天候は雪、風は追い風。太陽は暖かく優しく包み込む。それがずっと続いていた。足跡が雪にめり込み残り続けている。

「今日も試練『夜闇よやみ洞窟どうくつ』に挑むの?」

「うん、そのつもり。今度こそ合格するの!」

「10歳で手が届く距離なんてすごーい」

 すぎゆく過去の記憶を制覇する、赤い短剣『覇去はこ』。

 この村ではこの短剣を『夜闇の洞窟』の最奥から引き抜いたものが、村の外出を許される掟となっていた。挑めるのは10歳から、制覇出来るのは20歳前後とも言われていた。それほど深く長いダンジョン。

 そしてカニは、それを洞窟の中で一週間。制覇する寸前の所まで来た。そして彼女はその赤い短剣『覇去はこ』を引き抜いく。

「やった! これで村の外へ出られる!」

 

 南守村、長老の家。

 長老のお祖母ちゃんから言われる。

「おぉ、よくぞその年齢で。やはり持って生まれたか。ならこの刀も持っていきなされ」

「長老! それは村に1本しかない名刀ですよ! 村で量産出来る『覇去はこ』とは違う!」

「いいのだ、この子こそ真の器。持っていきなされ」

 そう言って渡されたのが。神器『天羽々あまのはばきり』であった。

 これで、外の世界へ出られる。そうカニは楽観視していた。結界の外へでる、彼女はその結界の存在自体も何故か知らされていなかった。


 南守村、その東方の森の中。

 まず最初に出会ったモンスターが。蒼い雷の獣の王、獣王牙ジュウオウガだった。幸先良いのか悪いのか、カニはそれを辛くも勝利して。生き残り、食料を得た。

「へえ、この衣。蒼い稲妻が出るのね」

 そして舞台は吸血鬼大戦へと移る。少女はその戦争の事を、何一つとして知らなかった……。


 戦時中のとあるギルド

「へえ、外の世界では。三ヵ国が戦争してるんですね」

 受付嬢が軽快に応答する。

「はい、あなたはその国のどの国の所属なのですか?」

 よくわからなかった少女はそれに答える。

「じゃあ緑の国で登録お願いします」

 それが、長い戦争の幕開けだった。

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