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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第8章「FRO~幻想VS現実~」西暦2034年10月18日

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番外編19「運営の作戦会議」

 現実世界。西暦2034年10月19日19時00分。

 仮想世界。西暦2019年05月19日19時00分。

 異世界。?歴1500年??月??日??時??分。


 現実世界、神道社・運営会議室。

「う~ん。この高低差が私はあまり好かん」

 神道社社長、天上院姫/農林水サンは唸る。そこは運営の作戦会議室、天皇杯という大きな冠を。どうにかして料理しようとした、その結果の布陣がこれだ。だからルールは単調にしたし、解りやすさを重視したつもりだ。『5連勝したチームの勝ち』それだけだ。そして5連勝できずに途中でプレイヤーは何処かで負ける。ここまでは良い。

 だから、モブ運営はこう告げる。

「ここまではシナリオ通りですな」

 天上院姫は、そこから先のルートを何度も考える。その考えを補佐するようにモブ運営も手伝う。

「ここから先がマンネリ化するんだよなあ~」

「負けるたびにボーナスが上がるなどはどうでしょうか?」

「いや、それだと難易度を最大にした意味がない。」

 天上院姫が続ける。

「それに、ここまでノーヒントで冒険してきてくれた人達に返って失礼だ。いくら天皇杯だからって、今回は【弱点まで】あるんだ。クリア出来るのも時間と根気の問題だと考えた方が良いだろう」

「そうなると、その『時間と根気』をどうやって面白くするかが。我々運営の腕の見せ所になりますね」

 天上院姫が続ける。

「う~ん。現状、地理的には『南と北』以外に進退は無く。イベントがあるのは街中で『ピンクの宿屋』、『大門前広場』。そして、ダンジョン『超ボスラッシュ』の5つ部屋のみ」

「シナリオ的にもこれ以上拡張するのは愚策かと思います」

 天上院姫が続ける。

「だよなぁ~、いくら『西と東』が気持ち的に気になるとは言っても……。シナリオ的にも常識的にも、……なんかやっちゃいけない気がする」

「では、『西と東』は我々運営が全て。お手伝いさせていただきます」

「我々が全責任を取ります。姫様に責任はありませんし、飛びませんし飛ばさせません」

 天上院姫が続ける。

「うん、それで頼む。『南と北』は『私の小手先で進める』それでいいか? てか、それしか出来ん」

「異論はありません」

「では、とりあえず今回はこれで解散で~」



 天上院姫、社長室。

「……咲、いるか?」

「いるよ~」

 言って、真正面のドアから威風堂々と入って来た。

「どうしよう、闇の組織と光の組織の板挟みにわしはなってる……。中間管理職みたいになってる~」

「そんなの、原点も頂点もない。精神で、光も闇もない。精神で自由に取っ払って生きれば良いじゃない。今のあなたは人間、天上院姫。なんだから」

「そうだな~そうなんだけどな~光の天上院姫が。……なんかくすぐったい」

「痛いのよりかマシでしょ? 我慢しなさい」

「……へい」シュン

 普段悪いことを考えているが、ある意味悪役令嬢的なアレなので。何ともやりにくさを今は感じてしまっている姫。

 なんか変な間が出来たので、天上院咲は謝罪をすることにした。

「ごめんね、喧嘩した時。病院送りにしちゃって……」

 それは戻すことの出来ない、辛みだった。

「……いいって、どうせ私は鈍感だから」

「もうちょっと敏感になっても良いんだよ?」

「……今はちょっとの刺激でもビクンビクンするから何とも言えん」

「ふふふ」

 お互いを労わり合う、姉妹愛がそこにはあった。それは確かに存在していた。


「もっと会話したい」

「え、もういいじゃん。こっちの要件は済んだぞ?」

「じゃあ、……本の話を聞かせて」

「本……あーあの本かー……あの本の何を教えれば良いんだ?」

「本の続き、さき、――あとの話」

「え、……それ……真面目に言ってるのか?」

「ううん、生真面目に聞いているの」

「え~~~~~、……て言われてもなあ~どこ行きたい~? とか、場所指定みたいな。そんな象徴的な話しか出来ないぞ?」

「構わない。エレメンタルワールドの終わりの先に、何があるのか。私は……その続きを知りたい」

「ん~……。やっぱ、『VRの話』になるんじゃないかなあ~? 高低差がめんどうだけど」

「え、それってッ――」

「おっと、話はここまでだ。色々聞きたい気持ちも解るが、物語には語るべき時と言うものがある。ちゃんと温めたいって気持ち、色々知ったあとのお前ならわかるよな?」

「……うん」

「んじゃ、そういうことで。よろピク」

 2人のシークレットな会話は、ここでお開きになった。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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