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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第8章「FRO~幻想VS現実~」西暦2034年10月18日

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第182話「ボスラッシュ15」

「この日本刀はね、『三国無双』て言うんだ。1本の刀が3国分の力と同等であり、また3人分の力と同等であるってこと。勿論、その分扱うのだって難しい。『ネオ・フェザーソード』も使いやすいけど、今回はお休みだね」

 日本刀を中心とし、1国・1人を表す概念玉が3つ。浮遊し廻っている。それらがアップダウンしながら、日本刀を中心に廻っている。今はダウンしているので、人人人を表している。アップになると国国国を表す。

「これが僕の今の実力、そのうえで。あの時の続きをしようよ。今度はちゃんと戦ってね【夜鈴お姉ちゃん】と【ヤエザキお姉ちゃん】」

 そう言って、右手に『三国無双』を構える。この単品ですら、扱うのは相当難しいだろう。更に、影分身が2体出現する。合計で3体の敵。人だと9人、国だと9国。もはや完全に人間業ではなかった。 


 そのうえで、3体のナナナ・カルメルから頭上に『よくわからないけど審判』が展開される。これで、下準備は終わり。どこで歯車が狂ったのか、だが。自分の知っている限りの全力を、この子はこの子で出しているに過ぎない。

「んじゃ、いくよ」

 1人にして3体、3体にして9体、9体にして9国が。敵となって立ちふさがる。


「セット!!」

 指先には、グリゴロスを正面では無く右側の存在を指示していた。ナナナ・カルメルの『三国無双』がクルクル廻る。


 中央陣が会話をする。

 ファランクスは是が非でも、再確認をしたいがためにこの場で聞く。

「ねえ、私達は湘南桃花の方へ向かっている。それは変わらないんだよね?」

 聞きたい意味は解るのだが、グリゴロスは眉をピクリと動かす。

「ああ、……極論。南極でも南国でもなくただの湘南だ! それ以上でも以下でもないし。それ以外は知らん!」

「そうか、よかったー」

 と、中級者。ファランクスはほっと安堵するが、事はそう簡単ではない。ヤエザキは上級者として口をはさむ。

「でも私達からしたらそれは違う。彼女は【人間】であり【先生】でもある、彼女は【動く】んですよ。前例を上げましょうか? 彼女は『最果ての島』へも行くし、人の『過去や未来』へ土足で踏み込むし。『脳内会議室』や『舞台裏』にだって入ってくる!」

 グリゴロスもそれには大いに同意する。

「そういうこと、いくら俺達が【南から北へ】向かってるとしても。図面としては合ってるが……。目の前の敵に対応できない!」


 内輪もめしている場合ではないが、ナナナ・カルメルは子供らしく。キョトンとして待ってくれていた、影分身も同じ声色でハモる。

「「「ねーまだ~?」」」


 どちらが情報過多でどちらが情報不足なのかはわからないが、そこで認識に大きなズレが生じていることだけは解った。グリゴロスがめんどくさそうにまとめる。

「つまり俺達は、図面上は【南と北】意外には話がこじれない。以上です」

「んっと、東は?」

「……今はまだわからないって答えで納得してくれ」

「ん、了解」

「「「まだ~?」」」


 前方陣が会話をする。

「またやってるよ内乱」

「気にするな、いつものことだ」

「俺達は『わかってきた』あいつらを何とかする、それでいいんだ」


 後方陣が会話をする。

「こっちが回復間に合わなかったらどうする気なんですかね、あれ」

「潔く死んどけ、そこは」

「私は! 死ぬ気はないんですけどね! ね!」


 右方陣が会話をする。

「攻撃は効いたな、前回」

「当てる気なかったんですがね、私は」

「そろそろ、大雨がふってきますね」

「それはまずいな、重火器が使えない」

「異世界軍の武器を使うか?」


 左方陣が会話をする。

「中央の司令塔が混乱してるな」

「流石にこの規模じゃ初めてなんだろう」

「暖かく見守るしかないさ」

「俺達は足で稼ぐぞ!」


 ヤエザキがお友達であるカルメルに遠巻きに言う。

「もーいーよー」

「「「おー!」」」

 グリゴロスから見て、右側のカルメルが構える。

「じゃあ小手調べの初手を行くよー! 大雨津波警報発令! アップギア!」

 グリゴロスが手を掲げ構えるて叫ぶ。狙うは当然右側のカルメル。

「左方陣構え! 地の利を生かせ!」

「《三ヵ国! 暴風雨ストーム》!!!!」

 瞬間、横薙ぎに暴風雨がこちらに飛んできた。部屋全体は大雨で、足元に波紋がバシャバシャと舞った。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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