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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第8章「FRO~幻想VS現実~」西暦2034年10月18日

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第168話「ボスラッシュ1」

 【天皇杯】

 天皇杯は宮内庁に認められた証となるため、その競技に権威を与えている。原則として1競技につき1つで、国内を統括する団体に与えられており各競技の日本選手権大会で優勝した選手チームに授与される場合が多い。

 ウイキより……。

 天上院姫の女子中学1年生レベルの、年相応的に噛み砕いて説明すると。

 日本国憲法第1条で定められている、一番偉い人がEスポーツ的に観て。誇れる立派なイベントにしなければならないわけだ。

 普通のイベントがノーマルレアだとすれば。天皇杯はスーパーウルトラレアイベントと言うべきか……。

 日本国憲法 第一条。

 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

 ウイキより……。


 以上の事案が発生していたこともあって。神道社社長/天上院姫/農林水サンは、この時期に過去最大難易度のイベントを合わせなくてはならない羽目になったのだ。

 現実世界での日本国民の総意のトロフィー……。

 それは、ゲームプレイヤーも観るし。国民も観るし。ついで言うと、イヤ、全然ついでじゃないが。天皇も観るということとイコールなのだ。

 そこには頭を両手で抱える一般人代表、女子中学1年生の図があった……。

 数々の暴言珍言悪言はついてきたが、これほどマナーが重んじられる場面は無い。最大級のプレッシャーである。嫌な汗が流れて落ちた。

「これだから政治に関わるのは嫌だったんだ……」

「大丈夫です。それはいまさらの発言ですよ、天才、いえ。ゲームの神様。フフフ」

 政府の役員がイヤな微笑を浮かべる。 


 現実世界、時期不明。天上院姫が重い口を開く。

「ん~――……。解った、私が切れる最大級のカードで『おもてなし』しよう」

「ありがとうございます。こちらも、最大級のフォローをしますので。どうぞご容赦を」

「では改めて言うぞ、私は面白いゲームを作りたいんだ。ギリギリとかアウトとか、くだらないとか聖書とかどうでも良いんだよ。ただ、【面白い】をプレイヤーに届けたい。オーケー?」

「承知しております」

「では今回はここまでだ。私は作業に戻る」

「楽しみにしておりますよ? あなたの【本気】……」

「いつも本気だわ、ボケ」

 腹の探り合いをするような、大人な会話は。ここで終了した。



 現実世界。西暦2034年10月19日15時00分。

 仮想世界。西暦2019年05月19日15時00分。

 異世界。?歴1500年??月??日??時??分。


《今泉速人/グリゴロスさん、ログイン開始します……、ようこそ『ファンタジアリアリティ・オンライン』へ……。》


〈異世界アンノーン:温泉地下都市イイユダナ〉

 ログインしたら、いきなり温泉街へ着いていた。優しい湯気が立ち込める……。和風な明かりも風流が合っていい……。

「繁盛していそうな、田舎街的な雰囲気だな」

 どうやら、この街の最奥の方に進むと例のダンジョンがあるらしい。この町ではアイテムや装備品。準備が出来そうな感じだった。

「ログインしたばっかりだけど、ゆったりくつろぎたいなあ~」

 何だろう、よく解んなけど最近妙に気疲れする……。と感じているグリゴロス。

 やるべきことは一杯あるが、どうにも人眼やまわりを気にする余裕が無い……。

「……ちょっとその辺でお茶するか」

 やることが散歩のソレだった。



 茶屋へ訪れたグリゴロスは、外にある椅子にゆっくりと腰かける。

「いらっしゃいませ~」

 そこへ現れたのは、頭の髪の毛ピンク色、小さい鈴付きツインテールの和風な着物の可愛いちびっ子で……。

「とりあえずお茶とお団子を、……ぁ……!」

「ん~? どうかしましたか~?」

 どこかで見た気がある気がするが、たぶん他人の空似なので言うのをやめた。というかこの子はAIなのかプレイヤーなのか判断がつかなかった。

「いや! ななな、何でもない!」

「ん~?、あ! 解ったあなた疲れてますね! 精神的に!」

 図星だった。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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